2009年04月12日 WilliamOptics ZenithStar70ED
WilliamOpticsというメーカーは天文仲間のどうみょうさんに教えてもらうまでは、全く意識していない存在でした。ここ何年間か天文雑誌を見る機会も減っていたので、近年の新製品にも疎かったためか・・・日本での知名度が高まってくるのはこれからのメーカーでありましょう。
先日 どうみょうさんからWilliamOptics社のZenithStar70EDをお借りしてきました。この鏡筒を手にして見ると、そのしっかりした造りの確かさに感心します。サイズは小柄であるにも関わらず ずっしりとした手応えがあり、中に詰まっている感じ。表面は梨子地仕上げで指紋も付かず高級感があります。スワンのロゴマークが洒落ていますね。望遠鏡は実用品でありますが、そのデザインもとても大事だと私は思います。何しろ天文自体が趣味性の高いものですから、その周りにいる人たちのこだわりも並大抵では無いはず。中には道具自体に美的センスを求める感覚があってもおかしく有りませんよね。そういう意味で、このZenithStar70EDは、大変良くできたイメージがあります。
ZenithStar70EDでの作例をどんどん紹介していきたい所です。何よりも使いやすさが有り難くセッティングも速いので、ベランダ観望にはうってつけです。特に月の写真撮影に向いているかもしれません。(写真 下 2009.5/2)
フォーカス合わせのダイヤルに、微動調整用の専用ダイヤル(写真 中)が付いています。これがマイクロフォーカサーという奴です。私がかつて持っていた古い天体望遠鏡にはこういう便利な仕組みは有りませんでした。いわば自転車の変速ギアの様なものです。この綺麗なダイヤルを大きく回してもチューブの繰り出し量が少しずつ抑えられ細かな調節が利くものです。とても使いやすく、星像のピント出しの精度が高められるので有り難いと感じます・・・
より詳しいレポートは今後少しずつ行って行きます。
(作例のみの場合はCosmo欄にて)
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2009年07月23日 日食観測 1987.9/23
時に1987年9月23日のアーカイブであります。
ビデオテープからの抜き出しなので画質はそれなり・・・
それは・・・
社会人になったばかりの頃に天文仲間といっしょに 長野県の八ヶ岳まで車で出かけた時のもの。メンバーの別荘があるのでそこへ一泊。日食は翌日の日中でした。ちなみにこの時は沖縄での金環食であり、長野では部分食の欠け方となりました。
先日もテレビで色々と日食観測の仕方をレクチャーしていましたが、以前ではガラスにすすを付けたものでも良し!?とされていた時代だったような・・・黒い下敷きでも平気で見てましたよ(汗)でも、この時のメンバーはみんな天文知識のある頼もしい面々でしたので、観測の準備も万端整っておりました(上)
ちゃんと太陽のシルエットを投影板(画用紙)に映してそれを観測してますね(中)教科書通りのお手本になる観測風景であります。木漏れ日も皆 三日月に映っていて楽しいと会話しています(下)
世間的に注目を集めるような大きな天文現象は、そうちょくちょく起こるものではありません(同じ場所でのはなし)天体のサイクルからすれば5年10年など一瞬の出来頃かと思います。そんなこんなで時間のたつのがほんとに早いです。一番驚いてしまうのは映像の中に写っている自分が若いこと・・・(笑)
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2009年08月03日 ベランダ観測台の設置
ここは普段斜めにすだれをかけている場所です。アパートの3階ですが、小太郎がこの手すりに飛び乗って危ないからです。そこに・・・以前より手すりを利用したある計画を考えておりました。
それは・・・ベランダに天体観測用の台座をつくること。うちのベランダは奥行きが狭く、三脚を広げきる幅もありません。なので上手い具合に望遠鏡の赤道儀が設置できなかったのです。でも、調べてみると多くの人たちが色々な工夫をして、自分だけのベランダ観測所を作っていますので、私も是非やってみたかった・・・
ホームセンターで組み立てスチール棚の部材を買ってきて組みました。そこに板を載せて赤道儀の台座を固定します。材料費しめて5千円くらい。木の板の幅がちょっと足りなくて赤道儀台座の端が飛び出る設計ミスがありましたが、何とかなりそうな感触です。すだれを外した時だけ設置できる仕様。天体観測中は小太郎は「外出禁止」にします。
板を幅広のものに変更したら、観測の準備を進めたいですね。北側は建物で見えませんから極軸合わせはクリノメーター(方位磁石)でアバウトに・・・
快適な条件に改良していく事をしたいところですけれど、あとは天気が問題・・・今年の春以降 なかなか気持ちよい星空にしばらくお目にかかっていませんから・・・
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2009年08月29日 観測機材のコンピューター制御
今から15年ほど前では、まだパソコンが今ほど一般家庭に普及していなかった。更に・・・使いこなしているユーザーは新しいものが好きで前向きな「プロシューマー」と呼ばれる層であったかと思われます。必要な機材をひと揃い買うとすぐに100万円レベルに達してしまいました・・・それが、今ではかつての汎用コンピューターレベルの性能があるし、スキャナーやプリンターも数万円以内で買える。一ケタコストが下がっております・・・そして何より凄いと思うのは、色々な機材を遠隔操作するなどのソフトウェアが出て来て、一般ユーザーにもその恩恵があるということ。
天体観測機材は、この20年間の間にパソコンから制御できるタイプに移り変わってきました。特に大きな変革として 写真はデジタルになって画像処理からプリントまで、一連のワークフローが完成し高度なことが可能になりました。私も一旦古い望遠鏡機材を全部処分して距離をおいた時期があります。それが一昨年あたりからまた天文に復帰した結果、あれこれ新しいことに目を向けざるを得なくなりました・・・
今日はしばらく空の状態が安定していました。
そこで懸案にしていたいくつかのシステムチェックを実施。
1.ガイド鏡にウェブカメラをつけてオートガイダーのシステムの動作チェック
2.天体ガイドをPCの星図ソフトから行う
3.デジタル一眼レフカメラのPCからのリモートテスト
1.は、昨年まで撮影用鏡筒として使っていたMiniBORG 45ED2に、ロジクールのWEBカメラをUSB接続して、ガイド星を追尾できるかどうかのテスト。数ヶ月前に一度試してちゃんと作動するのを確認していましたが、今日は何故かWEBカメラユニット自体を認識せず、制御ソフトのPHDガイディングを操作するのに至りませんでした(汗)
2.は、Cartes du Cielというフリーの星図ソフトの動作チェック。これは何度も動作テストをしているので、VixenのSX赤道儀のコントロールは有る程度理解しています。ただ、極軸を合わせていない状態のベランダ観測では、何度かアライメントを行ってもなかなか星図で指定した場所にドンピシャでレンズが向くということが有りません。これはもう使いこなしに慣れて精進するしかないのでしょう・・・
3.のデジタル一眼レフカメラのリモート制御は、メーカー純正のコントロールソフトが有りますのでソレを使います。私の場合はニコン製のCameraControlPro2というソフト。以前はメーカー純正のRAW現像ソフトの中に同梱されていた付録アプリであったのに、今では別売りのオプション品です。しかも単機能なのにけっこう高かった。今回天文用に初めて使いましたが、パソコンモニターでのライブビュー撮影は今ひとつ使い勝手がよろしくありません。パソコンのキーボードでカメラのシャッターを切るというのは変な感触がします・・・どの程度利用価値があるのかはまだ不明ですね・・・
普段やっていないことを一気にやろうとしたので、今日は雰囲気を確認しただけです。全てをデジタル制御するメリットは、すでにその世界にいるマイミクさん達の成果を見れば納得できます。しかしながら、自分が使いこなしていくには、理解しながら少しずつ前に進むしかありません。背伸びをしてもわからない・・・何故かというと、英語や数字がたくさん出てくるので、私の頭が頻繁にフリーズしてしまうからです(汗)趣味を楽しむにもいろいろと本気でやらねば・・・同時にそれは 楽しみながらやらないと続かないのであります。今日がそのスタート日になるかどうか・・・ですね・・・
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2009年09月24日 やっと手製の観測台座を使用してみる・・・
シルバーウィークの間の星空はずっと曇りがちで、自宅観測はほとんど出来ず終いでした。今日は夕方以降 そこそこの晴れ間で、西の空にかかった月も久しぶりに撮影できました。
8月3日に作成したベランダ手すりに赤道儀を固定する台座をやっと使用しました。コンクリートをがっちり挟み込んだフレームはなかなか安定していて、安心して機材を乗せられます。今日はセッティングのしやすさを検討しているうちに雲が出てきてしまいましたが、今後に期待が出来そうです・・・
問題が一つあるとするならば、少し背伸びをしないとカメラのファインダーがのぞけないので、ベランダに箱足を用意しなければ・・・スタジオなどでよく使われている木の箱形の椅子が欲しいですね。どこかから調達してこようかな。
雲がかかる直前に、南西の空にレンズを向けてM8を撮りました。
実にしょぼい写真が撮れました(汗)ローパスフィルターがノーマル仕様のデジカメだとしても、少しくらい赤い星雲が出てきてもよさそうなもの。いくらPhotoshopで赤味成分をサルベージしようとも全く変化が無いので諦めました(苦笑)
月(月例5.7相当)
Nikon D300 + WilliamOptics ZenithStar70ED ISO400 1/125 RAW
Nikon Teleconverter TC-201 使用
M8
Nikon D700 + WilliamOptics ZenithStar70ED ISO3200 5sec RAW
共にVixen SX赤道儀使用
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2009年11月01日 iPhoneの優れた天文アプリ
今年の春に携帯をAUからソフトバンクに変えました。理由はただひとつ。AppleのiPhoneを使ってみたかったが為。そして・・・半年ちょっと使ってみた感想は「大変素晴らしい、良く出来ている!」の一言です。それは携帯電話としてでは無く、インターネットや専用のアプリケーションがとても便利だから。おかげで、何時何処にいてもmixiを快適に閲覧することが可能になりましたし(電波圏内に限るけど)いろいろな道具や情報検索ツールとして活躍してくれます。
iPhoneアプリをあれこれ紹介するとキリが無いので、その中から天文関係について少しコメント。最初に購入したのは「iステラ」という天体シミュレーションソフト。リアルタイムでの星座や惑星の位置が確認できました。アップデータを利用して、今年の春にはルーリン彗星の位置を見つけるのにも重宝しましたね・・・
先日、新しい天文アプリの「StarMapPro」というものを見つけ購入しました。これが使ってみるとなかなかの高機能で驚くばかり。GPS機能を利用して自宅から見える天体現象をほとんど確認できます。今現在確認することの出来る彗星や流星群なども最新情報がいつでも呼び出せる。しかも、私が苦手な座標で出てくるのでは無く、グラフィック上でのオーバーラップ表示なので、直感的に位置を探し出せますね。それはほんとに有り難いもの(iステラも同じ)また、私の所有機材は対象外ですが、一眼レフデジカメや、パソコン制御可能な天体望遠鏡赤道儀の操作機能なども持っている様です。iPhone自体が機材のコントロールデバイスにもなるとは・・・(VixenのStarBookの代わりになるという感じかも!?)
「StarMapPro」の機能説明ムービー
http://www.star-map.fr/starmapProFilm.html
小さな携帯端末ひとつで、出来ることがてんこ盛り。こんな事ができる様になるとは少し前まで想像できませんでした。長生きはするもんです(笑)
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2010年02月26日 光害カットフィルター IDAS LPS-P2
ここの所天体写真はすっかりご無沙汰状態です。忙しさ以外にも理由があって…ちょっと体調に自信が無くなっており、少し寒さを感じた程度で気力が落ちてしまっていました。一言でいうとヤル気が足りなかっただけのことです(苦笑)
モチベーションを上げるためにひとつ買い物をしてきました。それは一枚のフィルター。アイダス社のLPS-P2フィルター。これ一枚で、福沢さんと樋口さんが手を取り合って腰をあげるほどのコストです。この手のフィルターは色々な種類があって、どれもとても高価です。
なんでこんなモノが必要なのか?と言うと…ベランダ観測で写真を撮ろうとすると、街明かり(光害)で被ってすぐに写真が露出オーバーになってしまうからです。街の灯には水銀灯やナトリウム灯が発する波長域の光が多いとのこと。ならばその帯域の光をカットしてしまえば「光害被り」を軽減できるはず。そのためのフィルターです。星の光は通すけれど人工照明の光は通しにくいという性質があるのですね。論より証拠ですから近日中に実例を示さなければ…
これを使って自宅から狙える天体の写真を撮ってみようと思います。
まぁ、出来るだけ遠征して星の綺麗な場所にて観測すべきはその通りなんですけどね…
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2010年04月13日 ISS軌道予測アプリ<ToriSat>
先日 日本人宇宙飛行士 山崎直子さんが、スペースシャトルで国際宇宙ステーションに乗り込んだことは、大きなニュースとして報道されました。その国際宇宙ステーション(ISS)は、日本上空を通過する条件が良いと、肉眼でもはっきり確認することが出来ます。地球の衛星軌道上を回っている人工天体の中でも観測しやすい類のものでしょう。宇宙ステーションはスペースシャトルで建設資材を運んで、少しずつ拡張が進んでいます。日本が参加して作った部分は「きぼう」と呼ばれる実験棟。日本人クルーが活動する拠点になっているはず。
ISSは完成すると幅100m以上になり ちょうどサッカー場くらい。軌道の予測は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の関連HPで随時更新されています。http://kibo.tksc.jaxa.jp/
でも、見てみようと実際に空を見ていると、自分の視界のどの辺りから見え始めるのかがけっこう分かりづらい。今まで何度か観測しましたが、最初見つけ損なうと、通過スピードが速いので焦ってしまいます。
先日、iPhone用のアプリケーションにこんなモノが出ました。ToriSatという「人工衛星観望支援アプリケーション」たったの350円也。これがなかなか優れものなのです。カメラで画面に映した実際の風景の中に、これから現れる人工天体のタイミングや位置情報をオーバーラップして示してくれます。
GPS情報を読み込んで、自分のいる場所からシミュレーションしてくれるとは、技術がどんどん進化してほんとに便利になったもんだと感心しきり。天文ファンにはiPhoneはとてもお勧めです。
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2010年05月03日 赤道儀のセッティングを変える
今 一つ楽しみにしていることに、来月6月後半に明るくなりそうな彗星があること。
マックノート彗星(C/2009 R1)
2007年に来た同名の彗星とは違う個体(核)だそうです。まるでパソコンの様な名前ですが、これは最初に発見した人の名だから。本人が使っているPCはきっとWindowsでしょう?(笑)この彗星は6月末に最も明るくなりそうで、もしかしたら4等級近くになるかもという予測まで出て来ました。彗星の明るさ予想は難しく過去にも大ハズレした事が少なくないので、期待半分不安半分ですけど・・・4等になったら、それは肉眼でも見つけられる明るさです。数年前に突然バーストして注目を集めたホームズ彗星以来になるでしょうか。
最近あまり天体観測していなかったので、うちの赤道儀もうっすら埃をかぶっています。そこで気分転換にちょっと新しいセッティングを検討することにしました。天体を自動追尾するためのオートガイダーは、人から借りたWEBカメラ式のものがあるのですけれど、PCの問題か?どうもちゃんと動きません(起動に失敗する?)設定の問題かもしれないのでちゃんと調べなければならないのに放置状態になっていました。近日中にコレを解決しなければ・・・
プレートを使って主鏡とガイド鏡を同架すると、赤道儀の重量バランスを取る必要から数キロのウェイトを使います。Vixen SX赤道儀は最大積載可能重量が12kg(実際はそこまで乗せられない!?)ただし、ウェイトを使った分乗せられる望遠鏡側の重さが目減りしていく・・・更に一眼レフカメラ本体だの色々乗っけていくとけっこう余裕が無くなって行きます。そこで・・・ウェイト側にガイド鏡を乗せてウェイトを極力減らすバランスの取り方が出来ないかどうか試してみます。ガイド鏡自体がMiniBORG 45ED2という小型タイプなので何とかなりそう。性能は今一つなので明るい星しかガイドに使えないかも?
私はあまり高倍率の天体を狙いませんので・・・この主鏡側のWilliamOptics ZenithStar70EDをガイド鏡にして、ウェイトシャフト側にカメラレンズを付けた一眼レフデジカメを同架させる手もアリかも知れません。今月はセッティング調整で準備をすることにします・・・
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2010年09月22日 今は無きプラネタリウムのシルエット
ハードディスク内の古いフォルダーチェックをしていたら、プラネタリウムの写真がいくつか出て来ました。初期のデジカメで撮ったもの。恐らくピントが甘く没にしようとしたカット群。探すとけっこう撮りっぱなしになっているデータが出てくるなぁ・・・画像処理をしてそこそこ見られる程度にしてみました。両機とも、その本体は今はもう引退してしまっていますね。
上 なかのZERO プラネタリウム 2000年9月
下 渋谷東急 五島プラネタリウム 2001年3月
フィルム時代の撮影資料はほとんど手を付けていないので、その辺りも探すと掘り出し物が色々出てくるかと思います。時間のあるときに何時かサルベージしたい・・・
そう言えば・・・この五島のプラネタリウム(確かドイツ製)は、今秋渋谷にオープンする「コスモプラネタリウム渋谷」に公開展示されるかも?という話がありましたね。そちらも楽しみです。
http://www.f-space.co.jp/shibuya-star/planetarium/pindex.html
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2011年03月05日 スマートガイダー2
天体望遠鏡には赤道儀という天の日周運動を追尾する装置があります。北極星の見えない南側のベランダで観測する時には極軸合わせが出来ないし、ほんの数分程度で良いから天体の追尾精度をもう少し上げたい。そんな要望を満たすプラス機材にオートガイダーというものがあります。その多くはパソコンに接続して使うモノが多い中、パソコン無しでも機能するオートガイダーが存在する。イタリアLVI社のスマートガイダーというのがソレ。昨年にそのVer.2が発売されたので注目しておりました。
この3月に日本でもやっと代理店が取り扱う様になったので、この度導入しました。輸入元は京都にある国際光器。メールでの問い合わせにも大変丁寧親切に応対してくれました。
今後この機材を活用して、ベランダ観測を活発にしていきたいもの。今日は薄曇りの空模様でしたが、機材の動作チェックだけでもしようと思い、久しぶりにベランダの手すりに手作りの設置台を据えてセッティング。とりあえず作動するのは確認できました。
使いこなして行くにはしばらく時間が掛かかるかも知れません・・・
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2011年8月10日 カメラの機種ごとの撮り比べ
昼間の酷暑のせいで、夜間になっても気温も湿度も高いです。すると大気中の水蒸気が濃いせいで、空は霞んで透明度が悪い。厚い雲が出ていなくとも星は見えません。でも・・・天体観測にはジンクスがあって、満月およびその前後では空が晴れる?と言うのがあります。何故それがジンクスなのかというと、月が明るい夜空は本来星見には向いていないからです。月も天体の一つですが、単体で明るすぎるので他が見えにくくなってしまう。今月の満月は14日の夜ですのでまだ少し先ですが、すでにだいぶ太って明るくなって来ました。
今晩はやはり大気が霞んでいますけれど、月だけはそこそこ見えますね。そこで、ちょっとばかり実験を。日頃仕事で使っている一眼レフデジカメの機種毎の画質などなど。私は通常天体写真には Nikon D300を使っています。本来ならFUJIFILMのニコンマウント互換機 Finepix S5Proが適しているのかも知れないながら、そちらは最近使っていない。理由は、FUJIFILMのRAWデータRAFよりもNikonのRAWデータNEFの方が使い回しがしやすいから。なのでS5Proで月を撮るのはこれが初めてかもしれません。っで画質比較。セッティングはスタンダード画質設定で、画質調整も全て初期設定値で行いました。
D300もS5Proも数年前の少し世代の古い撮像素子で共に約1230万画素相当。でもNikonがCMOSなのに対してFUJIは独自規格のスーパーCCDハニカムSR Proという個性のある撮像素子。そこから生成される画質には違いが期待出来ます。っで、結果としてはNikonの方がやや鮮鋭度というか解像度が高い印象かな。FUJIのハニカムCCDは色の再現性に個性が出て良いという評価がありながら、S画素とR画素の合算で12メガピクセルを出力しているので、解像度は水増しなのではないかという噂だった機種。その違いがやはり出ました。ブログ用に縮小してしまうと、あんまり違いが分かりませんけれど、差はあると感じます。
次に解像度が半分の610万画素のNikon D40。これは普段子供や猫のスナップに使っているお気軽一眼レフですけれど、その実力は侮れません。これで天体写真をちゃんと撮るのは今回が初めてかも知れません。結果はなかなか良いではないですか。素のノーマルなセッティングでは、若干コントラストが高めなのが特徴。でも、天体望遠鏡にD40を同架させるのにはメリットが有りました。それはD40が小型で軽量だということ。先のD300やS5Proだと少し重すぎて、WilliamOptics ZenithStar70EDのドローチューブに負荷がかかってややたわみが心配される事。カメラユニットは軽い方が鏡筒のウェイトバランスからしても良さそうです。観測機材は、色々な組み合わせの中で、よりベターなマッチングを探ることが必要でありますね・・・
WilliamOptics ZenithStar70ED + Nikon Teleconverter TC-201
Vixen ポルタ経緯台 使用
D300とS5Proはライブビューモードでピント合わせ。D40はライブビューが無いので、D300のピント位置を頼りにチューブにはめ変えて撮影。
ホワイトバランスの差は主観で調整し同じ感じに・・・
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2011年9月3日 イプシロン130
天文に詳しくない人でも、ハレー彗星の名前は聞いた事があるでしょう。76年周期で地球に帰ってくる天体で、この前に来たのは1986年でした。その年は約束されたかの様な天文ブームに!?そう期待されたのですが、この時のハレー彗星の観測条件は悪く、北半球ではほとんど見えませんでした。でも天体望遠鏡を作っているメーカーや販売店のキャンペーンは力が入ってましたね。私もその時の熱に当てられてか、その少し後に高い買い物をしましたが、結果的に判断ミスを犯したと反省しました。
色々あって次第に天文熱も冷めてしまい、一度機材を全部処分してしまいました。でも、その後にまた天体への関心が復活しつつある。っで、自分の欲しいと思う必要な機材を探しているのですが、実は望遠鏡の鏡筒では、以前から目を付けていたものがありました。それが・・・
高橋製作所のイプシロン130 <ε-130>
これは、天体を直接目で見て楽しむものと言うよりも、最初から撮影用に設計された写真向け鏡筒。発売は1984年・・・ですが、日本の景気の良かった時期はバブルと共に消え去って、多くの天体機材も整理されて無くなってしまった。それどころか老舗メーカー自体も消えていく様なご時世に。イプシロンは小口径の130から大型の350までの9つのラインナップがあった様です。現存しているのは180EDのたったの一種類のみ。
天体望遠鏡はその多くがロット生産品であり、常に生産ラインが動いているものでは無さそう。あまり数の出ない機種などは、1回作って在庫分が完売したらおしまいという類のもの!?私が欲しいと思ったイプシロン130もそうだった様で、数百個作って完売して生産終了になったらしい。なので、欲しければ中古品が出て来るのを待つしか術はないのです。天体望遠鏡はその口径サイズが大きいモノほど集光力があって、つまり性能が高いといえそうですが、私が目を付けたのはイプシロンシリーズの中でも一番小さいサイズの130。何故かと言うと、それはもう狭くて自由の利かないアパートのベランダで済まそうという条件があるからです。うちのベランダは特に奥行きが無いのです。そして小型なシステムの方が使い易いと私は判断している。コレに関しては性能優先では無いということ・・・
そのイプシロン130を何と手に入れる事が出来ました。これまでWEB上でもけっこう調べて来たのですが、あんまり情報が無いので、これは私が使用レポートを構築していかねばという意識に火が付いております。尚入手には天文仲間でマイミクのMATSUYA Kenさんにお世話になりました。ありがとうございました >^_^<
写真はイプシロン130をVixenのスフィンクス(SX赤道儀)に載せたところ
あんまり見られない組み合わせだと思います・・・
2011年9月7日 ε-130 ファーストライト
ファーストライトとは、本来完成したばかりの光学機材の最初の性能確認テスト及びその観測をさす言葉。先日手に入れたイプシロン130 <ε-130>は、中古品ですからファーストライトとは言わないのでしょうが、私にとっては同機材を使っての最初の撮影テスト。その意味合いを込めてファーストライトと書きました。最初に確認しなければならないのは、素のセッティングでカメラを接続してピント出しがちゃんと出来るかどうかの確認。
つい先ほどまで、雲間に月が出ていました。絶好の被写体ですので狙ってみました。ε-130の焦点距離が430mm、撮像素子がAPSサイズのNikonデジタル一眼レフの焦点距離が×1.5倍換算、それに2倍のエクステンダーを付けると、合計で1290mmになるのかな。いきなりF値が低下するエクステンダーを付けてのファーストライトは無謀だったかもしれませんが、日常的に使いたい組み合わせなので使ってしまう(苦笑)
今晩の空模様はうっすら雲が流れていて、よく見ると風上から濃いめの雲の塊が接近中。急いでピントを合わせたので、ちょっとセッティングの追い込みが雑になりました。それでもそこそこの月がライブビューモードの液晶画面にしっかりと見えました。撮影したRAWデータをPCに取り込んで現像してしてみると、等倍表示での画質チェックではやはりピントが若干甘いように感じます。でもコントラストはけっこう高くて、画面の中心像は懸念していた様な悪さはありませんね。私がこの鏡筒でイメージしているのは彗星なので、これは何とかなりそうです。一つ課題となったのは、フォーカスを合わせるつまみが粗動で、正確なピント出しには微動調節が可能なオプションのフォーカサーが欲しいですね。時間の余裕が無かったので、撮影は部屋の中から外を狙って撮りました・・・
今晩は、ε-130が「デジカメ撮影に普通に使えるかどうか」の確認で、その結果は充分に及第点であったと思います。後 余談ですが・・・イプシロンの接眼部は実にがっちりしていて、重たい一眼レフを付けても全く動じず、たわみが出る心配を感じません。むしろ中間に挟んだエクステンダーのマウント部の弱さが心配になった位。高橋製の望遠鏡は造りが無骨であるという評価は確かにそうですね。
高橋製作所 ε-130 + Nikon D300 + Nikon Teleconverter TC-201
Vixen ポルタ経緯台 使用 ISO200 1/250 RAW トリミング
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2012年4月27日 マイクロフォーカサー MEF-3
最近の天体望遠鏡にはマイクロフォーカサーという微動装置が付いているのは珍しくありません。これはレンズの焦点合わせの繰り出し量を細かく調節できる機能を持つもの。点の様な星にピントを合わせるのはけっこうデリケートな作業なので、その調節ダイヤルも出来るだけ細かく調節できるものである必要があるのですね。
でも10年以上昔のちょっと古い望遠鏡には、このマイクロフォーカサーは付いていませんでしたよね?今にして思えば結構おおざっぱな調節ダイヤルでフォーカス合わせにも苦労してしまいます。でも最近では、その古い望遠鏡向けのオプション品としてのマイクロフォーカサーが手に入ります。
高橋製作所のイプシロン130も標準仕様ではマイクロフォーカサーが付いていませんでした。そこで、MEF-3というオプション部品を買って来ました。これを付けると旧型の天体望遠鏡でのフォーカス合わせの精度が上がります。ここ数日のうちに取り付け作業をしてみる予定です・・・
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2012年4月28日 イプシロン130にMEF-3装着
昨日紹介した高橋製作所のマイクロフォーカサーMEF-3。
本日イプシロン130に無事装着完了しました。
取り付けはネジを締めていくだけでOKの簡単さ。
これでフォーカス合わせがかなり楽になると期待したい所。
ちょうど今晩は月齢約7.1の月が見えていました。
せっかくなのでマイクロフォーカサーの具合を確認。
やはり従来の1/7の微動調整は精度が高いです。
ただし、今晩の大気はゆらぎが大きい上に、
霞がかかってぼんやりしておりました。
月の見え方のクリア度は今一つだったのは残念の一言でした・・・
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2012年5月8日 日食観測グラス
既に知っている人も多いと思いますが、今月5月21日に日本の広い範囲で金環日食が観測できます。太陽が月に隠されて・・・全体が完全に隠れてしまう皆既日食では無く、縁が輝くリング状になる素晴らしい天体ショーとなる予定。東京圏での日食の時間は、午前6時19分から9時2分まで(東京で金環日食状態になるのは7時32分から37分)
実は・・・この日は専門学校で朝一番の授業があるので、私は本来その頃は電車に乗っている時間帯になります。でも、東京に居ながらにしてこのような珍しい天体ショーを次に見る事が出来るのは約300年後!毎年地球上の何処かで見られる現象ではあるはずですが、そういうツアーに参加すると何十万円もかかってしまう事は間違いなし。聞く所によると、公立の小中学校では、この日のこの時間には休校にしたり授業を止めて天体観測の時間にする予定の所も多いと聞きます。私は学校にかけあって、授業の日時をズラしてもらう事にしました。もしかしたら誰かに多少の非難を受けるかも知れませんが、一般的には一生に一度見る事が出来るかどうかの貴重な体験になるかと判断しております。私の授業を取っている学生さん達にも、近日中にこの金環日食を楽しんでもらうべく、事前の予備知識と準備等のプレゼンをするつもりです。
日食観測には、専用のサングラスにあたる日食観測グラスなるものが必要です。私が小学生の頃には、ガラスをろうそくで炙ってススを付けたものや、黒い下敷きで見ましょうなんて教えられましたが、それは間違いであったとアナウンスされています。太陽の強い明るさを多少は減光できても、紫外線や赤外線はしっかり通過してしまう。当然目に健康上の障害を発する可能性が大なのです。専用の観測グラスを購入して見るようにしましょう。それは現在 書店やコンビニ・西友やイオンなんかでも取り扱っていますね。値段は数百円から千円程度まで幅がありますが。
近所の西友では期日が迫ってきた事もあって、若干値段を下げ始めましたね?日食当日が過ぎたらしばらくは売れませんので、店側としては在庫をかかえたく無いでしょう。もしかしたら他の所でも間際には値下げがあるかも知れません。
金環日食に関してはこれから何度か事前コメントをします。具体的な観測方法や写真を撮る為の機材紹介なども。普段天文に関心の無い人でも、今回のイベントはとってもお勧めなので是非見て欲しいのであります・・・
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2012年5月15日 日食の観測機材の準備など・・・
いよいよ来週の月曜日 5月21日月曜日は関東で金環日食が拝めますね。
っと言っても肝心の天気が五分五分の怪しい状況ですが・・・
可能性がある限り、一応観測態勢は整えておくのが肝要であります。
私はもちろん写真撮影をしたいので、その準備に余念がありません。
まずはB5版の太陽観測プレートを用意。
これは巷に売っている太陽観測メガネよりも視界が広くかせげます。
天体望遠鏡を太陽に向ける時に重宝するのでは無いかと思いました。
値段も安くて500円ほど。これをカットすればたくさんの太陽観測
プレートが出来るのでとってもリーズナブルなのでお勧めですね。
天体望遠鏡にももちろん太陽観測フィルターをかまします。
最近では安価なキャップ型の商品が出回っておりますのでソレを
買ってきました。
先日 太陽黒点の撮影で、事前の試し撮りを行い、データを取りました。
WilliamOptics ZenithStar70EDは、焦点距離430mmでF値が6.2。
そこに焦点距離が2倍になるニコンテレコンバーターTC-201 を接続。
APS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラでは1.5倍の焦点距離に
なるので 430×2×1.5で1290mmとなるはずなのですが・・・
F値はテレコンバーター越しなので結果F12.4程度に低下します。
太陽観測プレートは光量を10万分の1に低減するものであるらしい。
天文雑誌にある撮影シミュレーションデータでは、日食の輪郭線を
写し止めるための設定は、10万分の1のフィルターを使った場合、
ISO400 F11 1/1000 で載っておりますが、私が実測で調整した
設置値は ISO800 F12.4 1/200 でした。日食と同時に太陽の黒点までも
写し止めるのであれば、シャッタースピードを1/400~1/800程度に
上げて露出を更に絞れば良さそう・・・
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2012年5月17日 日食をデジカメで撮影する準備
来週月曜日の金環日食
天気の方は相変わらず曇りのち晴れでかなりきわどい予報である事に変わりありません。私は天体望遠鏡で太陽の輪郭のアップを撮る予定でおりますが、一方でカメラのレンズで日周運動の軌跡を追って数分おきの変化を撮ることもしておきたいな。
のですが・・・
そのために事前にシミュレーションをしておく事はとても重要です。まずはカメラレンズに太陽観測フィルターを被せておかねばなりません。先日紹介した太陽観測プレートを、角形フィルムフォルダーにはまる様にカッティング。それを使ってISO感度・シャッタースピードの最適値を試し撮りして目安を出しておきます。ただしそれはあくまで目安で、空が曇りがちであったりするとその場でぶつけ本番で調整しなければならないでしょう。その辺りが自然を相手にした撮影の難しさです。
そしてもう一つとても大事なのが、事前に構図の目処を見定め、それに合った画角を割り出しておく事。具体的には何ミリのレンズを使うかです。千葉県の経度緯度における日食の始まりと終わりはAM6:19~9:03まで。その間の移動距離をカバーする広角レンズで構図を決めておく必要があります。今日は曇りながらも太陽の位置の確認が出来ましたから、午前9時の段階で観測予定場所から構図を決める画角テストを行いました。使うレンズは基本的にMFの単焦点レンズ。Nikonはフィルムのマニュアルフォーカス時代からデジタルの現在に至るまで、レンズマウントの規格を変えないで来ましたので、昔のMFレンズが最新のデジタル一眼レフカメラに装着出来ます。MFレンズのメリットは、シンプルなフォーカスリングであること。最近のAFレンズはインナーフォーカスリングなので、外周のリングが機械的に内部の中玉レンズをしっかり固定出来ていません。つまり、例えフォーカスリングをテーピングしておいても、何かの外部ショック(シャッターによる震動)などで焦点位置がズレる可能性が有るや無しや?それにAFレンズは無限遠を通り越したピント位置が有りますよね?昔のMFレンズは∞マークに合わせておけば、無限遠が大きくボケて大失敗するという事は少ないのだ(私の持っているNikon固有のレンズ数本に限ってコメント)
今日のシミュレーションでは、APS-C撮像素子のNikon D300とフルサイズ撮像素子のNikon D700にそれぞれMFレンズをいくつか付けて画角のチェックを行いました。結果、D300とAiAF NIKKOR 20mmF2.8の組み合わせが良さそうと判断。これをメインとします。もう一方のD700にはもしかしたらAiAF NIKKOR 50mmF1.4を付けて予備とするかも知れません。
あとは・・・今週の土日辺りで、インターバルタイマーを使って五分おきに自動でちゃんと撮影できるかどうかのテストをしたいです。機械は理論通りに必ず動いてくれるとは限らない。もしかしたら途中で内部のバッファが飽和して何枚目かに止まってしまうかもしれない。なので決めた撮影環境と条件で予定したコマ数を最後まで動作して写してくれるかどうか試しておかなければダメですね。そういう事前の検証をしてこそ確かな記録が撮れるものなのだと自覚しておりますゆえ・・・
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2012年5月19日 インターバルタイマーのシミュレーション
金環日食まであと1日半、天気はやや厳しい予報に悪化しておりますが、観測の準備だけはしっかり進めております。デジタル一眼レフカメラで太陽の変化していく様をインターバルタイマーでも捉えたいと考えておりますが・・・一応日食が始まる午前6時19分から9時3分(千葉県)までの間を5分おきに記録したい。
今日は朝方8時過ぎより、カメラのインターバル撮影のテストを行いました。撮影自体はまずまずの結果で問題なし。撮ったデータをPhotoshopで明比較合成して、金環日食の撮影準備は大方確認完了です。
テレビのニュースを見ていたら、今日になって「太陽観測グラス」が至るところで品薄状態だという報道に唖然。昨日秋葉のヨドバシカメラで山積みになっているのを見ていたので、たったの1日で無くなるもんなのか?と。でも夕方 近所の西友に買い物に行った所、先日までたくさんあった廉価版の太陽観測めがねがもう1個も残っていませんでした。昨日今日はテレビでさかんに金環日食のあれこれを紹介していましたから、恐らく間際の駆け込み需要がしっかり発動したのかしらんと思います。
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2012年5月20日 ビデオ撮影のテスト
待ちに待った金環日食が明日朝に迫りました 問題の天気なのですが、どうやら関東海岸沿いはのきなみ曇りとなる模様。曇るのは避けられないとして雲間から少しでも見られるかどうかが勝負の分かれ目か・・・
今日はとても良い天気でした。シミュレーションをするにはうってつけでした。でも天気が悪ければ、今日取ったデータはほどんど参考になりませんね。一応ビデオ撮りのテストもしていたのですが。一応データを。太陽観測プレートをセロハンテープで貼っただけですが、思ったよりもちゃんと撮れるので感心しました。仕事で使うビデオカメラは万が一撮像素子に焼き付きがおきたら嫌なので、使い古した予備のコンパクトビデオカメラを準備します。
フォーカス → 無限大
測光方式 → スポット測光
ホワイトバランス → 太陽
手ぶれ防止機能 → OFF
デジタルズーム → ON
私はビデオカメラでデジタルズーム機能なるものは今まで一度も使った事がありませんが、今回はじめてスイッチをONにしました。いくらピントと露出が有っていても画面の中で豆粒の様に小さい被写体では見栄えが物足りない。デジタルズームは画質が低下し輪郭がギザギザして締まりがありませんが、今回は良しとします。 もし明日の天気がそこそこ良くビデオカメラの出番がある様でしたら、写真撮影の合間にトライしてみる事にします。
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2012年6月2日 金星の太陽面通過観測の準備
来る2012年6月6日は金星が太陽の前を横切る「金星の太陽面通過」が起こります。正確な呼び名は「金星日面経過」と言うらしいのですが、一般敵には経過では無く通過の方が通りが良いと思われる・・・
その日は私は仕事で表におりますので、天体望遠鏡を使っての太陽撮影は出来ない。そこで持ち出し可能なコンデジや小型ビデオカメラで何とか太陽撮影をしようと画策しております。私が持っているコンデジでは最大望遠で狙ってもさして大きく太陽を写すことがかなわない。そこでデジタルズーム120倍モードがある小型DVカメラで何とかしようかなと思ってます。デジタルズームは拡大率は充分ですが鮮鋭度は今一つです・・・
そのテストを再度行いました。今回は太陽の前を横切る金星のシルエットが目当て。そこそこシャープネスを上げて黒い点を映し出せるかどうかがポイントでしょう。機材によるシミュレーションは済んだので、後はやはり問題は天気にかかっています。大丈夫かなぁ6月6日・・・そう言えばその二日前の6月4日の夕方には部分月食がありますね。そちらも見逃せません・・・
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2012年7月9日 手の平サイズの超小型赤道儀
先週に 天体観測機材としてちょっと面白そうなものが発売されました。サイトロンという会社が作った超小型赤道儀「ナノ・トラッカー」
ナノ・トラッカー
赤道儀という機械は大きくて重い天体望遠鏡を同架させるものが普通のイメージでしょう。でも、コンパクトデジタルカメラに限定して星夜写真を気楽に撮るものと割り切るならば、こんな極小のものも作れるのですね。近年割と小さくて軽いポータブル赤道儀の機材が出て来てはおりました。でもこんな手の平に収まってしまいそうなサイズで出ると大きなインパクトがあります。
今日 秋葉原にあるスターベースという天文の専門店に実機を見に行きました。直接見てもやはり魅力を感じる商品でした。一つ気になった点があるとするならば、極軸を合わせるのがただの通し穴越し(北極星を視野に入れる窓)なので、天体の追尾精度はそう高いものでは無いと言うこと。セッティングでどうにでも変わってしまう事でしょう。もう一つの注目点はこの機材のコスト。実売価格で約2万円なり。その安さにもとても驚きます。これならそこそこ数が出るんじゃなかろうか。私も欲しくなって来ました・・・
2012年7月10日
昨日紹介した超小型赤道儀のナノ・トラッカーを買って来ました。色々なメーカーの小型赤道儀を比較検討しても、このサイズとコストは他ではあり得ません。精度の荒さを考慮してもコンパクトデジカメの広角域で使う事を考えれば充分意味があると判断。
何しろこのコンパクトな機材総量を見ればその魅力が一目瞭然。星夜写真を撮る機材一式が日常の鞄の中に全て入ってしまいます。実際の運用に関しては、ある程度の高さがかせげるカメラ三脚を使う事になるでしょう。
ベランダで早速動作チェックをしてみました。北極星が見えない場所なのでかなりアバウトな極軸合わせで済ましてしまいました。それでも予想していた以上の結果が確認できましたね。今晩の空模様はうっすら霞んでおり写真を撮るには良く無い条件です。被写体は南西の空にみえた蠍座の頭の部分。
SIGHTRON nano.tracker + Nikon COOLPIX P7100 マニュアルモード
ISO400 F4.0 60sec レンズ焦点(35mm換算)61mm カメラ三脚使用
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2012年7月11日 iPhoneアプリの活用について
天体観測機材である赤道儀という機械は、極軸合わせというセッティングが必須です。地球は24時間で一回転している。その回転軸の一端の先に見えているのが北極星。赤道儀の回転軸を北極星に合わせると、空の見かけ上の動きを赤道儀の軸の回転が打ち消して、空が止まって見えるという理屈です。
南向きに開けたベランダで観測する場合、そこから北極星は見えません。すると赤道儀を北極星に向けてセットすると言う事が出来ません。でも方位磁針(コンパス)と角度計を使ってアバウトながらブラインド状態でセッティングは可能。
その作業をiPhoneのアプリで代用できるかどうか・・・北極星は東京の緯度から見た場合地上から約35度の高さにあります。ナノ・トラッカーの傾きが35度になる様にClinometerというアプリで角度を確認します。
ちょっと問題があるのが真北の方角を確認する為のコンパスのアプリ。何か時々おかしな方角を指して止まってしまう。要するに信用できない精度なのです。写真はアナログ機材の方位磁石と並べてみたもの。部屋の中ですが、何らかの磁界の影響を受けているのであれば、両方とも向きが狂うはずですが、方位磁石は恐らくまともでiPhoneアプリは起動するたびにちぐはぐな方向を指して止まります。これは複数の方法で測って確認するなどの注意が必要だと言う事です。
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2012年9月8日 技術はどんどん進化する
技術論について少しばかり・・・私が天体写真を最初に撮ったのは確か高校生の頃。最初は当然ながらどうすればちゃんと写るのか知りませんでしたからハウツー本を買いました。でも内容が難しくてまともに理解が出来ていなかったと思う。最低限の約束ごとだけ守って後は試行錯誤しながら体で覚えた・・・少し気合いを入れてやろうと思ったのはちょうど平成に入った頃。でもそういう割にはあまりたくさんは撮っていなかった。しかも撮りっぱなしでその写真をプリントして人に見せたりする事もほとんどせず。そのフィルムの多くは現在行方不明・・・
ここ数日の間にちょっと変化がありました。数年前に買って持っていたStella Image Ver.6という天体画像処理ソフトウェア。実は動作がおかしく事実上全く使っておりませんでした。不具合を修正するアップデータをかけようとしても受け付けてくれないので、もう諦めて放置してました。先日OSをアップグレードして色々な周辺環境もみなアップデートかけまくり。もしやと思ってStella Image Ver.6もアップデータを受け付けてくれるのではないかと試してみたらビンゴでした。環境はOS X10.8 MountainLion上のVMware Fusion4を使って起動したWindows7(64bit版)。Stella Image Ver.6のアップデータは初めて64bitモードで起動するものに書き換わり、無事に動作するようになりました。やはり天体の画像処理専用だけあって、Photoshopには無いパラメーターが満載で、画像処理の効果の程はすぐに差が確認できました。
試しに先日撮った月の写真をNikonCaptureNX2→PhotoshopCS6(左)で仕上げたものとStella Image Ver.6→PhotoshopCS6(右)で仕上げたもので比較した所 明確に違いが出ました(mixi上だとサイズが小さくて違いがよく分かりませんが)現像ソフトを変えると結果が変わるというのは過去にも試しておりますので、それ自体は当然の事でありますね。
結果が変わるとなると過去にやった作業はまた見直す理由が出て来ます。試しに2007年の秋に注目を集めたホームズ彗星の写真を一枚現像しなおしてみました。過去に行った画像処理はちょっと強引なところがあって今見ると色調は少々やり過ぎている?やり直したこちらはコンポジット合成をしていない1枚ものなのでノイズは多いですが自然な感じがします。画像処理のプロセスを変えた事で 印象自体が変わるのは大変興味深い。
夕方外出したついでに都内の天体望遠鏡ショップに寄って デジタル時代に対応したハウツー本を一冊買って来ました(一番右)過去に買ったものを一緒に並べてみると、左より昭和54年→平成元年(2冊)→平成24年。特筆すべきは撮影記録メディアの項目がフィルム→デジタルへ 激変していて全く違う!それが時代の流れそのものなのですが全く驚きます。
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