新 着

履 歴

2012.09.04
2012.06.07
2012.05.26
2012.04.20
2012.02.19
2012.02.12
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2011.02.02
2011.01.05
2010.12.10
2010.05.24
2010.03.23
2010.03.18
2010.03.01
2009.11.25
2009.11.16
2009.11.15
2009.11.07
2009.11.03
2009.10.31
2009.10.27
2009.10.17
2009.10.14
2009.10.13
2009.10.03
2009.09.25
2009.09.21
2009.09.07
2009.07.29
2009.06.28
2009.00.00

2006年07月11日   古いカメラからのりうつった感覚

いつもブログに載せている写真。ほとんどが、デジタルカメラで撮ったもの。いつの間にか・・・写真はデジカメで撮るのが普通な時代になってしまいましたね。

私の本棚の片隅に、一台の古いカメラが置いてあります。ペトリというメーカーのフィルムカメラ。ハーフサイズ版です。ハーフというのは、35mmフィルムの一コマを更に半分の大きさにして使うため、36枚撮りで倍の72コマ撮れます。1960年代の代物ですからかなりの年季が出てきました。露出計も無く、完全なマニュアル機。不便で写りもあまりよく有りません。それでも、昔のカメラには捨てがたい趣があります。ほとんど金属で出来ているので、ずっしり重く存在感がある。祖父の形見でもあるので、まともに動かなくなった今でも、大事にしているのです。

このカメラを手にした頃から、私は写真に関心を持つようになりました。当時、フィルム・現像・プリント代が高かったので、1枚写すことは、とても重い行為だった。何を撮るか考え込んで、結局写さないこともあったと思います。そのうちに、いつしか私には奇妙な感覚がついて回るようになりました。

それは・・・次の場所に移るためにその場所を撮る。

人には「何でも残しておきたい人なんだな」と言われますが本質がちょっと違います。目的があってシャッターを押しているのでは無い場合がある。私の場合、場所に囚われてしまう感覚というのがあるのです。しばらく同じ所にとどまっていると、心がそこに貼りついてしまうのだと言って、判ってもらえるでしょうか?表現の例えが悪いですが、意識が自縛霊の様にそこに留まりたいと言い出して、落ち着いてしまうのです。

それが・・・写真を撮るという事で、意識に区切りが付くのです。ですから、旅行に行った時などは、カメラが無いと次の場所になかなか移動できません。全く不自由で変な癖と化しています。言葉にして書いてみると、自分でもよく判らない感覚ですね。(もしかして精神的に何か問題をかかえているのか・・・又は、古いカメラから何かが乗り移ったのか?と自問自答・・・)

かくして、作品としては全く意味を成さない、ただシャッターを押しただけという様な空間写真がたくさん増えていきます。でも最近、こうしたイメージの断片が自分にとって意味のあるものだと感じる様になってきました。


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2006年09月19日   ピンホールカメラ

カメラと言ってもこれはメカとは言い難い・・・名前の通りレンズがピンホール→針の穴が空いているだけのもの。簡単に言うと、箱に小さな穴が空いているだけのものです。そんなもので写真が写るのかというと、写るのですから不思議です。扱いはとても面倒臭く、実用的な写真が撮れるものではありません。私は以前 一台自作して、しばらく遊んでいたことがあります。押し入れの棚を調べましたら、それが出て来ました。

ご覧と通りサイコロの様なただの箱ですね。

ホームセンターで売っているプラスチックの枠材とアクリル、それに4×5サイズのフィルムホルダーを組み合わせて作りました。レンズ部分は、薄い銅板を東急ハンズで買ってきて、それを紙ヤスリで更に薄く磨き、木綿針でチクッっと刺して出来上がり。マジックテープのレンズキャップでシャッターを作りました。

いい加減な作りなので、どの位の光があれば何秒で写真が撮れるか不明です。とにかくたくさん撮ってみてデータを集めなければなりませんでした。記憶によると、快晴の天気で確か1〜3分位かかったと思います。何十枚か撮影したものがあるはずなのですが、残念ながらそのフィルムや写真が見つかりません。出てきたら公開いたします。

ちなみに、ピンホールカメラは、一眼レフタイプのカメラなら、簡単に自作する事ができます。カメラのボディーに穴の空いたレンズキャップをはめるだけ。これも昔に試しに作って、少し遊んでいました。結果、良い写真は撮れませんでしたが・・・

最近は、市販のキットも売っていますので、一眼レフタイプのデジカメに付けて楽しんでいる人も増えてきたとカメラ雑誌に書いてありました。ピンホールカメラによる写真は、大変独特で不思議な世界です。でも見ていて何かホットする今でも捨てがたい魅力があるジャンルであります・・・


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2006年09月25日   ピンホールカメラ復刻計画

少し前にピンホールカメラについての思い出を記しました。
その時に使用したピンホールレンズ(自作)を探したところ、出てきました。
作ったのは16年位前の事ですので、よく残っていたなと思います。

最初のピンホールカメラは大学生時代に作成した箱型のもので、その時のピンホール板の予備を、更に二次利用して単体レンズを作ったのがこのピンホールレンズです。当時は中判フィルムカメラに取り付けられるようにしていました。今回、このレンズ(タダの穴の開いた板)をニコンの一眼レフデジカメに取り付けられる様に手を加えようと思います。昔、良い結果が出ずに投げ出した事に対するリベンジであります。

ピンホールレンズは薄く削った銅板?(もしかしたら真鍮板)を薄く削ったものに木綿針でコンマ2〜3ミリの小さな穴を開けたもの。プラスチックの円盤の中央に3ミリほどの穴をあけ、そこに重ねて上から丸いシールを被せてあります。シールは温度計の付いた洒落た?シール。飾りです。

その板を、接写リングに張り付けて出来上がりです。それだけ・・・ニコンの一眼レフデジカメの場合は、レンズマウントがフィルム時代から互換性がありますので、昔の接写リングがそのまま使えます。これはいわばただの筒。接写リングを利用すると、リングをいくつも足していって、焦点距離の違う画角を擬似的に作れるメリットがあると考えました。ピンホールレンズはフォーカスの調整ができませんので、これで近距離用と遠距離用に使い分けが出来るかもしれない?・・・

レンズとリングは絨毯用の両面テープで接着、間に合わせなので「こんなもんで良いのか?」という安易さです。写れば儲けもの!さっそく試し撮り。Nikon D200につけて何枚か撮ってみました。被写体が、窓から見えるものだったので大した写真ではありません。シャツは風で揺れて少し被写体ブレを起こしております。今後もう少しちゃんとしたモチーフを狙っていきたいと思います。画質はキヨハラソフトをさらに低コントラストにして、ピントの芯を曖昧にしたような感じ。味としてどんなものでしょうか・・・

ちょっと意外な事が判りました・・・予想以上に速いシャッター速度で写る!こんな設定で大丈夫なのだっけ?以前は1分ぐらいの露出をかけていたハズなのに!?天気が良く光が強かったせいもあるでしょうが・・・どうも過去のフィルム時代のデータはもう参考になりませんね。ISO100 シャッタースピード1秒前後でやや暗い程度。

画像処理で明るさとコントラストはいじりました。
それにしても、撮ってすぐに画像を確認できるデジカメは便利。
ピンホールカメラはデジカメに向いているかもしれません。


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2006年12月09日   ペンタックス67

フィルムカメラにはラージフォーマットというのが有ります。通常一眼レフタイプのカメラで使用されるのは35mmサイズのフィルム。これは元々映画用のフィルムをスチル写真に転用したのが始まりらしい。ラージフォーマットというのはフィルムのサイズ自体が大きいもので、ブローニータイプと言われるものです。更に大きなシートタイプで8×10インチ(エイトバイテン)という葉書より大きなものもある・・・

ペンタックス67という名のカメラは、ブローニーフィルムを使い、一コマが6×7センチあります。フィルム面積が大きいとプリントする時に拡大率を低くすることが出来る為、高画質が望めるというメリットがある。山岳写真や天体写真のジャンルでよく使われていた様です。ちなみに私が以前所有していたマミヤ645というのは、ブローニーフィルムで6×4.5センチというもの、中判サイズ(セミ判)と呼ばれていたラージフォーマットです・・・

写真の個体は、私が顔を出している社会人の天文グループの会長さんから借りていたもの。実は故障して動かなくなっていたものです。フィルムの巻き上げノブが効かなくなり、内部メカの一部に錆が発生している・・・メーカー修理が必要な為、どのくらいで直るのかを調べていたのですが・・・

およその見積もりで7〜8万円位かかるのではないかという答え。5年以上前でしたら直した事と思います。ですが、最近ではこのカメラは中古で5万円もあれば買うことが出来ます。
修理は見送り、持ち主に返却することになりました。残念な結果ですが、コストを考えると仕方のないことですね・・・

写真:D200もそれなりに大きな一眼レフカメラですが、PENTAX 67は二回り以上大きいです。その本体重量2.3kg!一昔前のビデオカメラに匹敵する重さです・・・


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2007年01月31日   FUJIFILM Finepix S5 Pro 導入!

FUJIFILM のニコンマウントデジタル一眼レフカメラを入手しました。D200というカメラのボディを、ニコンが富士フイルムに使用許可したと思われるデザインなので、瓜二つの顔をしています。

少しだけ操作してみて、改めて驚くことは・・・メーカーが違うとボディが同じでもその操作性は全く別物になるのだと言うこと。環境設定メニューは共通性の無いレイアウトです。大変戸惑っています。

このカメラのダイナミックレンジを400%(理論上2絞り分)に拡張して撮影出来る機能に期待して購入しましたので、今後そのレポートをしていく事にします。


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2007年02月02日   FUJIFILM Finepix S5 Pro リポート

まだ表に出かけて撮影する機会がありませんので、今の所 Nikon D200とは違う環境設定を調べ あれこれ会得している最中です。

ここで 余談となりますが・・・かつて とあるカメラマンの先輩に付いて、取材現場にていろいろ教わっていた時期がありました。 その時に その大先輩にさんざん怒られ指導を受けた事があります。それは何かと言うと・・・

道具の機能は事前に全て調べておくこと・・・

「そんな事 言われても実際にはなかなか出来ません」そう答えて怒られていたのでした。 屁理屈になりますが、例えば最近のパソコンや携帯電話の機能を使う前に全て頭に入れることは無理です・・・ 特に携帯電話のマニュアルはたじろいでしまう程 厚く、そして難解な機能がたくさんついている。 使用しない機能まで全部覚えておく必要があるのか?・・・

先輩の言われることは、状況の変化に臨機応変に対応する為には、機材の能力を把握し理解しておくべきだと言うことなのでしょう。 厳しい「先生」の手前 いつも生返事を返しておりましたが、多少は納得したつもりです・・・己の教訓と受け取りました。

そんな訳で、FUJIFILM Finepix S5 Pro のマニュアルを読んでおります。ダイナミックレンジの拡張機能は、どうやら「諸刃の剣」の意味合いがありそうです。 情報量を多く取り込める設定にすると、カメラ内部での画像処理時間が余計にかかり、シャッターを連続して切ることが出来なくなる。また、白飛び黒つぶれが抑えられる代わりに、コントラストの低い→地味な画質になっていく傾向が現れます。コントラストを上げる後処理が必要となる様です・・・とりあえず机の上のカメラをいろいろ試し撮りしてみました。

・・・やはり滑らかなグラデーションを感じます。
こってりとした密度を感じる色合いは、魅力的な表現につながりそうです。

Finepix S5 Pro : ISO100 -1.0 EV AF-S 18〜200 VR 1/60 F4.8
フィルムシュミレーション STD ダイナミックレンジ230%


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2007年03月20日   エイリアンハンドに悩む

習慣とは抗えないもので 体が覚えている事を無意識に行うことがあります。何の話かと言うとカメラのリング操作のこと・・・同じメーカーであれば その機械の操作性はだいたい統一されています。ところが純正品と汎用メーカーの仕様が同じであるとは限りません。ニコンについて言えば 自分から見てフォーカスは右回りで遠景に。それがシグマ製では左回りのものが多いのです(最近 純正に合わせたものもある)

先に述べた「習慣」とは、体が覚えている感覚でつい回してしまう方向があるのです。シグマをしばらく使っていてニコンレンズに取り替えた直後は特に間違えます・・・私の感覚では左回りが無限遠と覚えてしまっている?

頭では切り替えているのに、手が勝手に逆をやってしまう・・・
「エイリアンハンド」という病気があるそうですが それと同じ症状ですね・・・左手がフォーカスをわざわざ外した所で 右手がシャッターを押す。笑い話です・・・病の「エイリアンハンド」は 右手が言うことをきかなくなると決まっているらしいので、私のは違うと思いますが(苦笑)

庭にいる花子さんにピントを合わせようとして逆に回し 慌てて元に戻して一枚。絶好のシャッターチャンスがずれた・・・瞳に光が当たってとても綺麗な一瞬だったのですが・・・残念・・・
(Finepix S5Pro Nikon Ai85mmF1.4→F4 1/285 +0.3EV)

ちなみにこれはマニュアルフォーカスレンズの話。オートフォーカスレンズは無論大丈夫(微調整でマニュアル操作はします)でも・・・ズームリングの問題もありました。何かと言いますと、スチルカメラのズームは右回りで遠景。それに対してソニー製のビデオカメラのズームリングは左回りが望遠なのです。ややっこしい・・・


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2007年03月26日   35mm判の視界

久しぶりにフィルム用の一眼レフカメラを手にすると、驚きと共に感動すら覚えることがあります。それは何か・・・ファインダーの見やすさを思い出す為です。デジタルと違うのか?と言われると「かなり違います」と断言できます。何故違うのでしょうか?

それは大半の一眼レフデジカメがAPS-Cサイズという撮像素子を積んでいて、ファインダーの設計もその大きさにあわせたものになっている為です。結果、ファインダーを覗いた時の視野(視野率及び倍率)が小さめ。しばらく使っていると 慣れてしまうので、気にはならなくなるのですが・・・かつて覗いていたフィルムカメラのファインダー視野に戻ると、その見やすさが一瞬にして実感できます。上下左右の視界が広がって焦点を合わせる感覚の向上が体感できるもの・・・

フィルム1コマのサイズは元々 ライカ社が映画の35mmフィルムを転用して決めたフォーマット(24×36mm)→映画の2コマ分です。一方 APS-Cサイズというのは(16.7×23.4mm)付近を目安に各メーカーが採用しています。

例外を言うならば、キャノンだけは35mm判サイズの撮像素子を積んだ一眼レフデジカメを商品化しており、世間ではそれをフルサイズと呼んでいます。ファインダーの見え方は勿論フィルム一眼レフカメラと同じ視界。快適ですが その分コストがかかり、一般庶民には手の出ない価格レベルになっていますね・・・技術革新で大幅なコストダウンが可能になる事を期待しています。

普段パソコンでの仕事が多い為、私の視力はだんだん衰えて来ました。右目は1.0を維持出来なくなりつつあります。疲れ目の時はマグニファイアーを使ってピント合わせ。これを使うとちょっとだけ視野の拡大が出来、ピントが分かりやすくなります。仕事でデジタル一眼レフを使うスタイルは もう崩せません。ですが 唯一、ファインダーだけはフィルムカメラに戻りたいと感じるこの頃です・・・


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2007年03月26日   ファインダーアタッチメント

今日は半ドンなので比較的ゆったりしています。仕事の合間にカメラ機材のメンテナンス・・・チェックをするとカビが生えそうな状況が見つかり 冷や汗が・・・使わないものは今までに随分処分してきましたが、中には大事に保管しているものもあります。製造中止で手に入らないものは大切な備品となります・・・

デジタルものは 特に部品が経年劣化していくので、やがては買い換えが必要に?パソコンと一緒です。残念ながら10年は持たないでしょう。部品在庫も無くなるのが早いし(修理が不可能に)・・・使い倒して元を取らねばと思います・・・一方 古いアナログカメラは 手入れさえ怠らなければ メカとして一生使えるものもある(それなりにコストはかかりますが)余計な機能が付いていないシンプルさが良いと感じる部分ですね。

アナログデジタルに関係無く 追加部品で対応せざるを得ない機材もあります。それがファインダー関係のもの。いまや珍しい存在にもなってきましたので 掃除のついでにちょっと紹介です。

アングルファインダー・・・カメラを低い位置にセッティングしなければならない時に使用。ファインダー視野を90度曲げて上から見ることが出来ます。天体写真を撮る時にはカメラを赤道儀に載せますが、その場合レンズを天頂方向に向けるので、アングルファインダーがあると便利です。最近のものはファインダー倍率を上げるスイッチも内蔵している・・・

ウエストレベルファインダー・・・Nikon F2専用。使用する機会がほとんど無くなりました。カメラを胸に構えたまま上から構図を決められます。ハッセルブラッドなどはこちらが今でも主流かと思いますが・・・デジカメ時代になって 液晶部分を回転させ アングルフリーに出来るものが出てきたので便利になりました。

ファインダスクリーン・・・かつてはスクリーンを交換することが珍しく有りませんでした。特に私が慣れ親しんでいたのがスプリットマイクロプリズム。デジタルになってからは全面マットというタイプ固定で交換出来なくなっています。全面マットは ボケが無くなった所でフォーカスの合焦ポイントを探すもの。

対して スプリットマイクロは画面の中央に小さな円形の合焦エリアが有り、視力の弱い人にも親切な見え方をしていた様に思います。ちなみに中央がスプリットイメージ、その外周がマイクロプリズム、周辺がマット面という3段構えのピント合わせが可能。フォーカスが合ってもカメラが「ピッ!」なんて音を出すことはありません。(書いていて専門用語が羅列しているのに気がつきましたが 分からなかったらごめんなさい)

自分でいじれる所がだんだん少なくなって来たのは、よりデリケートな状況が増えてきたからでしょう。デジタル一眼レフの撮像素子はキズが付いたらおしまい。クイックリターンミラーもより軽量化され、華奢になったと感じます。フォーカシングスクリーンを交換するときには、そういう危ない所をキズ付けるリスクが高い。だから 一般ユーザーには触らせない様にしようという配慮が 出てきたものと思われます・・・

掃除しながら・・・
機械はやはり使っていないと「錆び」てくる・・・改めてそう思いました(苦笑)


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2007年04月07日   ベローズが出てきた・・・

戸棚の奧を整理していたら「ベローズ」が出てきました!
これは父が「スライドの複写」に使っていたと思われるもの。

「ベローズ」とは・・・蛇腹のついた中間リングの様なものです。カメラとレンズの間に挟んで使いますが、どんな事が出来るものなのか?一言で言うと等倍以上の拡大撮影が可能になります。

フィルムで使用した場合の例をあげると・・・10円玉がフィルム上でも全く同じ大きさ(物理的)に写ったら「等倍」ということです。これは何でもなさそうに感じますが 実際にはとても難しい撮影になります。ピントの合う範囲がミリ単位〜紙の様に薄い世界になるからです。

また、実物よりも大きく拡大して撮影することは、クローズアップレンズでも難しいレベル・・・昆虫も巨大な怪獣になる!?ベローズはそれが可能なアタッチメントと言えます。理屈はさておき、近日中にデジカメにもうまく利用可能か試してみましょう。使えるようでしたら大変な掘り出しモノになるかもしれません・・・


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2007年04月10日   ベローズのセッティング

先日出てきたベローズにデジタル一眼を取り付けてみました。
何だかメカメカしくてうれしくなります(笑)

本体とレンズの物理接合は出来ましたが、ダブルレリーズアタッチメントは端子の形状が合わず使用不可。30年近く前のものですから仕方なし。やむなく その部分を外してダイレクトにレンズを装着。結果 絞り込み測光での撮影スタイルになってしまいます。

絞り込み測光とは、アイリスを絞った状態で露出を計るやり方。通常一眼レフカメラは絞りを調節しても、その絞った状態になるのはシャッターを押した瞬間だけです。要するに、ピンと合わせをしている通常の状態では 絞りは常に開放の状態。つまりファインダー内が明るいのです。

絞り込み測光にすると、ファインダー内が絞るに従ってに暗くなり 焦点を合わせづらい・・・よくやる手は、絞り開放でまずピンとを合わせておき、シャッターを押すときに絞って測光する。手間がかかりますが、マウントアダプターを使って他社のMFレンズを使う時は、このやり方が必要になります。

いざ撮影しようとして分かったこと。50mmレンズを使用した場合ですが、焦点距離は1センチ以内にしないとピントが合いません!蛇腹を閉じれば焦点距離が伸びますが、それなら最初から使う意味が無くなります・・・

考えてみれば事前に分かることでしたが、1センチとはレンズと被写体がもうくっついている様なもの・・・そうなるとレンズの影で被写体が暗くなってしまいます。問題発生です・・・照明を考えなければなりません。

ああ、接写用のリングライトとはこういう時に必要になるのですね。
現状を目前にして納得・・・


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2007年04月19日   パンケーキを買いました

以前から欲しかったパンケーキを購入しました。ケーキと言っても これは食べられません。通称「パンケーキレンズ」と呼ばれる極薄のMFカメラレンズです。しばらく前に生産終了になっていたものなので、これは中古品。時々覗きに行っている店に立ち寄った所、状態の良い個体がいたので速攻で決めてしまいました。

Ai Nikkor 45mm F2.8P

何故このレンズを狙っていたのかと言うと・・・古いタイプのマニュアルフォーカスレンズでありながら、CPUが内蔵された珍しいもの。(AFレンズはCPUが内蔵されており マウントに電気接点有り)最新のデジタル一眼レフカメラにつけても、全てのモードで露出計が使えます。ありそうで他に存在しないものなのです。

ちなみに このコンセプトの薄型タイプはペンタックスが十八番の商品。最新のオートフォーカスレンズでさえ、ペンタには何種類ものパンケーキが存在します。何で他のメーカーは作らないのか不思議です。

ズームレンズはどんなに小型でもカメラボディから大きく飛び出てしまう為、日頃持ち歩いているバックに入れるとかさばってしまう。でもパンケーキなら比較的楽に入ります。日常的にもう少し一眼レフを活用したいという動機からセレクトしました・・・

街中でのスナップ写真をより楽しみたいと思います・・・


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2007年04月23日   物理的な設定と仮想的な確認

時折 話題にしている アナログとデジタルの溝の話。普段は 撮影後のフィルムとデジタルデータの違いについて触れていますが、撮影時の課題も少し・・・

一眼レフカメラについてです・・・デジタルカメラのボディとレンズの組み合わせ。露出やシャッタースピード等を変更する操作が 指標位置の定まらないダイヤルによって行われるのは問題を感じています。設定結果はファインダー内情報の数字を見て確認する。それは普通で当たり前のことなのですが・・・表示にある数字を頼りにするしかない・・・私にとってはかなりバーチャルな認識で感覚のズレを感じているのです。

更に例え話をひとつ。レーシングゲームをする時・・・左右に曲がったりスピードを制御するのに コントローラーのボタン(ジョイスティックも)で操作する感覚がしっくりこない。押すことが曲がる事にイコールである訳です。

では 実際の車を運転する時に、運転席の操作方式は ボタンとハンドルのどちらがやりやすいでしょうか?ゲーセンのレーシングゲームはハンドル仕様ですね。直感的なインターフェースの方に分があると思います。任天堂のWiiの人気の秘密はやはりコントローラーでしょう。少し強引に話を繋げました(笑)・・・

フィルムの時代のカメラでも メカニカル機構+MFレンズのモデルは正に直感的操作性。まずフォーカスとアイリスはレンズに付いているリングを回して行う。シャッター調節は指標環のあるリングです。いずれのものも 物理的位置が決まっているのでどの位回せば 設定がどう変化するか決まっている。体感(指)でそれをある程度 覚えてしまえます。

デジタル一眼にマニュアルモードも確かに付いてはいますが、その操作性(感触)はかなり退化しいるのではないでしょうか? 今のAFレンズのフォーカスリングはフローティング機構になっています・・・いくらでも回転してしまうのです・・・唯一かっちり止まるのは、ズームリングだけになってしまいました。嗜好を伴う感覚なので、それがどうしたの?と言われそうです。

細かい設定はプログラムに任せ、人間はフレーミングとシャッタチャンスにのみ集中出来れば良いとする見方もありますから、デジタルの進化した操作性はきわめて合理的なのはその通りです。動きの速い被写体を狙うカメラマンは、絶対今のデジタルシステムの方が良いと言うでしょう。私は 主にあまり動かない被写体を対象にしています。そして・・・カメラの操作は「触感」による確認意識を捨てられないでいます。最新デジカメに古いMFレンズを付けて喜んでいるのは そのせいでしょう・・・

ネット上ではよく、その様なこだわりを持つことを「ノスタルジーに縛られたオールドタイプ」と呼んでいますね(苦笑)


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2007年06月03日   新しい領域・・・HiーVisionの凄さ 1

長いことビデオ編集の仕事をしてきました・・・その間にアナログからデジタルへ代わり、メディアもテレビだけでは無くネットまで併用する時代となりました。技術革新の早さとクォリティアップの移り変わりは激しいです。仕事をする上で私もその技術革新に対応するべく努力をして来ましたが、現在大きな壁に行く手を阻まれつつあります。何が起こっているのかと言うと・・・

現在始めた仕事はHiーVision動画の編集。実際にはハイビジョンの仕事に係わるのは初めてでは無く、5年位前にも経験しています。その時は 大きな編集スタジオでの本格的な作業でした。そこではスタジオのオペレーターがいますので、制作サイドは編集の指示を出していきます。私はディレクターのアシスタントとして付いていただけですが・・・スタジオのレンタル費は1時間数万円もかかるコストです(通常のビデオ編集も同じ)

ところが普通のテレビフォーマットですんなり行えるエフェクト加工も、ハイビジョンとなると事情が違い、なかなか作業が進みませんでした・・・そんな手間のかかるハイビジョン動画の編集が なんと現在ではパソコンで出来ます!ほんの数年の間に、PCのハードウェアとアプリケーションソフトの機能・能力が上がり、対応してしまいました。私も昨年新規購入したPowerMac G5 2.5GHzQuadとFinal Cut Proを使えば、その編集が出来ます。この半年ほどの間、技術的な諸問題とスキルに関していろいろ勉強し試しておりましたが、丁度今始まったばかりの仕事ではついに手を出すことになりました・・・ 完全な自家処理、手前味噌な超ローコスト編集です(苦笑)

現在地上アナログ放送で送信されている映像は、一コマが640×480ドット(約900KB)相当の情報量です。それに対しハイビジョンは1920×1080ドットあります。約4.5倍の面積比になりますか・・・ 動画は1秒間に30コマありますので計算していくと、その情報量がどの位増えていくのかが分かります。

デジタルビデオ編集では、家庭用DVビデオテープから撮影画像をキャプチャしてPCのハードディスクに取り込んで行きますが、今までの通常映像(SD)でも、10秒間の映像ファイルが約35MBありました。実は・・・120GBのハードディスクの一つがパンクしました。ハイビジョンデータをレンダリングしていたらいつの間にかいっぱいになってしまったのです。んっ?何かおかしい・・・どうやら情報量の計算を間違えていた様です・・・SD画像の5倍程度では無かった?

ファイル情報を見てみると 何と・・・ハイビジョン動画ファイル(HD未圧縮)は10秒で約1.25GBもあるのでした!!!一瞬目が点に! YouTubeのの動画ムービーファイルなどは10秒で1.5MBに満たない程度なのです・・・


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2007年06月06日   秘密兵器導入!

今月は全く種類の異なる「撮影対象」の仕事が入ってきました・・・

その中に宝飾品(かなり小さい)の商品撮影があります。アクセサリーの類は過去にも経験がありますが、これがまた手強くて苦労する被写体なのです。何しろ ストロボを当てると強烈に反射したり映り込んだりして うまくいかないのです。たった一カット撮るのに何時間も試行錯誤したりして 作業コストがなかなか見合わない仕事・・・

そこで今回「新兵器」を導入致しました!蛍光灯を使用したリングライト。

今年のスタジオ写真フェアというイベントで紹介された 低価格の照明器具です。撮影では通常ストロボという一瞬の発光照射による方法を使いますが、最近ではLEDや今回購入したインバーター蛍光管を使ったものが 脚光を浴びつつあります。

ビデオ用ライトでも私は LEDと蛍光管のものを使用しています・・・それらは写真用には少々相性が悪いものでした。そこで今回のリングライトです・・・これはいわゆる丸い蛍光灯を転用した様なものです。半面がシールドされており一方向だけを照らせるものです。リングのメリットとしては、被写体に対してまんべん無く照らす事が可能なので「無影ライティング」が出来るのです。従来より 接写用のリングストロボというものが存在していたのですが、装着出来るシステムに条件が付くのと、値段が高価であったため見送っていました。

このリングライトは1万円弱で買えました。これなら1回の仕事で元が取れそうです。写真のクォリティアップと作業効率の双方にメリットが期待出来ます。


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2007年06月10日   小型スタジオ設置

リングライトを使用して小物の接写撮影環境を組みました。

「対象物」は数センチ程度のものが多いですから、スペースも棚の上で大丈夫でしょう。状況に応じて上方からの反射板設置も必要になります。撮影台はマーメード紙を切って作ったものです。こんなものでも充分使えます・・・

財布からぴかぴかの10円玉を取り出し、試し撮りをしてみました。フレーム一杯に寄って撮ってみると 一見綺麗に見える十円玉もキズだらけだと分かります。リングライトの照明は大変フラットであり、大人しい感じながら全体をまんべんなく捉える事が出来る光源です。

ストロボだけでは調光が難しかったので、今後はこういう方法論もとる機会が増えそうです・・・


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2007年08月10日   コンパクトデジカメ

日頃 気軽に使っているコンパクトデジカメには大変お世話になっています。ちょっとしたメモ代わりにもなるし とっても重宝。ブログに載せている写真の6割近くは コンデジで撮っています。現在はSONYのSyber-shot DSC-T9というモデルです。薄型名刺サイズで手ぶれ防止付き。約1年半ほど使って来ました。とにかく携帯性に優れているので それなりに気に入っておりました・・・

ところが・・・最近調子がよろしくありません。シャッターを押しても時々シカトされます。これは困った・・・撮ったつもりなのに撮れないというのは大変なストレスです。修理するとすぐに1万円以上かかったりするので、思案していましたが・・・

気がつくと手元に新しいコンデジが置いてあります。
何時の間に涌いて出たのでしょうか(苦笑)・・・

今度の奴はFUJIFILM Finepix F31fdというモデル。富士のコンデジは実はこれが二台目です。今年一眼レフデジカメでもS5Proという同社のデジカメを導入してメーカーの印象が良かったので また帰ってきました。このカメラは高感度での画質が良いと評判です。良いといっても同価格帯の他メーカーに比較してマシというレベルですが・・・私は通常スナップ写真ではストロボはあまり使わないので、ISO800位まで使えればうれしいところです。

早速 渋谷で試し撮りをしてきました。地下鉄通路の薄暗い所で高感度撮り。もう一枚は例によってパノラマ合成サンプルにしました。コントラストも適当なレベルで、発色もまぁまぁ・・・コンデジとしてはなかなか良い画質でしょう。ISO400位で見たところ、SONYのT-9よりもかなり綺麗です。エレクトロニクスの塊になった現代のデジカメ・・・アンリ・カルティエ=ブレッソンがこのカメラを手にしたら、いったい何と言うことでしょうか・・・

アンリ・カルティエ=ブレッソン → SubCulture 2007.8/8 コメント


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2007年08月21日   撮像素子はフィルムの代わりか?



銀塩カメラを使っていた時には、ネガとスライド(リバーサル)更にカラーとモノクロという性格の異なったフィルムを選ぶ事が出来ました。表現や目的によって記録メディア自体を選んでいた訳です。フィルムの銘柄による画質の違いも明確にあり、カメラが一台あれば、あらゆるタイプを試すことが可能でした・・・それがデジタル環境になってからは、画像データを設定やレタッチする事で画質のコントロールを行う方法論になったと言えます?いや、その前に、やはりハードウェアの制約を大きく受けていますね!?

デジカメの撮像素子と画像処理チップの性能による影響

カメラのメカニカルな部分は、銀塩カメラ時代にほぼ完成していたと思えますが・・・電子デバイスである撮像素子と画像処理を行う電子回路に関しては、日進月歩の進化が顕著で、それが画質〜ひいては写真の表現に大きな質的差異を生じさせています。

具体的な事を言うと、メーカーやカメラのグレードによって、同じ状況で写真を撮っても得られる結果は同質になり得ない・・・ニコンのカメラで撮った写真データをレタッチしても キャノンで撮った写真と全く同じになる保証は無いと言うことです。また、デジタルデータは調整でどうにでもなるというのは事実ではありませんね。実際には限度がありレタッチは最小限に留めたいところなのです・・・よく話題にのぼる事として「高感度設定時におけるノイズ」問題では、キャノンのCMOS撮像素子+DIGICによる画質調整の効果が大変有効であることは事実でしょう。この部分においては未だ他のメーカーの追従を許していないと感じています。私のメイン機Nikon D200は特に駄目駄目であり、高感度性能が高いと言われている FUJIFILM Finepix S5 ProとNikon D40も使用していながらあえて私はそう感じている訳です。

暗い室内・・・ストロボ光の届かない(使えない)状況で写真を撮る場合、撮影対象が動くものであるならば、ISO感度は上げざるを得ないですし、上げても画質に問題が無ければ躊躇する必要は無いと思います。私も最近はノイズが出ようがお構いなしに ISOを800にして撮ったりしております・・・がやはりノイズは気になりますね。その効果が銀塩フィルムの粒子に近い表現になるならば許容出来ますが、デジタルノイズは場合によっては非道く汚れた質感に化けてしまいます・・・

ソフトウエアのノイズ処理がいくら進歩しても、一度ノイズで劣化した画質を改善するには限度がある。気にならない様にマシに調整するという事ぐらいでしょう。後でノイズ感を足す事は出来ますから やはり輝度ノイズ・カラーノイズは無いに越した事はないと判断しています。ノイズ処理に定評があるSylkypix Studio 3.0を使ってもやはり限度はハッキリしています。後でどうにかすると言う発想では限界が有ると・・・現状では否定出来ません。最新のPhotoshop CS3のノイズ処理フィルターをいくらいじくり回してもやはりダメなものは駄目でした・・・救いたい失敗ショットがあるので、事ある毎に私はあがいております(苦笑)

先日、キャノンからついにEOS1Ds Mark3とEOS40Dが正式発表されました。しばらく前に発売されたEOS1D Mark3が大変素晴らしい性能であるらしいので、今回の新製品も期待値大でしょう。EOS1D Mark3のISO1600のサンプル写真のノイズの無さには目を疑いましたから・・・ちなみに40Dの方はやっとキャノンの中級機としてファインダー倍率が0.95倍と改良され、起動時間も0.15秒と大幅に機能アップしている様です。この部分は以前より改良の余地ありと指摘されていた部分なので 特にEOS30Dユーザーは関心が高いのでは無いでしょうか・・・しかも値段がいきなり15万円位になるのではないかという話。Nikonユーザーである私も注視して見ています(相変わらず90万もする1Ds Mark3クラスは貧乏人には縁がありません)

撮像素子や画像処理チップはカメラボディ内の交換出来ない部品であり、その特性を試したければボディを手に入れるしかありません。今や画質・画風によってボディを代える状況とも言えかもしれません・・・

こうしたハードウェアの話はカメラ掲示板などでは、ユーザー間での「荒れるネタ」でもあります(汗)ハードが良ければ素晴らしい写真が撮れる保証には成りませんが、良い機材でしか表現できない可能性も事実かと思います。私も興味津々で時々触れる話題であります・・・
まぁ写真の本質は写すもの=テーマだと思うので、ハードの話はたまにする位に留めておきます。あくまで道具の一つでしかありません。

写真はガタが来たので手放してしまったNikon D1


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2007年08月23日   ファインダーの話


写真は 四角いフレームで目前の視界を切り取る作業と言えます。

ファインダー越しに 被写体を見つめる時に期待するのは見やすい視界・・・個人的意見ですが「視界の良いカメラ」はとても使いやすい良いカメラだと思います。例えば・・・ペンタックス67。中判カメラサイズのあのファインダーの視界には 単に広いというだけでは無い価値を感じていました。それは67の少しザラついたファインダースクリーンに、その場の雰囲気〜感覚的なものまで見えていたと思うからです。あと使い込んだ事は無いのですが、コンタックスの一眼レフカメラは皆ファインダーの印象が良かった・・・シャッターを押すきっかけというのは自分の意志一つ。その気持ちを後押しするのはファインダー内に見える情報に他なりません。だからこの四角いフレームが いかに見やすいかどうかは大きな問題だと感じます。

ファインダー視野率・倍率はデジタル一眼レフになってからかなり後退しましたね。視野率95%はともかく、倍率が控えめでファインダー内の画像が小さくまた遠くに感じます・・・銀塩一眼レフではファインダー内情報が大きく見やすかった。普及クラスのものでも その点はなかなか良く不満を感じる程では無かった・・・

この数日間にキャノン・ニコンから次期主力デジタル一眼レフモデルが発表されました。歓迎すべきことに、中堅機種からしてファインダーに改善の余地が見られます。手の届く価格帯に 視野率約100%倍率95%を実現したモデルが出てきた事は大歓迎です。そう言えばペンタックスは割と早くからこの点に前向きでしたね・・・

デジタル一眼レフが普及しはじめてからもう8年近く立ちました。ファインダーの改良については、正直「やっとか!?」という感想があります・・・そう言えば液晶モニターでのライブビュー機能実現も良いですし、Nikon D300の3型液晶モニターが92万ドットの高精細だというのには更に驚かされました。液晶画面があんまり綺麗すぎるとプリントが見劣りしそうです・・・これは逆に心配の種になりませんかね?


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2007年12月07日   Nikon D300 導入しました!

その発表時から注目しておりました。

Nikon D300

予約注文を入れていたのですが、昨日お店より入荷したとの連絡が入ったのでさっそく受け取りに・・・それまで使っていたD200は下取りに出してトレード。

D200はとても良いカメラでした。通常の昼間屋外の用途では十二分な性能を発揮してくれました。それなのに何故に次期新型に変えることになったのか?それはほんの少し前まで巷で言われていた「ニコンは高感度が使えない」という問題点。具体的にいうとISO400程度に設定を上げると、ある程度の高感度ノイズが発生しました。ノイズ自体は一概に駄目と言う訳では有りません。そのノイズ感が人工的で不自然な発生の仕方をしていたのが気になったのです。ノイズの自然さでは旧機種のD100の方がマシでした。

体育館での室内競技やコンサートを撮影するときには、焦点距離70mm以上で多少の被写界深度を稼ぎたい・・・F5.6程度でシャッタースピード1/60程度を望むと、ISOは400〜640位になってしまいます。私の判断としてはISO400位で高感度ノイズが気になるのは痛いところ・・・フラッシュが使えない状況下では撮影自体にストレスが溜まり気味でした。仕事依頼の撮影ですと失敗は許されませんし・・・

ライバルのCanon製デジタル一眼レフはこの点に強みを発揮し、撮影現場で時折目にする機種がほとんどCanonだったのは悔しい思いでした。それでも今年初頭に発売されたNikon D40は高感度設定でも大変ノイズが少なく充分満足できる性能を有していた・・・その状況を受けてこの秋口に発表されたD300には大きな可能性を期待を持っていたのです。

で、さっそく手に入れ使ってみると・・・カメラ側でノイズ除去をしない設定では 高感度ノイズはある程度発生しますが そのノイズ感はD200とは違う傾向で大変自然な感じです。納得できる描写です。そして そのノイズ感もNikon Capture NXという現像ソフトを使用すると驚く程綺麗に調整出来ますね。

先ほど花子さんと小太郎にレンズを向けて見ました。フルオートで撮っても程良いコントラストであまり調整する必要の無い描写に満足です。ちなみにファインダー内のフォーカスエリアが51点に増え、焦点を合わせる性能も大幅にアップした様に感じます。ピント合わせが楽ですね。これから色々な被写体を試写してみて その性能を確認して行きたい所です。


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2007年12月11日   写真の現像処理 1



「画質を調整する前提での一眼レフデジタル写真」では、私は基本的にRAWモードでの撮影です。当然そのデータはパソコンで「現像処理」しなければなりません。データの画像処理を「現像」と呼ぶのは、本来であればイメージしにくい事かも知れません。でもそのままでは利用が出来ないRAWデータを素材情報とするならば、作業順序からして「現像処理」となります。その事に触れる前置きとして、少し過去のアナログ(フィルム)処理の工程から話を始めたいと思います・・・

フィルムのモノクロ写真は自家処理を行う事が珍しくなく、それがメリットでした。カラーは処理行程を維持することが難しい上コストがかかるので、プロでもほとんどの人がラボに現像を依頼しています。私はモノクロは全部、カラーは引き伸ばしを自家処理できる設備を持っていました・・・しかしながら、その維持管理はもの凄く負担になっていました。そして一番肝心である より良い結果を得ることはなかなか敷居が高く しっかりした自信を得るに至らなかった・・・

フィルム現像での一番の面倒は、安定した現像液の使い回しでした。

コダックのD76は定番でしたが、フジのスーパープロドールやTMAX現像液なんかも試した覚えがあります。超微粒子のうたい文句に惹かれてミクロファインに手を出して確か失敗した記憶も(汗)現像液をつぎ足しで調合して「うなぎのタレ」という通好みの薬液にしてみた事もあったと思います。ごく普通の当たり障りの無いフィルム現像でさえ、自分で全部やろうとするとなかなか安定しませんでした。ヘタレでした(泣)

モノクロフィルム現像及び 引き伸ばし自家処理は15年位前までやっていたと思います。それが1990年頃にAdobe Photoshopに出会ってから急速にデジタル処理の可能性に目覚めたと言えます。アナログのスキルを否定した訳では無かったのですけれど・・・結果、自分の肌に合う方法論と判断して、順次デジタルシステムに移行したのです。

最初はフィルムをスキャナーで呼び込み、Photoshop上でレタッチする程度でした。フィルム現像はラボに任せ、そのポジやネガをスキャナーで如何にデジタル化すれば良いか・・・この段階での試行錯誤もけっこう大変でした。さじ加減が分からない。参考となる手引き書も最初の頃は無かったですし。当時フィルムからスキャンしたデジタルデータを今見てみると「いったい何をやっていたんだ!?」というレベルのものです(汗)それもやっと最近、優れた参考書が手に入る様になって「なるほど!」と思える調整パラメータが分かりました。全て自己流では駄目な部分も判明し納得・・・

それが撮影から現像、プリントまでフルデジタルに移行して如何に管理しやすくなったのか・・・です。カメラメーカーの現像処理専用ソフトの出現は本当に「大事件」そのものだったのです(つづく)

写真はフィルムの引き伸ばし機 上:モノクロ用 / 下:カラー用


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2008年01月09日   写真の現像処理 2 ( デジタル化 )

フィルムの白黒写真は「撮影・現像・引き伸ばし」を自家処理で行えるので、行程全てを自分のコントロール下におけるのがメリットでした。一方 カラー写真はネガ・ポジ共 現像処理はラボ任せが通常。オリジナルとなるフィルム自体の処理を自分で出来なかったのです。カラーネガフィルムの現像キットは存在してはいましたが、現像液の温度管理がとてもデリケートで歩留まりが悪い。処理を失敗するとせっかく撮影した「証」自体が消失しますので、自分でやるにはかなりの勇気が必要でした。私は引き伸ばし処理には手を出しましたけれど。

それが デジタルカメラの出現で状況が大きく変わる事になりました。

まずはカメラ本体について・・・1998年頃には一眼レフタイプのデジタルカメラは既に存在していましたが、心臓部の撮像素子は外国製の受注生産品。たしかコダックのカスタムモデルでDCSシリーズといったはず。200万画素程度なのに値段は300万位したと思います(カメラ一台で!)とても個人で買えるものでは有りませんでした(後に600万画素タイプも出た)それが1999年末にニコンからD1(274万画素)という記念すべきデジタル一眼レフカメラが 比較的リーズナブルな価格で発表された・・・っといっても65万円ですが!デジタルの画像処理で飯を食おうと目論んでいた私は 清水の舞台から飛び降りる覚悟で買いました。バッテリーやレンズ一式含めていったいどの位だったかなー(汗)

買ってしまったのだから・・・もう一生懸命使いこなして元を取らねばなりません。

撮影自体はフィルムカメラと基本的には変わらない。問題はそのデジタルデータの現像に有りました。電気信号を「現像する」とは不可思議な言い回しですが、RAWモードで取ったデータ→撮像素子から得た素の画像情報をパソコン上で「印刷媒体に使えるクォリティに調整」する行為を「現像」と定義した訳です。

考えてみるとこれは凄いことでした。モノクロフィルムと同様に全ての行程管理がカラーモードで可能となった訳です。この点だけとっても私にはとても魅力的なシステムに感じたのでした。しかしながら最初のデジタル処理は試行錯誤の連続。何故ならばどの様なプロセスでデータ処理を行えばベストになるのか情報がとても少なかった。メーカーの教本は存在しましたが、そこに書かれていた通りにやっても何か今ひとつだったのです。要するに、潜在的な可能性はあってもスキル的に発展途上であった様に思います。パソコンの進化もそうでしたが、幾人かのパイオニアたるクリエイター達が技術論をうち立てて市場を導いて行った結果が現在に至ります。

もの凄い勢いで現像処理のノウハウがレポートされ始め、優れた教本が次々に手に入る様になりました。現像ソフトもメーカー以外からも発売され、かつて現像液を選ぶ事ができたのと同じ状況が確立されました。しかしながら・・・出来る事(可能性)が広がった分、新たな表現方法が次々に現れ、やるべきことが膨らんだ。結果、(デジタル処理で一旦手に入った)効率アップして出来た時間を食いつぶしています。


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2008年02月17日   200万画素の描写力

デジカメの画質はこの5年位の間に飛躍的にアップしましたね・・・それは誰しも感じているのでは無いかと思います。特に解像度(鮮鋭度)については新旧一目瞭然な程 差があります。簡単に説明すると、デジタルカメラの撮像素子は最初35万画素相当でした。これはその後しばらく携帯電話内蔵カメラの画質として皆さんの記憶にあったと思います。それが100〜130万画素にアップしてから、毎年怒濤のごとく数値がアップし続けています。現在では最高2000万画素レベルのデジカメも存在します。

かつてフィルムカメラ時代のネガからプリントした写真は、やんわりとした雰囲気のある画質でした。それが近年のデジカメプリントのくっきり明快なクォリティに完全にとって代わられた。コントラストが高い写真とも言えます。昔の写真を人に見せると「何だかピントが甘いですね」「シャープネスが足りませんね」と言われます。時代が変わりましたね〜・・・言われてみるとその通りかも知れません。デジカメのくっきり感はすっかりスタンダードな感覚となったのです。

そしてデジカメの解像度アップは続き、コンデジでさえ1200万画素レベルに到達。もの凄く鮮鋭感があり 見ていて気持ちが良いです。ところが・・・解像度アップと引き替えに デジカメの描写には、以前にはあったはずの「しっとり感」が出にくくなっているとも感じます。微妙な色の深みも出にくくなった!?理論的な話は説明がかなり長くなりそうなので省きますが、わたしがFUJIFILM Finepix S5Proを買った時には、そうした問題もあってダイナミックレンジを少しでも広く稼ぎたいという理由がありました。

ちなみに 高画素デジカメの撮影サイズ設定で1200万を200万画素レベルに落としても、過去の200万画素のカメラの画質にはなりません。サイズの縮小は電気的にリサイズ処理を施して縮めているだけです。撮像素子の特性は画像処理で変更することは出来ない領分であります。

論より証拠ですので・・・かつて私が使っていたNikon Coolpix E950(211万画素)で撮った写真を引っ張り出してきました。最近のデジカメとはだいぶ印象が違うと思うのですが如何でしょう?ピントが合っていてもこの程度です。シャープネス処理をしても印象はあまり変わりませんのでノーレタッチ。画角を3:2サイズにトリミングした画像です。全部1999年当時に撮った写真です。

 上:Coolpix E950 中:表参道246号 下:清里のとあるペンション

良いなと感じる所は、全体の柔らかい色味のイメージでしょうか・・・これは階調性の良さだと思います(ダイナミックレンジの総量は必ずしも広くありません。階調の連続性が良いのです)デジタルとフィルムの違いは明白ですが、同じデジタル同士でも随分差があるものです。

色や階調性に関するダイナミックレンジ以外は、新しい製品ほど性能が良いのは否定できません。鮮鋭度の高さは言うに及ばず、トータル画質は高いと判断できます。ホワイトバランスは比較にならない程正確になりましたし、とにかく撮影の失敗の危険性が減るのは歓迎すべきこと。新型の機能は素晴らしいと感謝しております・・・


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2008年02月23日   撮像素子のクリーニング

デジタル一眼レフカメラを使用していて見舞われる不都合な真実・・・それはデジタルの心臓部でもあるCCDやCMOS→撮像素子の表面にゴミが付いて汚れることです。コンパクトデジカメと違って、一眼レフタイプは頻繁にレンズ交換をする可能性がある。そうするとマウントから入ったゴミが撮像素子に付着するわけです。これはレンズを絞って撮影したときに、画面にぼんやり丸い影になって現れます・・・全ての写真の同じ所に繰り返し現れるので大変ウザイ存在となります。影が小さく数も少なければ、有る程度は画像処理で除去して済ます所ですが・・・

その数がどんどん増えていくともう無視は出来ません。対処法はメーカーのSS(サービスセンター)にてクリーニングして貰うこと。素人が自分でやるのはリスクがあるのでお勧めできません。撮像素子やクィックリターンミラーの表面は繊細で、キズが一つでも着くと致命的なダメージを受けてしまいます。

そんな訳で、私は自分のカメラを定期的にサービスセンターに持ち込みます。以前はそのクリーニングは無償サービスの時期がありましたが、現在では何処のメーカーでも有料になっている様です。1回ごとに500〜1000円位かかります。何よりも面倒なのは時間がかかること・・・一人あたり30分以上かかるので、混んで居るときなど半日かかる場合もあります。持ち込みでその日のうちに持って帰れれば幸いです。

NikonのSSは仕事の移動線上にかかる新宿にあるので 私にとっては都合がよろしく行きやすい。それに比べるとFUJIFILMは都内に一カ所 池袋にぽつんと存在します。私には立ち寄りにくい場所(行くのが面倒くさい)なので、日頃天体写真に使っているFinepix S5Proをずっとメンテナンスしないままにしておりました(これは東京都内のローカルな話題であります)

当然の結果ながら最近では、もう無視できない程汚れの影が至るところに!やむなく本日 仕事の帰りに池袋に立ち寄りFUJIのSSへ・・・小さな企業では無いのだから、もっとSSの拠点を増やして欲しいと希望します。

でもこれで、撮像素子が綺麗になったS5Proで安心して撮影ができますね・・・

写真はプレアデス星団(M45) 撮像素子の汚れが分かり易い様に若干レベルを上げています。丸の中心に黒い影が出ています。邪魔くさ・・・


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2008年03月06日   孤高のコンデジ誕生!?

私にとって 写真を撮る事は 自分の生活の中では自然なことであります。他愛の無いショットや単なるメモ代わりであったり、カメラを使う頻度はかなり高いと思います。そうすると 気軽にスナップを撮れるカメラは どんなカメラか?というのが大きな問題・・・

重くてデカイ一眼レフカメラは瞬時に取り出して速写するには向いていない?私が日頃よく使うのはコンパクトデジカメ(コンデジ)です。ところがこのコンデジ、気軽に使えるのと引き替えに、色々なエクスキューズが存在します。それは、操作性・耐久性・精度・画質 etc.・・・結果的に満足を得られる道具かどうか?は少々怪しい。

私が現在使用しているコンデジは、FUJIFILM FinePix F31fdという機種ですが、これはコンデジにしては高感度での画質がまぁまぁという評価があります。ところが・・・フォーカス精度はあまりよろしく有りません。撮影条件が悪いと、途端にピンボケ写真が増加します。とても不満です・・・

話題が飛びますが・・・この数年、コンデジにも優れた操作性や高画質を求める流れが出てきました。それはとても良い事で大歓迎です。思えば、かつて名機と言われたオリンパスペンというハーフサイズカメラが有りました。35mmフィルム一コマを半分に割り 倍のショットが撮れるので、36枚撮りフィルムで72枚撮影できました・・・そしてその頃のカメラを今 手に取ってみると、メカとしての造りがとても素晴らしい事に改めて驚かされる!シンプルな構造であり堅牢なボディ、そして使い易い。ただ、その頃のコンパクトカメラはフォーカス機構は少々難あり?でした・・・

一方、最近のデジタル機器を見ると、機能のてんこ盛りで事実上使いにくさもてんこ盛りです(苦笑)その上、ICチップの塊なので耐久性が低く壊れやすいとも言える。個人的に馴染めないのがその安っぽい造り。ポリカーボネイト等の合成樹脂のボディは、金属よりも弾力性があるので強いのだとメーカーは言いますが、経年変化でつるつるテカテカになりチープであります。私は好きではありません。

そんな中、先日にカメラメーカーのSIGMAから注目の一品が発売されました。 「 SIGMA DP 1 」
今のご時世で・・・コンパクトデジカメなのに約10万円!!もします。目玉は一眼レフデジカメに使用している大型の撮像素子をそのまま使用していること。軽自動車にスポーツカーのエンジンを積んだ様なアンバランスな設計です。もう2年以上前のカメラショーでプロトタイプが発表され、世間の注目を集めておりました。最近 ネット上にプロトタイプを使用したサンプル写真がアップされ、私も注視していました。現在SIGMAだけが製品化している撮像素子フォビオン( Foveon )の画質がとても素晴らしいと感じます。一言でいうととても密度の高い品位のあるイメージが得られます。画質の魅力は満点に近いと言えます。

私がかつて使っていたハーフ版フィルムコンパクトカメラ 栗林写真工業 ペトリハーフ(1960年製)金属の質感と銃のトリガーの様なフィルム巻き取りレバーが格好良い一品です。


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2008年08月26日   顕微鏡的写真

ここ数日 小物の撮影の仕事がちょこちょこと入って来まして「自宅スタジオ」で撮影をこなしております。中でも珍しい注文が入り、新ジャンルに挑戦してみました。

とある新素材の断面を数百倍の大きさに拡大して見せたいというもの。いわゆる顕微鏡写真に近い撮影です。しかしながら、うちには顕微鏡はありますが、一眼レフカメラのアタッチメントが有りません。滅多に使うことは無いし、けっこう値がはるので購入する機会も出て来ないでしょう。仕事で元が取れるとも思えませんし・・・

そこで、昨年の4月7日に紹介した「ベローズ」を実戦に投入してみました。数百倍の拡大率には至りませんが、一ケタ下のレベルなら何とか可能です。ご覧の様な蛇腹を目一杯伸ばした先に、更にマクロレンズを付けて限界に挑みました。ストロボ調光が難しい被写体なので、リングライト越しにセッティング。結果はまぁまぁの出来かと思います。クライアントに見せた所、ぎりぎりでOKが出ました。30年位前の古い機材でも、充分使えたのでこれは拾いものでしたね・・・

そう言えば・・・セッティングの記録は撮ったのに、肝心の拡大写真のサンプルを別途何か撮っておけば良かったです。仕事のデータは勝手に使うと怒られるのでここで見せられません。今度何か面白いものを撮ってアップしてみたいです。ダニ一匹が数センチ大位には写ると思います(笑)


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2008年08月28日   フルサイズの視界と新型の威力

今日は某所のニコンサービスセンターに、デジタル一眼レフカメラの撮像素子(ローパスフィルタ−)のクリーニングの目的で立ち寄って来ました。現在主力機種として使っているNikon D300は、撮像素子のセルフクリーニング機構が付いていますが、それでもやはり汚れが発生します。撮像素子が汚れると写真に影響が出ます(→今年の2月23日にコメント)それはまぁ大した話題ではありません・・・

サービスセンターには、先月発売された新型機が展示されており、じっくり触ってきました。「フルサイズ撮像素子を積んだNikon D700」フルサイズとは何か?と言うと、35mmフィルムの一コマサイズをフルサイズと呼んでいます。具体的には36×24mmをカバーしています。現在ではキヤノンとニコンから出ているハイエンドモデルの一部のみに採用されている。それ以外の大半のデジタル一眼レフカメラは、二回り小さいAPSサイズ(24×16mm相当)を使っており、カテゴリーは別枠になっています・・・

それがいったいどうしたのかが問題です。かつての35mmフィルムカメラには信頼できるひとつの基準が有りました。レンズの焦点距離から得られる感覚とも言えるもの。例えば・・・標準レンズと呼ばれるものは50mmと設定されていました。人の視界に近い画角を再現しているものとして「標準」と言われた様です(実際には35mmの方が人の視界に近いのではと感じますが・・・)フィルムカメラを長年使ってきたカメラマンには、その焦点距離の感覚が染みついてしまいます。ところが、APSサイズの撮像素子を積んだデジタル一眼レフでは、その焦点距離が1.5〜1.6倍に伸長されて画角が変化してしまいます。Nikonの場合、50mmのレンズは75mm相当になってしまうのです。つまり標準レンズが準望遠レンズに変身するということ。これが感覚のズレを生じさせ、何となく気持ちが悪かったのです。被写界深度の差も存在します。フルサイズ撮像素子を積んだデジタル一眼レフカメラは、従来のフィルムカメラレンズの焦点距離がそのままで変化しません。ここにフルサイズの絶対価値があると考えられるのです。その違いは小さくありません・・・

では何故、最初から全てのデジタル一眼レフカメラをフルサイズ撮像素子で作らなかったのか?と言うと、フルサイズは生産上の歩留まりが悪く、もの凄くコストがかかってしまうのです。また、単に大きいだけでなく、性能的にも明確な差が存在しますし、高価になる理由があります・・・キヤノンのフルサイズ一眼レフカメラのEOS 1Ds Mark3と言う機種は、約90万円!!機能・性能を削った廉価版フルサイズのEOS 5Dでも35万円位しました。昨年秋にニコンからD3という機種が発売されましたが、これが50万円台。まだまだ高価であります。それが、今年の7月末にD700が発売され、実売価格で20万円台後半になりました。機能に手抜きは無く十分な性能を有しています。

フルサイズ撮像素子のカメラには、それだけで十分なアドバンテージが他にも有ります。それはファインダーの視野の広さ。APSサイズの一眼レフカメラを覗いた後で、フルサイズのファインダーを見ると一瞬でその見やすさ・快適さが実感できるものでしょう。商品撮影などの仕事ではファインダーの見やすさはもの凄く大事で有り難い価値!ただ、視野率が95%であることはエクスキューズかも知れません。

それ以外に・・・やはり新型の威力は目を見張るものが有りました。以前、室内競技をノーストロボで撮影しようとすると、シャッタースピードを稼ぐ必要性からISO感度を上げざるを得ない問題に言及しました。望遠レンズ200mmでF2.8開放 シャッタースピード1/250を欲すると、ISO感度は800以上は欲しい所です。でもISO感度を上げると画質は反比例して劣化していく。ザラザラしたノイズが次第に増えていく為です。
昨年まで、Nikonは高感度ノイズが汚いというレッテルが存在しましたが、D3が発表されてからは一気に問題は解決し、ISO3200位までは常用レベルだとも評価される状況になりました。それもフルサイズ撮像素子の威力でもあります。

サービスセンターの方にお断りして、展示品のD700に持ち込みのメモリーを入れ、サンプル画像を撮らせて貰いました。試したのは、低感度RAWモードでの階調性と、高感度でのノイズレベル。何枚かサンプル画像を撮ってきました。まずRAWでの階調性は素晴らしいの一言。大変滑らかでコントラストも高く、色調も充分美しい。今日は天候が悪かったので、窓の外を撮ったビルの写真(右)は一見渋い色調ですが、オリジナルデータをPCモニター上で等倍観賞しても粗は全く感じられません。またISO6400で室内を撮った画像は、かつて私が所有していたNikon D200のISO800よりずっと綺麗に感じました(こちらのサンプルはサービスセンターの室内風景なのでアップ出来ません)
私は普段、ISO1000位を上限として認識していますので、ISO6400のクォリティが使えるレベルであるとは信じがたい性能でした。室内競技・イベント撮影の苦労も相当減ると思われます。撮影の腕だけではどうにもならないケースも存在します(もちろん努力は日々しております)ので、投資で何とかなるのであればそれは無視できません。

それだけ素晴らしい性能のD700ですが、いくら安くなったフルサイズ機であるとは言え、景気の悪い今のご時世ではおいそれとは購入出来ません。でも、仕事の結果に多大な影響が出ることが間違いないので、手持ちの機材を処分してでも検討したいと考えます。今日は有る意味マズイものを見てきてしまいました(汗)・・・

一言追加
ISO100〜1600位までの感度設定では、フルサイズとAPSサイズのデジタルカメラで、画質の違いはほとんど無いレベルなので、見た目上の差は無いと思われます・・・

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2008年08月29日   D700のISO6400

昨日コメントした事ですが、Nikon D700の高感度性能の部分をもう少し補足。

言葉で説明するよりもやはりサンプルを上げた方が一目瞭然でしょう。
差し支え無さそうなレベルまでトリミングした画像をアップします。
撮影はJPEG ラージファインモード、圧縮は画質優先に設定しました。


上はISO3200 PC画面で等倍にして見ても、少しザラっとするかな?という程度。
中はISO6400 まわりの場所が特定できないレベルでトリミングしたもの
        Photoshopのレベル補正で明るさを少し調整しました。
        高感度が弱いと言われたNikonD200のISO800より綺麗です。
     →下 等倍で切り出したもの

使用したレンズはAiAF 50mm F1.4の単焦点レンズ
(いつもファイル撮影情報・EXIF等は削除しませんので分かる人は見てみて下さい)

この性能であれば、夕景でも一脚を使用してスナップ撮影が充分可能になるかと思います。一方、F値の多少暗いレンズで速いシャッタースピードを使わざるを得ない場合にも、遠慮無くISO感度を上げることが出来ます。室内競技や野鳥を狙うカメラマンには大変有り難い性能でありましょう。報道関係のカメラマンが評価しているらしいですが、それもうなずけます・・・

ちなみに、更にその上の感度設定、ISO12800と25600は試してみませんでした。私の感覚を超えてしまっているので、使おうと思う勇気が出なかったのか?・・・


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2008年10月25日   多目的ホールでのホワイトバランス

毎年色々な環境下で撮る機会があります。とある問題があります・・・多目的ホールというのは撮影するのにはあまり良い条件ではありません。何故かというと、設置されている照明器具がちぐはぐなのです。壁際の間接照明には蛍光灯。舞台の天井には水銀灯。スポットライトは電球タイプ。それらは光の「色温度」がバラバラなのです。

人間の目はとても優れていて、少し位赤や青に偏っている光を、脳内で主観的に補正して自然に感じるようにしてしまいます。機械のセンサーは馬鹿正直であり、少しでも赤っぽければ赤く表現する。デジカメにはオートホワイトバランスという色温度を自動補正する機能も有るには有るのですけれど、複数の色相が異なった光源が混ざると、どれを基準にして調整して良いか迷い、トータルな自然な色表現ができません。結果カラフルな変な写りとなります。ライブハウスなどのジャンルならカラフルでも問題無いでしょうけれど・・・

中でも水銀灯というのは一番やっかいです。色味はかなり緑に偏った光。しかもある波長で点滅をくり返すタイプがある。スチルカメラのシャッターを押すと、点滅のタイミングが影響して露出が明るくなったり暗くなったり安定しません。いっその事、問題のある照明なら消してしまえば?とも思いますが、そうすると室内が暗くなり過ぎてしまいます。そもそもホール内ではストロボ禁止ですから特に注意が必要となるのです。

一応舞台の上にいる人物を中心として、露出もホワイトバランスも基準を決めます。すると写真の様になります。壁は全部同じ材質ですから本当は同じ色になるはず。実際 人の目にはそれほどの差が無い様に見えています。機械の目は正直すぎてより明確にしてしまう。結果的に困った仕事をしてくれる訳です。その補正はパソコンでの後処理で調整することになります。

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2008年10月27日   グレーバランスカード

先日コメントしました「光源が数種類ある環境では色合わせが難しい」はなしのつづき。うんちく・・・

ビデオカメラやデジタルスチルカメラには、様々な状況下で白をシロらしく補正してくれるオートホワイトバランス(AWB)という機能が付いています。だから普段ほとんど機械まかせで撮影ができるわけです。それでも完全に正しく合うとは限りませんし、毎回微妙に違いが出て煩わしいこともある。光源が一種類で単純な場合は、マニュアル設定で固定し、有る程度バラツキを無くすことも出来ます。同場所で数百枚撮影する時には、一枚ごとに色味が変化したら困りますから・・・光源によって色が違うのはその光の持つ「色温度」という数値に差があるのが理由です。(私は物理は得意では無いので、事実部分のみ列記)色温度の単位は(K)で表記されます。主な設定状況は・・・

電 球    約3200K    ↑赤
蛍光灯    約4400K
太陽光    約5600K
晴天の日陰   8000K以上  ↓青

色温度は数値が小さい程赤く、大きいほど青くなります。蛍光灯付近は緑色に傾く。そんな違いで、人の目で見て赤すぎず青すぎない綺麗な色調を表現するために どうすれば良いのか?というと・・・
カメラのホワイトバランス設定には、大抵上記にあるマニュアル設定項目があるのです。まずは利用してみましょう。オートで不満な場合に有効です。

それでも・・・複数光源の場合にはうまく対応出来ません。そこで更に別の機能を使います。「ホワイトバランスをプリセットする」 その場の状況で白い色をシロだと強制的にセンサーに憶えさせる機能です。方法は撮影場所にて白い紙にレンズを向け、ホワイトバランス設定を取得する(この機能もたいていのビデオカメラやデジカメに付いています)その場所限定の基準が新たにプリセットされる訳です。個人の努力でできるベストな方法かと思います。

っで、実はこのホワイトバランスをプリセットする時に更に精度を上げる秘密兵器があります。それが反射率18%のグレーバランスカード。白い紙が良いと書きましたが、紙は紙質が色々あって、100%正確にはなりません。18%の反射率は露出が平均的測光で安定し、グレー色は色転びがよりしにくい色相です。ただし、完全な無彩色でなければならず、そういうグレーカードは高価です。私が使用しているのは、東京銀座にあるカメラ専門店「銀一」で買った「シルクグレーカード」というもの(写真)A4サイズ二枚入りで1260円でした。これでも爆安の商品です。ちょっとした良いものは軽く1万円を超えますから!私は、このカードを使用するなどして、撮影前にホワイトバランスをプリセットしてから撮影をしております。

最後にひとつ注意が必要です。ホワイトバランスをマニュアル設定したら、その場の撮影が終わった後に、オートホワイトバランスモードに戻しておくことを忘れずに!オートがノーマルポジションであります。

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2008年10月30日   デジカメのファームウェア

最近のデジタルスチルカメラはICチップの塊となっています。

フィルムからメモリーに媒体が置き換わったことで、カメラのメカニカルな部分はかなり減りました。現在では、シャッターとクィックリターンミラー、ダイヤルとレンズ周りのフォーカス機構くらい?(探すとまだ多少残ってますね)デジタルカメラの性能は、内部のROMに記録されている制御プログラムによってかなり左右されています。・・・と するならば、そのプログラムをより優れたものに置き換えれば、カメラの性能がアップすることになります。

一度発売されたデジタルカメラにも、ファームウェアのアップというアフターサービスが可能になりました。先日、Nikonのデジタル一眼レフカメラD300のファームウェアも 最新バージョンにアップ。メーカーのHPからダウンロード出来ます。近年 どこのメーカーのカメラでも、同様にして時折ファームウェアの更新が行われております。早速ダウンロード。今回のファームウェアアップでは、オートフォーカスの精度が上がるらしい。とてもうれしいです。


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2008年12月01日   ボケ写真は有りか無しか?

テレビがHi-Visionになって高精細な画質になったら嫌がる人がいるというエピソードがあります。それは女優さん。細かい所まで見えるとシワの1本までが鮮明になってしまうので嫌だということ。かの吉永小百合さんがそう言った?とかのエピソードは有名です。その気持ちは当然でしょうね。一方、写真に関しても同じことが言えます・・・

リアリズムを追求して「そこに有るものをありのままに」と言って、レンズを絞り込み、女性のシワを冷徹に写した写真家がかつていました。何を隠そう写真界の巨匠の土門拳氏。本人のエッセイにも、自分は女優に最も嫌われる写真家だと豪語しているほどです。この人の写真に対する姿勢は「哲学」の領域に達しているのでは無いか?と思われるほどかと。私の好きな写真家でもあるので、その著書の多くは買って読みました。

「レンズを絞らないで写すものなどあり得るのだろうか?」

と言うような少々暴言的なことも書いておられます。作家としての主観かと思いますので発言は自由ですが、絞りを開放にして撮るなどあり得ないと決めつけてしまうのは、少々言い過ぎかと私は感じました。でも、視点や手法を限定してでも その結果 素晴らしい作品を数多く残されているので、決めつけて語ってしまう氏の姿勢に説得力も存在します。もう芸術家の領域に達している方だと私は思います。

・・・ほぼ毎日 ぼたんにレンズを向けています。最近何だかブログにアップしたい写真があまり多くありません。何故か?と考えると、クリアに撮れている表情があまり可愛くないからです(苦笑)そう感じるかどうかも主観でしかないのですが、今朝はピントカリカリで無い写真を撮ってみました。

結果がこんな感じ。絞りは開放に近かったのですが、ピントが外れたのをセレクト。背景ボケのレベルでなく 完全なボケた写真です。あえて巨匠の戒めに反しての作例ですけれど、私はOKかと考えております・・・

FUJIFILM Finepix S5 Pro Nikkor Ai85mm F1.4→2 ISO100 絞り優先モード
写真左は土門拳氏の名著「死ぬことと生きること」私の一押し


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2008年12月02日   フルサイズ撮像素子のNikon D700

近年はデジタルカメラの性能が驚くほど良くなって、コンパクトデジカメでも綺麗な写真がいとも簡単に撮れてしまいます。それでもこだわって何かを表現しようとすると、やはりあれこれ道具は必要になり、スキルもそれなりに求められることになります・・・時々 私が話題にしていた「一眼レフカメラに求めるもの」を突き詰めていくと、フルサイズ撮像素子を積んだデジカメは大変魅力があります。(→2008.8/28のコメント)

その条件を満たしたNikon D700をついに買ってしまいました。

手に入れることは、その存在が分かった時にほぼ決めていましたので、問題は金策とその時期だけでした・・・仕事に使って元をとるつもりですので、自分の場合 レンズ資産があるニコンは外せませんでした。でも正直言って 趣味の天体写真を視野に入れた時、高感度ノイズに強いキヤノン製品はやはり無視しがたい存在。最近ニコン製品が高感度に強くなったとは言え、天体を写す場合はまた問題が別だというのは分かっています。先日出たばかりのCanon EOS 5D Mark2の魅力もまた大きかった。でもやはり仕事の都合を優先しました。これは仕方が無かったと思います・・・

先ほどやや暗い部屋で 小太郎をD700で撮ってみましたが、高感度設定にして撮った画像に目立つノイズも無く、大変使いやすく感じました。この辺りは、ニコンのサービスセンターで事前に確認済みです。何よりもフルサイズの視界(浅い被写界深度)が容易に表現できます(APS-Cでも有る程度表現は可能ですが、フルサイズと同等にしようとするとそれなりに手間なのです)

いままでは今ひとつ物足りなかった 紙の様に薄い被写界深度の表現も、迷うことなく試してみたいと思います。あと、夜になって瞳の大きなぼたんの写真も増えるかも(笑)・・・

小太郎(下) Nikon D700 Nikkor Ai85mm F1.4→2 絞り優先モード ISO1600

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2008年12月02日   高感度画質の検証

新しいおもちゃ?が来た日には 当然あれこれいじくり回して楽しみます。
現在 D700の高感度設定を検証中・・・

このカメラの高感度設定はノイズが少ないだけでは無く、コントラストがきつくならないのが良いです。今まで使ってきた機種と比べても階調性がかなり良いと思われる。光量が足りない状況でも、まるで明るい場所で撮ったかの様な柔らかい質感が得られるのが良いですね。

蛍光灯下の部屋は、それなりに明るさは有りますが、雰囲気の良い写真を撮るのはなかなか難しい・・・ぼたんがこたつの上に上がってきょろきょろしています。そこをノンストロボで撮りました。ストロボを使えばどんな状況でも撮れますけれど、動物は驚いて嫌がります。毎回写真の為にバシバシ光を炊いていたら、彼らの精神衛生上よろしく有りません。だからストロボ無しで撮れるのはとても好ましいです。

写真はISO1600で撮ったもの。もっと感度は上げられますが、D700はISO2000辺りからノイズリダクションが発動するらしいので、余計な処理をしない範疇で判断しました。なので少しだけざらつきは出ますね。また使用したNikkor Ai 85mmのMFレンズは、20年前に買ったフィルム時代のオールドタイプ。デジカメとの相性はあまりよろしくない代物です。フルサイズ撮像素子の特性は、古いレンズの精度の癖も補正するキャパシティがあるとか。その真偽の程は結果で確認したく思います。それにしても、デジタル機器は新しい機能がどんどん増えて使いこなしが大変です。メニューの階層が多くて、それらを一通り理解するのは正直骨が折れる・・・

いままで使ってきたカメラと同じ設定項目を比較確認して、今日の検証はひとまず区切りとします・・・

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2008年12月03日   簡単にボケるし柔らかくボケる

漫才の話ではありません(笑)

今日は午前中時間があるので、昨日買ったD700の被写界深度検証をやっています。被写界深度とは、ピントの合っている前後の範囲をさして言います。カメラレンズの絞りを開けば開くほど被写界深度は浅くなる・・・

っと言うことで あれこれ試していますが、やはりフルサイズ撮像素子はボケをコントロールしやすい感じがします。フィルム時代の感覚という財産が戻ってきました・・・またフワッと柔らかくボケますね。APS-C撮像素子のD300では、ボケがややシャープなイメージ。同じではありません。

少し使ってみて・・・D700の弱点であるファインダー視野率95%の問題は明確でした。小太郎のあくびの写真(左)について、ファインダー内では、右端のふすまのラインは切ったハズなのにしっかり入っています。これがフレーム5%の差という奴でしょう。D300が100%視野なので、切り替えて使うと感覚がズレます。ファインダーそのものが見やすいだけに余計に残念です。後でトリミングすればいいのかもしれませんが、意図しない構図になるというのは気持ちの良いことではありません。

前からしつこくこだわっていた「50mmレンズが50mmのまま使える」という条件は、もの凄く有り難い。この点においてフルサイズ撮像素子のメリットは最大限に感じます。以前から使っていた室内パース撮影用の14mm広角レンズが そのまま超広角視野として使えるのがうれしい。いろいろ試すべきことが出て来ます・・・

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2009年05月05日  4:3か?16:9か?それが問題だ・・・

現在売られているテレビやパソコンのモニターはほぼワイド画面に移行しました。ワイド画面=「ハイビジョン」画角として認識しても もう構わないと思われます。世間では「横長テレビ」という言い方が一般的でしょうか・・・

ユーザーはどちらか好きな方を自由に選べますから、状況に応じて選択出来るとメーカーは言う。とは言え、ワイド画面で従来のスタンダード画面(4:3)を映すと左右に黒帯が入った「ピラーボックス」と言う表示になります。逆に従来のスタンダード画面テレビでワイド映像を映すと、今度は上下に黒帯が入った「レターボックス」表示になってしまう。中には縦横比を画面サイズに無理矢理合わせて変換する表示方法もありますが、プロポーションが崩れたり画面の一部がトリミングされて消失したり・・・と問題も多くありますね。現在、やっと世間はVHSからDVDへのチェンジを完了したと言っても良いタイミングです。その際、スタンダード画面からワイド画面への意識改革も行われていました・・・

問題は・・・当然のことながら、その映像コンテンツを作る側にもあると言うことです。実はこれが大変な手間とトラブルを含んでおります。何故かと言うと・・・作る側は ユーザーに再生条件の保証をすべく考慮しなければならない・・・のだから?世間には新しい機材を持っている人ばかりではありません。古いテレビや初期のDVDプレーヤーのユーザーもおります。そうすると、古い機材でもまともに再生できる方式で、コンテンツを供給しなければならなくなります。すると、一番問題の起こらない無難なやり方を選ぶ必要が出てくる。それが、従来のスタンダード画角(4:3)で作ることです。これならほとんどの場合、オリジナル映像を何らかのモードで試聴することが可能でしょう。旧式DVDプレーヤとワイド画面の組み合わせでも、何とかピラーボックスモードで変形の無い環境が確保できるからです。

ところが、最初からワイド画面(16:9)でコンテンツを作ってしまうと試聴環境の保証が出来ません。新型プレーヤーとワイド画面テレビの組み合わせ向きの方式です。旧式のDVDプレーヤでは場合によっては、16:9画角を強制的に4:3に変換してしまい、縦方向に伸びた画面にしてしまう。必ずしもレターボックスの表示が可能だと保証出来ないのです。

だから・・・昨年までは私も 安全を見越して、ビデオ映像の撮影・編集は4:3のスタンダード画角で扱ってきました。それが今年辺りからは いよいよ変えて行くことになりそうです。市場ニーズからするといい加減スタンダード画角は過去のものになりつつあるからです。ちなみに、コストと手間の関係から、両方のモードで作業を進めることは無理があります。年内はケースバイケースで判断することになります・・・

ちなみに、テレビの放送ではそこを妥協して対応している様に感じられる。地デジのワイド画面放送を見ると、ニュースなどで何となく両サイドがスカスカではありませんか?構図としてはセンスが悪いと思われるレイアウトが多い。これは、地上波放送のスタンダード画角で切り取っても差し支え無い様に「トリミング前提」のフレーム決めをしているからでしょうね。その発想は美しくないが手堅いので致し方ないでしょう。2011年の完全地デジ移行まではこの状態は続くと思われます・・・

では、一部の旧式機材しか持っていない人たちへの対応はどうなるのか?ですが・・・結果的には、新しい機材を買ってもらうしかありません。一言でいうと「切り捨て」です。ついにそういう時期に来たのだというのが、私にとっても感慨深いのであります。この話は画角サイズについてだけの事であり、画像解像度については事情がまた別です。ハイビジョン対応とうたっている地デジ放送でさえ、実は解像度がフルハイビジョンとは限りません。HDTVの基準はあまりにも曖昧であります・・・

写真は業務用ビデオカメラのワイド液晶画面→4:3フレームのマーカーが出せます。

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2009年06月28日  経年変化による劣化の対策 その1

ちょっと見過ごせない話題・・・「形あるものはいつか朽ち果て無に帰る」のは自然の理であり仕方の無いこと。でも・・・それが「道具」や「コレクション品」などであると深刻度が増しますね。せめて自分が利用している間くらいは維持したいものです・・・

例えば、私が大事にしているカメラ機材などは、使っていると調子が悪いところが出てきますが、使っていなくても同じです。それは内部の部品が経年変化で劣化していく為・・・ではどうやってその劣化を抑えるか?或いは対処するか?が重要となる。経年変化する理由は素材によっても多岐に渡りますが、いくつかの対象物にスポットを当てて対策を考慮したいと思います。

対象物別にとりあげたいもの。
1.ビデオなどの記録メディア < やがて再生不可に!? >
2.カメラなどの機材関係   < メンテナンスが肝要・・・>
3.ゴム・プラスチック製品  < やがて朽ち果てる運命!? >

メディアなどは単に経年変化の話で留まらず、大事な「情報=資産」をどう維持していくかの課題でもあります。この場合は情報の入れ物(器)自体の延命にこだわるのは得策ではありません。肝心の情報をどう維持するかに視点が移ります。私は最近 β(ベータ)ビデオテープの対処を急ぐことにしました。何故ならば、先日修理に出したβビデオデッキは修理不可で戻ってきてしまったので(汗)一部のIC部品がすでに無いらしい。再生環境が消失すればもう打つ手はありません。残ったもう一台のデッキが頼りです・・・データはそれを入れる器の物理条件によって左右されるものですね。また一方 ジャンルが変わりますが、棚に並んでいるチョコエッグのおまけの一部はかなり変色している!あるものは塗装がべたべたし始めている!こちらはその本体自体の保管が本題〜などなど・・・気がつけばヤバイ状況が目白押し。

まず・・・1.のメディアですが、ここでは再生オンリーのソフトと自家録再したものを同列に扱います。磁気記録しているテープは当然のこと、光磁気記録のMDやMOディスク、光学式記録のCD・DVDまで多種多様。もう・・・テープメディアは新しい光学ディスクメディアにコピーするしかありません!?再生装置が動くうちに何とかするのが唯一の解決方法かと思います。そういう意味では古いフォーマットは皆同じ運命ですけど。オープンリールやカセットテープ・DATはもちろんのこと、β・8mmビデオ・レーザーディスク・VHDに加え、すでにVHSもその仲間入りをしていますね。ちなみに・・・レコードは熱心なユーザーがしっかりいるせいか、まだプレーヤーの供給も大丈夫そうです。とにかくいずれは みんなデジタルメディアへ引っ越しするしか無さそう(泣)古いものから順番待ちとなっています・・・

ただし、現在の12cmディスク系メディアも安泰では無いと思われますので手放しで支持をしている訳ではない。ここでも過去に一度突っ込んだことがありました。詳細はこちら(↑2007.6/19・6/20 デジタルに移行してはまった罠)

でもそれに加えて最近気になることが増えているので少し追記。それは 売れ筋の記録用CD/DVDメディアは何故かプリンタブルタイプの割合が高いことです。ほとんどの人がインクジェットプリンターで印刷をしていると思いますが、そのインクは果たして保管にとってデメリットが無いのでしょうか?インク自体の経年変化を測るデータが見あたらないので、その点は分かりませんが、接触型のシートに入れて置くと湿気を吸った時にレーベル面がビニールに張り付いてしまう可能性があります。データへの影響は不明ながら、レーベル面がべったりと汚れてしまい、せっかくプリンタブルにした意味は無くなりますね。コストがかかっても全てプラスチックケースに入れないとダメです。インクが染料タイプか顔料タイプかで結果も違うと思いますけれど。長期保存を考えた場合、私はプリンタブルに印刷して使うことは無いです。


写真
(上)かつて家庭用ビデオとして存在した「Uマチック」3/4inchビデオテープ。DVテープは大きさ比較用。大学生時代、映像制作で使っていたもの。別名「弁当箱」とも呼ばれてました(笑)
(下)リールタイプのメディアはほとんどレガシーな存在。仕事で関わった時のもの。オープンリール /2インチオーディオ(48ch)/1インチビデオ。2インチ幅はもうオーディオ博物館にしか無いでしょう・・・

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2009年07月29日  21世紀になってからの10年の変化

本来であれば・・・ビデオ撮影をしてその映像を編集するのが私の日常業務。短編で完結するVPものが中心。でも、近年はコストがそこそこかかるビデオ撮影の仕事はどんどん減ってきました。まぁ厳しいご時世でありますね・・・

それはさておき・・・この10年で大きく変化したことをちょっと振り返ってみる・・・私自身も、三脚込みで10キロを超える機材を担いで取材に行くことはもうやらないです。(写真 左)は昔 最初に使っていた業務用カムコーダー(約15年前)当時ブライダル撮影だけで元が取れました。いわゆるドッカブル仕様でフル装備 9キロちょっと!(アントンバウアーのバッテリーだけで1キロほどあった!? )今では小型機材で運用すれば、重量は1/3以下で済みます。それは機動力の差となり圧倒的に違う!お陰で右肩が凝ることなどもあり得ない。小型で長時間運用出来て、更に画質と音質まではるかに良くなっているのです!実に素晴らしい制作環境になっておりますね(笑)

そしてまた もの凄くハードルが下がったのがビデオ編集。10年前では簡単なプロモーションビデオでさえ、編集スタジオで行うのが当たり前でした。オペレーター込みの1時間のスタジオレンタル料が何万円もしますから、オフライン編集(試しつなぎ)を事前にやって エディトリアルシート(編集の指示書)を作り準備します。オフライン機材もけっこう高価でしたよ(写真 右)仕事はハードで 休みも入れずに一気にやらないと元がとれません。

それが・・・凝った特殊効果を使わない繋ぎ編集レベルであればパソコンで済ませられる様になった。パソコン仕様と言っても、はじめは「メディア100」という300万円くらいのシステムを小規模プロダクションでレンタルしてきて、みんなで使ったりしてました。そのうちに、ついに家庭用パソコンで可能になるレベルにハードルが下がって来た。だから私も自分で環境を整え 仕事をし、現在に至るわけです。技術の変移をたどるとやはり15年程かかっています。今までは番組の形にする手間が大きく、それにはハードウェアの進化が肝でした・・・以上は仕事がらみの思惑・・・

でも・・・誰でも映像制作に参加できる様になった今は・・・映像作品が作れるのは当たり前で、その条件の上で何をどう表現するかのウェイトが増している。最近特に思うことは・・・YouTubeが一般化した昨今、表現のレベルは単に画質が良いとか編集が高度であるということだけでは無くなったということ。一方では、ハイビジョンで高画質化しているのは分かりますが、それと別系統で進化している事象があるのを感じる。それは受け手側の視聴の仕方が多種多様に変化したこと・・・テレビの画面だけでは無く、PCでのネット環境や携帯電話でも映像は見ることが出来る。それらは、小難しい話ではなくとも可能。例えプライベートな映像でも、世間に情報発信が成り立つ今だからこそ、映像の次の手を考える価値がありえそうなのです・・・

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2009年09月07日  超高感度のISO25600は果たして使えるのか!?

最近のデジタルカメラは性能が進化して、かつての常識では考えられない領域の使い方が可能です。超高感度設定もその一つ。この数年以内に出ているモデルでは しばらくその機能アップの競争が激化していました。実際には使わない(使えない?)様なレベルまで設定が上げられます。

ISO25600

そんな数値は果たして必要なのですかね?と思ってしまう。ISO100から実に8段分の増感設定なのです!聞いた話によると、報道関係では暗闇でフラッシュが焚けない撮影状況があるから・・・とのこと。それってどういう被写体を撮る目的なんでしょうか??まぁそんな突っ込みは脇に置いておいて、自分なりにその利用を考えるといくつか出て来ます。

天体写真と暗闇での猫写真

まず、前者の天文写真では、暗い夜空を被写体にしても明るいレンズで 何と手持ちでも撮影が可能です(上)でも、高感度ノイズが激しくなり、しかも微光星はノイズリダクションの弊害で綺麗に消失してしまう。平坦な面積のある部分には縞状のノイズも目立っており大変見苦しい。感度を上げすぎると予想した通り使えませんね・・・

後者の暗闇での猫写真。こちらは割り切って考えると意外と使えそうな感触でした。状況でいうと・・・ろうそく1本の光でご覧の明るさで写ります!(中)今回 ISO25600という異次元の視界を初めて真面目に試しております。やはりノイズが激しく出るので、ノイズリダクションは有る程度使わざるを得ない。偽色が発生して不自然な発色に加え 猫の毛はゴワゴワもこもこした塊になります。それでも猫はネコに見えるので、何とか写真として見られないほどでは無いかな?デジタルノイズの不自然さを消すために、モノクロ化してグレースケールノイズを平均化して上乗せしました(下)やや見やすい写真になったと思います・・・状況判断によっては使えるかもしれないという感触でありました・・・

Nikon D700 AiAF Nikkor 50mmF1.4→2.8 ISO25600 手持ち撮影
ノイズリダクション標準設定 Photoshopにて更にノイズ処理+α

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2009年09月21日  フジクロームモード

秋口の里山にはなかなか可憐な草花が彩りを添えています・・・
今日はコンパクトデジカメで足元の草花にレンズを向けてみました。

FUJIFILMのコンデジには、以前より面白いモードが有りまして、今日は久しぶりにそれを使ってみました。フジはその名の通りフィルムメーカーです。同社のデジカメにはポジフィルムの色調をシミュレーションしたモードが付いています。でもこれは、その名の通りデジカメでフィルムの質感がすぐに得られると思ったらそれは早合点。あくまで雰囲気を似せる為のものと思った方がよろしい感じです。

彩度やコントラストが一気に上がるので、実は使い回しがかなり難しい。普通に使うとギトギトに色が飽和したどぎつい表現になってしまいかねない。なので私は滅多に使いません。でも実は・・・デジカメの通常設定では紫や濃紺などの色相はなかなか表現しづらいもの。そこで、そういう色の対象物には使う意味が出て来そうです。

いつくか選んで撮って見ました。
赤みの強い紫色の「アザミ」
鮮やかな縹(はなだ)色の「ツユクサ」
目を引く赤さの「ミズヒキ」
どれもフジクロームモードでその色の深みがより表現できた様に思います。余談までに・・・ノーマルモードで撮った「紫」を後処理で鮮やかにするのは、難度の高い画像処理になります。彩度を上げただけでは同じにならなかったりするので、けっこう難しい被写体なのです・・・

FUJIFILM FinePix F31fd F8 絞り優先モード フジクロームモード

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2009年09月25日  フジクロームモード 2

アパートの庭に差し込む午前中の光は すっかり秋のものになりました。

毎日見ている身近の植物を、先日紹介したFUJIFILMデジカメのフジクロームモードで撮ってみました。なかなかビビットであります。ちょっと驚いたのは同社のコンデジと一眼レフでの撮影比較で、縮小するとその画質の差が僅差(同等?)であったこと。FUJIFILMのコンデジの画質は侮りがたいものがあります( 旧型でもこれだけ写る!)あえてどれをどちらで撮ったのか ふせておきます・・・

1番目 ホトトギスの花
2番目 ヤツデの葉
3番目 ヨウシュヤマゴボウの実

ちなみに、普段 私が仕事で使っているNikonのデジタル一眼レフカメラでは、この色の深みはなかなか出ません。やはり 単に彩度の問題では無いのでありましょう・・・


FUJIFILM FinePix F31fd プログラムモード フジクロームモード設定
FUJIFILM FinePix S5Pro SIGMA105mmMacro F2.8→8 絞り優先モード
(S5ProはクロームF2モード設定)にて撮影


4番目 おまけ・・・
フジクロームモードでさっき撮ったこってりぼたん


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2009年10月03日  最近のAV機器はリモコンありき

一昔前のビデオやオーディオ機器ならば、フロントパネルに操作系のボタンは一通り付いていました。編集対応機であれば、ポケット内に細かい操作ボタンがたくさんついていたもんです(写真 左)複雑ではありましたが、一通りの機能はそこで制御できましたので、問題は無かった・・・

それが・・・最近のAV機器は操作は全てリモコンに割り当てられており、細かい設定はメニュー画面で呼び出す仕組み。困るのはメニューの中にしか無い項目も多く、要するにリモコンが壊れると切り替えさえ出来なくなってしまうこと・・・

特にDVDレコーダーにはその傾向が強い様に感じます。うちのメイン機はPanasonic製。リモコンがちょっと華奢な造りであるので、割と早くに調子が悪くなる。特に一番押す機会が多い「決定ボタン」は接触がダメになりやすい様です。これ一つで主要なところが制御不能になります(汗)

実家にある機器分も含めて、リモコンばかり備品として取り寄せました(対の右側が新品)今ではメーカーのホームページにて、該当する型番のリモコンを選んで通販で買えるのは便利です。気をつけないと本体の製造終了から7〜10年で、関連部品の保存期間が切れてしまうので、機械が動くのであれば在庫のあるうちにストックしておいた方がよろしいです。


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2009年10月13日  リバーサルの質感を意識する・・・

リバーサルフィルムで撮っている写真には共通したイメージがあります。
・ハイコントラスト
・高濃度カラー
・高解像度
・豊かな階調性
少し前に「フジクロームモード」を紹介しましたが、かつてのリバーサル(スライド)フィルムは、上記の要素を兼ね備えた存在でした。だからネイチャーフォトをはじめとして長いこと支持されてきたものだと思われます。一見して鮮やかなイメージなのですけれど、その反動もあります。

機材や感光剤の進化(デジタルも含む)と共に表現の幅が広がってきた中で、従来のリバーサル(ハイコントラスト)の質感は絶対的な威力を失ってきたのではないか?いつもクッキリ写真ばかり撮っていると、何だか飽きてくるのです。特に様々な被写体を撮っていると五月蠅く感じることさえある。だから、最初にあげた条件を色々崩して組み合わせ、多種多様な画質を表現しているのが最近の状況ではないか・・・と思う。

だから富士フイルムのリバーサルのラインナップにおいても、中庸のプロビアやよりあっさりした感じのアスティアがラインナップされたのだろうと感じます。ただ、せっかくフィルムにバリエーションが広がって来たその時期に、デジタルが市場に普及しはじめ、モードのシミュレーションによって有る程度の表現が出来る様になってしまった。フィルムっぽさの癖を薄めたが為にデジタルに置き換えられてしまったとも言える!?せっかく素晴らしいフィルム商品が店頭に揃っていてもあまり使われていないのはもったいないですね。

富士のデジタルカメラのフィルムシミュレーションモードは、あくまで近似値を探るセッティングであり、所詮デジタルなのですが、条件さえ合えばかなりフィルムライクな画質に近づきます。問題は、良い結果を出すためには光の条件がシビアで「当たる」確立が高くないこと。「適性」が会わない被写体がけっこう多くて、それならば最初からスタンダードで撮っておいた方が無難です。そういう理由で私も事前のセッティングは99%ノーマル状態でした。思い返してみると・・・フィルム撮影の状況では、光の加減が悪ければシャッターは押さなかった。どんな状況でもバシャバシャ撮ってしまえるデジタルは、明らかに撮影のスタイルを変えましたね・・・

久しぶりにフジクロームモードを使ってみると、懐かしい感触がありました。実は、富士の一眼レフの方にはフィルムシミュレーションモードが6つあって、そのうちまだ2つしか使った事がありません。せっかくなので、仕事で無い写真でもうしばらく遊んでみようと思います。

写真はF2(フジクロームモード→リバーサル調)で撮ったぼたん。


FUJIFILM Finepix S5Pro ISO200 フィルムシミュレーション:F2モード
SIGMA150mmMacro F2.8 プログラムモード


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2009年10月14日  デジカメのモノクロモード

昨日 富士のデジカメのフィルムシミュレーションモードにふれましたが、今日は別のモードを試してみました。今度はニコン機でモノクロモードの検証をちょっと。

白黒写真は元々フィルム時代に、撮影 現像 引き伸ばしの全行程を自家処理するのが珍しくないことでした。それがデジタルに移行すると、モノクロ表現は画像処理にてシミュレーションするやり方に私はしてしまった。有る程度の手応えがあったのでそれなりに納得していましたが「後処理で作る」と言う手法には正直「何か違うかも?」という感じもあります。そこで、メーカーが提唱する「デジカメのモノクロモード」をちゃんと使ってみました。カメラの初期設定でモノクロモードを選び、コントラストなどのサブ設定をいじってみました。何度か撮影・確認をくり返して設定を変えてみましたが、感想として「かなり使えてショック!」です・・・これは認識を変えねばなりませんね。7年以上前の古いデジカメでは良い結果が出なかった事もあり、おまけ的機能だと決めつけてました・・・これは真面目に使えるものであります。

問題は「しまりのあるブラック・光を感じるホワイト」が出るかどうか。意外とこれが出ないのですよ。カラーを単純に白黒にすると物足りないコントラストになります。デジタルではその調整が難しいので、「モノクロはやはりフィルム」と断言する人はけっこう多いはず。私もそういう認識がちょっとありました。

本日は天気は曇りで、午前中の光はそれほど輝いていませんでした。そこで撮ったぼたんはそこそこのコントラストで写りました。条件が良ければもっと光を感じそうです。Photoshopでコントラストを少し調整してグレースケールノイズを乗せました。デジタルのモノクロはつるっとしているのが何か不自然に感じます。これはフィルムの感覚があるからかも知れません。


Nikon D700 Nikkor Ai50mmF1.4→2.8 ISO800 -0.7EV 絞り優先モード
ピクチャーコントロール設定→モノクロモード(コントラスト強め)


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2009年10月27日  軟調な写真 VS 硬調な写真

昨日の台風一過で今朝から気持ちの良い青空。昨日から部屋に閉じ籠もったままの小太郎・ぼたんは部屋の中で暴れまくりでしたので、朝日を受けて大変な喜びよう。猫が元気だとこちらもうれしくなります(笑)

たいへん良い光具合なので、ちょっと撮影サンプルを撮ってみました。それはFUJIデジカメのフィルムシミュレーションモードのテスト。今回はまず軟調側にセッティング。F1b(アスティア調)モードは、強めの光源下においてなめらかな階調を再現するというもの。ただそれだけでは単に緩めの感じなので、ソフトフォーカスレンズを組み合わせてみました。本来軟調とは・・・単にソフトなのとは違い、グラデーションがとてもなだらかなもの(ソフトフォーカスにしなくても柔らかい)F1bモードはネガフィルムっぽい雰囲気になりますね(一番目)比較用にF2(リバーサル調)も同時刻に撮ってみました(二番目)こちらはかっちり硬調で、かなり表現に差がつくのが分かります。

二匹ともあまりに落ち着きがないので、撮影はすぐに終了となりました・・・


FUJIFILM Finepix S5Pro ISO100
軟調 KIYOHARASOFT VK50R F5.6相当 F1b(アスティア調)
硬調 Nikkor AiAF50mmF1.4→2.8 F2(フジクローム〜リバーサル調)


追加写真
今まで一度も使った事の無いF1モードを使ってみました(三番目)たいへんニュートラルな癖の無い柔らかい画質です。背景の縦縞モアレは網戸です。


Nikkor AiAF50mmF1.4→2.8 F1(スタジオポートレート用ネガ調)

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2009年10月31日  デジタルでのネガ階調モード

FUJIFILMのデジタル一眼レフS5 Proの「フィルムシミュレーションモード」は通常のスタンダードポジション以外に5つの設定があります。

□  スタンダードポジション
F1 スタジオポートレイトのスタンダード「ポートレイトネガフィルム調」
F1a 暖色系で自然な肌色を再現する「プロネガ調」
F1b 鮮明な青空と滑らかな肌色描写を両立した「アスティア調」
F1c メリハリ感のある「プロネガ調」
F2 鮮やかな発色のフジクローム「カラーリバーサル調」→ベルビア
(このカメラにモノクロモードが無いのはどうしてだろう?)

まだロクに使っていないモードがあと二つ。それはF1aとF1c。両方ともネガフィルムのラチチュードを再現するセッティングなのですけれど、そんな事が可能なのかなぁ?と思う・・・確かに富士の一眼デジカメはダイナミックレンジを拡張して、白飛びしにくい特性を売りにしていますが、そのセッティングを利用すると コントラストがとても低い眠たい画像になってしまうのだ。自分でもその画質は確認しています。それはネガフィルムの質感と同じとは言い難い。「Photoshopの画像処理で追い込みやすいですよ」と言うならまだ分かる気もするのだけれど・・・

実はちょくちょくうちの猫を撮ってみて確かめていますが、その違いというかモードの特性(メリット)が今ひとつ確認できていなかったりする。色の深みはスタンダードポジションでも充分にあります・・・

プロカメラマンのブログでのテスト記事では、同じ被写体を同じ条件で撮って、コントラストなどにどのくらいの違いがあるか示しています。でも 物理特性を示すことに重きを置くのは理系の人の発想ですね(テストをやらされているのだろうけれど)・・・このセッティングだからこの素晴らしい写真が撮れたんだというPRがもっと欲しい。富士フィルムはそういうイメージ戦略が今ひとつ足りないなー・・・

キヤノンは、とにかく大勢のプロに使わせて「EOSはこんなに活躍しています」という既成事実を積み上げるのが上手いのだ。その方が製品の訴求力が強いと感じます。直ぐには手が届かない高い目標(作品例)が明確にあった方が、努力して到達しようという気になりますから・・・

写真はF1cモードで撮ったぼたん。若干しっとりした感じがある?

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2009年11月03日  S-VHSテープが手に入りにくい…

VHSテープメディアはそろそろ使命を終えつつある。そんなの当たり前と言うなかれ…つい先日までは家庭用ビデオのメインフォーマットだったのです。約1/4世紀ほどの間 天下をとっていましたね。

編集を終えたビデオ画像を納品するメディアも、ほとんどDVDディスクとなりました。でも まだ一部はVHSでというケースがあります。そこでテープを買いに近場のディスカウントストアに行ってみると、中国製と思われるLGブランドのスタンダードテープが山積みになっている…国産のHGテープは何処に?また S−VHSも見かけないし、D-VHSなんてほとんど消滅状態!これはやばいな…少しストックしておかないとブランクテープが調達できなくなりそう。秋葉原まで行けばもちろん何でもありますけれど少し遠い…

輪郭のエッジがたってコントラストの高いデジタル画像を見慣れていると、アナ
ログのVHS画質はものすごく甘く感じます。水平解像度が240本程度しかないから仕方ないかな…そして 少しでもダビング時の劣化を押さえるためには良いテープを使わなければ…私はS-VHSテープをSモードをオフにしてノーマルの標準モードで使います。これだと、S-VHSデッキで無くても再生できますので。S-VHSテープは、かつてあったプログレードという品質相当なのだ。

いずれにしても、もうそろそろアナログメディアは現役を引退するタイミングかと感じます。資産としてのレコードなどは強くこだわる人がいるので当分残るでしょうが、VHSでコンテンツを鑑賞するメリットはもう感じられません。次世代をうたったD-VHSは結局普及するまえにディスクにやられましたしね…もっとも、ディスクも「RW」や「+R」や「RAM」は淘汰されるのではないかな。今が旬のBlue-Rayでさえ将来はどうなることか?…つなぎのメディアになってしまうかどうかは専門家でも分かりません。もう余計なフォーマットを増やすのは止めにしたいですね…

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2009年11月07日  撮影データの蓄積

今年も毎年恒例のピアノ発表会が今日と明日の昼間にあります。会場は、とある寺院の中にあるホールで特徴のある環境であり、撮影はコツが必要です。初めてここで撮った時はとても苦労しました。

音響ホールなのに天井にはノーマル仕様の水銀灯(色温度4100k付近)があるのです。水銀灯は交流電源の周波数(関東では50Hzの倍数)で激しく明滅をくり返すので、デジカメの感度を上げてシャッタースピードを上げ過ぎると、フリッカー現象が起こります(蛍光灯と同じ)明滅の隙間にシャッターが同調すると、極端な色ズレと露出不足を起こしてしまう。なのでシャッタースピードは1/100以下の遅めに抑えるのが支障の無い所かと判断・・・

そして、メイン照明はスポットライト(色温度3200k付近 写真右)なのでここは完全なミックス光源。ホワイトバランスは反射率18%のグレーバランスカードでプリセットしなければなりません・・・グランドピアノや壁の一部が緑色なのは水銀灯の影響が強い部分。この位のバランスで妥協せざるを得ない。肝は鍵盤がちゃんと白く表現できていることです。

デジカメがどんなに高機能に発達しても、状況判断をすべて機械のオート機構に任せてしまうのは無理があります。込み入った状況に対応するためにはデータ取りがもの凄く大事だということ。だから仕事の撮影では本来ロケハンをして、事前の状況確認をしなければならないのですね。まぁ理屈はそうでも、実際にはなかなか出来なかったりするので、現場でとっさの状況判断を求められることも少なくない訳です・・・いずれにせよ、過去に経験して蓄積したデータがどれ程有り難いものであるのか!?それが自分の財産であることは間違いありません・・・

・・・状況が理解できているので、今日の撮影もトラブルは無かったです。通常それが当たり前であって欲しいもの。わざわざこんな事を書くのは「大昔の撮影」で、手痛い失敗をやらかした事があるからです。たまに夢に出てきてうなされるぐらいですからかなりの大失態であります。詳細は書けません・・・人は失敗から学ぶというのはその通りだと強く感じる教訓となっています。また夢に見そうで怖い(汗)


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2009年11月15日  コンパクトフラッシュカード

デジタルカメラの撮像素子の画素数が上がるに従って、デジタル画像1枚分のデータ量はどんどん肥大化してきました。その結果、デジタル画像を記録する媒体も大容量なものに移行しています。いまや10GBを超えるメモリーカードも珍しく無い・・・既にハードディスクレベルの領域に達していますね。

デジタル一眼レフカメラでのRAWモード画像は、JPEGの数倍の容量になるので、1200万画素クラスだと1GBでたったの40枚ほどしか撮れません。今や2000万画素超のカメラも存在しますので、それだと更に撮れる枚数は半減する事でしょう。

何年か前だと、1GBのカード単価は1万円近くし、書き込みスピードの速いタイプは割り増し価格であります。そのころ16GBのコンパクトフラッシュカードは、10万円ほどしたのではなかったか?・・・そんな高価なものは買えないので、私は2GBのカードを複数枚に分けて使っていました。

ニコンのデジカメは過去の自分の過去の経験から相性の良いサンディスク製を使っています。「Ultra 2」とその上のグレードの「Exterme 3」がお勧め品。。新型の「Exterme 4」は高速書き込みを誇りますが、私は物撮りメインで滅多に連写しないし高価すぎるのでパス・・・そのコンパクトフラッシュも、昨年あたりからの価格暴落が激しく、今ディスカウントショップで見かける値段は自分の目を疑ってしまいます。なので、懐が少々寒くても何とかなりますね。

秋葉原の某所で「Exterme 3」の4GBを1枚買ってきました。4千円しませんでした!昔32MBのカードを2万円近くで買っていた時代は何だったのだ!?と涙が出ましたね(苦笑)

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2009年11月16日  エンコードは時間との闘い

最近の家庭用ビデオカメラの主流は既にAVCHDのハイビジョンモード?新規にテレビを買えばみんな16:9画角の横長テレビなのだから、それに対応した映像規格はH.264コーディックのMPEG4と言うことか(難しい・・・)

一応映像で飯を食っているので、映像フォーマットについては詳しくなくてはいけないのですが・・・最近の多種多様な規格を全て扱える様にするには、ハードとソフトの対応をしなくてはならない。それがとても負担になります。家庭用ビデオカメラにてハイビジョンモードで撮影しても、それを編集してディスクに焼くとなると、現状ではほとんどがスタンダード画質のDVDにダウングレードすることになります。何しろ普及しているパソコンでブルーレイディスクで書き出せるのはソニーのVAIOのハイエンドマシンなど、まだ一部に限られているため。

一般のユーザーには、ブルーレイ対応のハードディスクレコーダーで編集も済ましてちょうだいとメーカーは言っておりますけれど、それでは仕事は出来ないのです。テロップを入れたりトランジョンのエフェクトを入れたりするのは、PC上での専用ソフトでないと細かいコントロールが出来ない。だいたい3カメのマルチトラック編集などは普通やらないでしょうから・・・

私の使っているマシンは古いMacintoshでCPUはG5。アプリのFinalCutProはVer.5で二世代前のもの。ほんとに・・・市場に出ているフォーマットの変化が速すぎて、一々対応していられません。1年前にも書いたのですが、ハイビジョン編集への対応はいずれ必須になることでしょう。アプリ上の編集までは条件付きですが現状で出来ます。でも、BlueRayDiscへの書き出しには外付けの専用ドライブが必要だし・・・何よりもレンダリングの時間がかかるのがネック。DVDクォリティでさえ90分の映像をエンコードするのにその1.5倍の時間がかかっているのです。途中で1フレームでもエラーが出たらやり直し・・・IntelMacへの移行もそお遠くないうちに検討しなければならないか?・・・

写真はチェック用ディスクを手前味噌で焼いている様子。大量プレスする場合は、外部プロダクションにエンコード作業は委託します。そして・・・90分を超える尺では、自家処理と業務用エンコードではかなり画質に差がつきますね・・・


※エンコード
この場合のエンコードとは、H.264のMP4データやQuickTime形式のDVデータを、DVDフォーマット用SD画角サイズのMPEG2へ変換する作業。現時点ではまだ後者のDVデータを使ってのノンリニア編集が主である・・・

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2009年11月25日  また手強い水銀灯だー

この前はスチル撮影で、コンサート会場内に水銀灯の照明があり 色温度とフリッカーの問題に悩まされました。今度はビデオ撮影の現場で強力な水銀灯に出くわした・・・
水銀灯は交流電流の周期サイクルに同調して点滅するので、動画を撮ると画面が明滅現象を起こしてチラチラします。ビデオは1秒間30フレームで通常1/60秒設定。そこで、関東圏の交流50Hzとの波長のタイミングが合う 1/100秒のシャッタースピードを設定してフリッカーを相殺します。

ところが、今日の現場にあった水銀灯は、1/100でも画面のチラつきが消えません。仕方が無いので一番目立たない設定で妥協しました。当然のことながら、撮影したビデオ画像にはその影響がそのまま記録されています。後は、編集アプリにある「フリッカー低減フィルター」をかませて更に弱める程度のことしか出来ません。また編集時に調整に目一杯時間がかかってしまいそう(汗)

そして 水銀灯の色温度は緑色に転ぶので、撮影したものが緑被りします・・・水銀灯の点滅も緑色に色被りすることも、人間の目では確認できないことなので人に説明しづらい所です。ビデオカメラももっと進化して、トラブルをクリアできる性能を有してくれると有り難いのですけれど・・・


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2010年03月01日  サブポジション機材の存在と重要性

撮影を仕事にしていると、万が一の機材トラブルに対する保険は常に考慮すべき問題。特に動画では継続した時間軸を記録しているので、イベント収録などでは途中で途切れたりしただけでもアウト。なので機材のスペアの有無はものすごく重要なのです。調子が悪いと感じたらすぐにメンテに出してサブの出番に。私は昔 ブライダルのビデオカメラマンをしばらくやっていたので、予備の必要性は特に強く感じます。

デジタルスチルカメラのジャンルでは、フィルムからデジタルへの移行は革新的な技術変化を果たしました。それがビデオ映像の方ではデータ部分がアナログからデジタルへ変化しながらも、しばらくの間はテープメディアのままでしたね。そこからディスクやメモリーやハードディスクへ記録の方法が分散し、データ自体の種類も増えて、互換性に問題が出てきた。結果データ加工の方法も多岐に渡って細分化してしまっている。とても面倒くさいのです。
先日話題にした画面のフレーム画角の問題もあるので尚更頭が痛かった。ビデオカメラはSD(スタンダード)からワイド画面対応が遅れていましたが、Hi-Visionと地上デジタル放送の普及でやっと16:9に移行できますね。

さて そこで…サブ機材の必要性が次第に大きくなってきました。私は5年ほど前にメイン機材(デカい肩乗せ業務用カメラ)をひとつ処分して、Hi-Vision対応の小型カメラ「SONY HVR-Z1J(写真 一番目)」を買いましたけれど、サブの機材はずっとスタンダードDVのままだった(DVのワイド撮影は一応可でした)なので(Hi-Vision撮影の場合)2カメ撮影は勿論のこと、1カメの場合ではサブの存在が無く、対応不可でした。サブの機材は必ずしも業務用でなくとも良く、民生用のハイエンド機種で代用可能です…
実は今、中古のカメラ機材で掘り出し物をゲットする絶好のタイミング時期に思えます。この春に、大手メーカーからメディアをメモリーに完全移行させたHi-Visonカメラの新製品(コンシューマー向け)が発売され、買い替え需要で旧機材が中古市場に出てきている。それもこの数カ月間がヤマかも知れません。状態の良いものは店頭に出たらすぐに売れてしまうので、とにかくAランク商品を見つけたらすぐに押さえるべきでしょう。今は新品を買える状況では無いのでそういう判断が得策と考えます。

そこで、都内のビデオ機材ショップでめぼしい中古品をリストアップし、本日押さえに行きました。今日までサブポジションの座を支えてくれた小型DVカメラ「SONY DCR-VX2000(写真 二番目)」を下取りに出しました。これは西暦2000年に発売された時に買ったものですから、ちょうど10年間活躍してくれた事になります。愛着のある機材でしたが、デジタルものは骨董品扱いしても価値は薄い。感謝の念をこめて綺麗に拭いてあげ そしてお別れをしました。「ありがとうVX2000!あなたは名機でしたよ」

代わりに来たのが「SONY HDR-FX7(写真 三番目)」5年前の民生用ハイエンド機です。発売当時はそれなりの値段でしたが、デジタルものの価格下落は激しいので、下取り差額で1/3程度のコストで手に入りました。これによって、今後の撮影はHi-Visionに一気に移るつもりでおります。予定では1年前にやるべきことでしたのでやっとと言う感じ。営業にも力を入れられそうです。そして3~4月に発売されるAppleのiPadは映像コンテンツをプレゼンするのに最良のデバイスとなることでしょう。今年はコンテンツのクォリティアップをしっかり図りたいと考えております。

補足ですが…
今回買ったのも媒体がテープメディアのカメラ。HDやメモリータイプのカメラに手を出さないのには理由があります。その話はまた後日に…

<おまけ:使用機材の変遷>
四番目 SONY GCS-1 ハイバンドベータ機 業務用仕様
五番目 Ikegami HC-240+Panasonic AG-7450 S-VHS機 最初のメインカメラ
六番目 SONY DSR-300 DVデジタルラージカセット機 メインカメラ弐号機
七番目 SONY CCD-XV1 3板式CCDのHi-8 家庭用ハイエンド機
八番目 SONY EDV50ユニットED-β Ikegami HC-240用ドッカブル用特注品

何だかんだ必要があって一通りのフォーマットは揃えたのでした。こうして並べてみるとビデオカメラの歴史とともに紆余曲折を経験してきました。編集機に関しても触れると色々あって、また長くなりそうです…


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2010年03月18日  GPS位置情報の価値

デジタル情報は、その中に色々な情報のタグを埋め込めることもメリットのひとつ。年々その種類や利用方法が増えて、従来ではかなわなかった事が出来ます。デジカメの写真にGPS衛星からの位置情報を付加する規格がしばらく前から存在していましたが、その利用価値について私はよく分かりませんでした。

カメラ機能付き携帯電話で撮った写真にはそのGPS位置情報が入っていたりします。iPhoneで撮った写真データも同様。デジカメからデータを吸い上げて管理するソフトの最新版には、そのGPS情報を地図上に表示してくれる機能があるのですね。その表示モードをつい先日はじめて使ってみました。

なるほど・・・これは何か意味(利用価値)がありそうだ・・・

画像はAppleのiPhoto(2009年版)で読み込んだiPhoneの写真を「撮影地モード」で表示したもの。Googleの地図表示と同じように尺度を変えて表示できます。どこの街のどのポイントで撮ったのかが一目瞭然。ノーマルの「写真モード」で各写真の日時情報と合わせて見れば、その写真が何時何処で撮ったのかがバッチリ判明しますね。画像イメージの二番目から順に「地形表示」「航空写真表示」「地図+写真 表示」

これは、上手く利用すれば、自分の行動記録をつぶさに体系化してアーカイブできるのです。写真を撮る事を目的とするのでなく、何かの行事ごとに携帯電話のカメラでその場の写真を一枚だけ撮る習慣があれば記録が残ります。これって価値がありませんか?具体例としては・・・美味しいお店と自分が食べたメニューを撮れば、日本全国グルメマップを作ることなど朝飯前でしょう。GPS情報を埋め込む機能は、一眼レフデジカメでも外付けのユニットが存在しますし、コンデジでも高級機にその機能がついているものがあります。

iPhoto 2009には他に「イベントモード」「人々モード」があります。面白いのは「人々モード」で、特定の人物の顔のパターンを指定しておくと、フォルダー内の同じ顔が写っている写真データをランダムに検索して一覧表示してくれるというもの。これって監視カメラの「犯人探し」の時に使う機能を移植したのかな?凄いことが出来る時代になりましたね。ちなみに猫の小太郎で「顔の登録」をしてみましたが、人間以外ではダメなようです。期待したのにちょっとがっかり・・・

このように最近のデジカメ+写真管理ソフトには、他にも全く知りもしなかった便利な機能がたくさんあるのですが、自分がその必要を感じなければ宝の持ち腐れになるのは言うまでもありません・・・


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2010年03月23日  ポラロイドカメラの復活?

かつてポラロイドカメラという写真機がありました。写真機という言葉自体死語ですが、そのカメラフォーマットは一度死んでいます。その中でも「SX-70」というと、ロングセラー機として人気を集めた名機です。未だにファンが多く、完動美品はヤオフクでも高嶺の花でしょう。

昨年初頭に、そのポラロイドブランドをデジタル版でカムバックさせるという発表が 別の会社からありました。同時にポラロイドフォーマットの復刻版を出すかも?というアナウンスが!?でも、それから1年近くたちましたが動きは聞きませんでしたね。てっきり立ち消えになったのかと思っていましたら、またその話が出てきたようです。

ポラロイド写真とは、カメラ本体に印画紙が入っていて、撮ったその場でプリントが得られる便利なものです。富士フィルムのインスタントカメラ「チェキ」は印画紙サイズが違いますが、発想は同じもの。それらに未だにファンが多いのは、撮影してすぐに相手にあげられるのと、撮った写真が唯一無二のオリジナルになること。コントラストの低い独特な画質が得られる面白さ・・・でしょうか。フレーム外のスペースに一言書いてメッセージカードにもなるので、イベントなどでも重宝しますね。

画質自体はあんまり良いとは言えませんが、デジカメの綺麗過ぎる画質に飽きた人々も少なくないみたいです。私もその独特な雰囲気には思い入れがありました。なので復活を喜ばしく思います。何でもこのカメラを支持しているのは20代前後の若いジェネレーションだとか。それも面白い現象ではないですか・・・

ちょっとデジカメで撮った小太郎の写真を、ポラロイド風にレタッチしてみました。似せてもやはり本質が違うので別物ですけど・・・


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2010年05月24日  ゴリラポッド

まったく面白い商品を考える人がいるもんです。コンデジ用の携帯三脚は色々なものが出ていますが、コレは発想がちょっと違う!その名も「ゴリラポッド」といいう奇妙なネーミング。特徴はその脚部。多くの球形のジョイントの集合体で、タコの足の様に自由自在に曲がります。

三脚は平らな所に立てるという常識を無視して、柱や金網にからませて支えることも可能。軽量なコンデジなら充分支えることができるでしょう。価格も千円ちょっとでとてもお買い得な商品でした。日頃鞄の中に常備することにします。

ちなみに「ゴリラポッド」はケンコーの純正品です。
http://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/eq/eq-digital/minitripod/
調べてみましたら、なんと一眼レフを載せられるデカイタイプも存在するみたいです・・・


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2010年12月10日  コンパクトシステムの活用

「コンパクト」とは辞書でひくと「無駄を省いて小さく軽量にまとめた・・・」とあるもの。取材で使う機材においても、コンパクトであることが必須の条件になっています。景気のよろしくない昨今では、取材撮影は一人でやることが当たり前になったので・・・予算の上でも、アシスタントに来て貰う余裕は無くなってしまいました。私も最近はほとんど一人で機材を運び、セッティングをして撮影に臨みます。最初の頃は何だか世知辛い空しさも無くはなかった・・・でも、慣れてしまえば一人でやっても特に問題を感じません。

限られた時間で一人で運べる機材には制約が出て来ますので、ある程度の工夫が必要になります。特に大きくなりがちな照明機材はコンパクトにまとめなければなりません。そこで、従来二本立てていたアンブレラを一つにしたり、カメラのホットシューに付けるストロボ一灯で何とか済ませたり出来るようにします。今日の撮影では、ちょっとした秘密兵器を試してみました。それは「Photo Lambency Shade」というディフューザー(拡散装置)。それは、外部ストロボに被せて光りを柔らかくまわす効果が期待できるものです。

結果は、未使用の状態に比べて確かに柔らかい均一な照射になっている様です。コンパクトなシステムでもそこそこの真っ当な表現が可能になる便利な機材でありますね。こういう機材の運用はこれから先、使うのが当たり前の存在になるものと実感するものです・・・


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2011年01月05日  コンセプトが好きなカメラ

一眼レフでは無い「小型カメラ」のはなしです・・・

今から10年以上前の20世紀末、カメラ市場ではコンパクトフィルムカメラに高級高価格路線のブームがありました。機種で言うと「CONTAX Tシリーズ」や「MINOLTA TC-1」や「Nikon 35Ti/28Ti」や「RICOH GR1」あたりがそれ。言わずもがなカメラ好きには、大変物欲を刺激される小型カメラ群でした(名機なので名前でぐぐれば直ぐに情報が出て来ます)それらは一体何が良かったのか?と言うと、吟味されたコスト高の材料をふんだんに使い、一台ずつ手作り感覚で調整し・・・いわば職人のこだわりを注いで作ったとも言えるプロダクツだった。とくにTC-1は突出していた!単に性能が良いというだけでは無く、モノとしての良さがあったのです。

以前より私はパソコンやカメラなど、デジタルものは単なる道具なのだから、減価償却できるまで使い回してどんどん買い換えるもの・・・という認識。でも、本来「良い道具」と「良いモノ」が釣り合ったプロダクツは、それ自体がステータスになるものなのだ。持っている喜びが伴うものなのですね・・・

話をデジタルに限定すると、正直言ってどんなに良く出来たモノも、廃れるのが早いと感じざるを得ません。その理由は「日進月歩のデジタルデバイスの進化によって陳腐化する性能」と、「コストを下げる為に大量生産した結果の安っぽさ」なのでは無かろうか?質感の変化も大きい。高級カメラは、金属板をプレスして加工したボディにレザーの皮を被せたデザイン。それがエンジニアリングプラスチックに変わり、おもちゃっぽくなった。まぁ、金属よりも最新の合成樹脂の方が強度が高いのであれば、それは仕方の無い所でありますが・・・触感も大事ですよね。それらを含めた印象で、高級コンパクトフィルムカメラには、一度買ったら、ずっと使って行きたいと思える感触がしっかりあった。残念ながら、世紀をまたぐ頃にデジタルブームが到来して、フィルムカメラはその後数年でマイナーな存在になってしまった。それでも、当時のメカは 例え置物になってしまっても、その存在感は薄まらないものだと思います(そう思いたい)

さて、そのデジタルモノであるコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)に、やっと良さそうな造りのモノが出て来そうですね。一昨年前より市場にマイクロフォーサーズ規格が出て来た頃より、徐々にその傾向はありましたが・・・このたび、富士フィルムから、かつての高級カメラを思わせるモデルがやっとお目見えしそう!?それが「Finepix X100」価格が10万円以上するのでそう簡単に手は出せませんが、私が久しぶりに魅力を感じるモデルです。こういう贅沢な代物は、気持ちの余裕をも楽しめるグッズとして、私は歓迎したいですね・・・

富士フィルム Finepix X100


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2011年02月02日  フィルムは風前のともしび!?

先日ヨドバシカメラに立ち寄った時に気づきました。いつの間にか とあるコーナーにすっかりご無沙汰になっている事に・・・それはフィルム売り場。ヨドバシカメラは元々カメラ関連機材を売るストアでした。そんなの当たり前なのですが、今はもはやそうでは無くなってますね。

ショックを受けたのは、フィルムを扱っているコーナーが今は保冷ケース一つ分までに縮小されて、売られている銘柄も「たったのコレだけ!?」と驚くほど少なくなっていた。とうの昔にコニカやアグファは無く、コダックも悲しいまでのラインナップ!?富士フィルムが最後の砦となるしかなさそうな気配で寂しい状況。

思わず、あるネガフィルムを1本だけ買ってきました。「FUJICOLOR REALA ACE100 36枚撮り」軟調で滑らかなグラデーションが特徴の一品。これひとつで900円近くもするのにちょっと驚く・・・更に現像代にプリント代もかかるのだ。私自身 ワンショットに対する感覚が変わってしまっているなぁ。

フィルムは本当に無くならないのかな?企業は採算の取れないものには厳しいものね。フィルムじゃなきゃ絶対にダメだというこだわりの強い人たちがどれくらいいるのか、私には分かりませんが。フィルムの未来にとてもシビアなものを感じたのでした・・・


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2011年02月04日  タイムリミットは2015年?

デジタル一眼レフカメラを使っていると、撮像素子に埃が付く事によって、写した画像に「影の様なシミ」が現れることがあります。以前 撮像素子のクリーニングというタイトルでコメントしました。

この時のコメントには少し語弊がありまして、正確には撮像素子の前にあるローパスフィルターにゴミが付く事を指します。ローパスフィルターの表面はとてもデリケートだそうで、素人が掃除をしようとして傷つけてしまうとアウト。なので・・・大事をとってメーカーのサービスセンターのプロに任せた方が安心。最近のモデルでは、一眼レフデジカメにセルフクリーニング機能が付く様になり、撮像素子を震動させてゴミを落とせる様になりました。それでも長時間使っていると「落ちないゴミ」が増えてきます。そこで定期的にメンテナンスをしなければならない。

私はニコンユーザーなので、比較的近場にある新宿のニコンプラザにD300を持ち込みました。今日の待ち時間約90分。それは以前に比べると割とスピーディと言えますね。費用は千円で、かつての倍のコストになりましたがまぁ仕方なし。サービスマンの丁寧な応対の後、私の愛機は健康な状態になって返ってきました。ついでにメーカーの現場に質問をいくつか。フィルムカメラは何時まで修理が利くのか?具体的には私の所有しているF100とNewFM2のメンテナンス猶予期間は(F2はすでに修理不可能品 悲)・・・

結論は2015年が保証期間のラストになりそうだとか・・・

思っていたよりも近い感じ。それはあっという間に来てしまう事でしょう。先日フィルムの銘柄が減った事についてコメントしましたが、カメラボディにもタイムリミットが近づいている?残りは、現行機種として販売されているF6とFM10のみになるのか。それがニコンユーザーに残された最後の砦です・・・

写真右 D300の肩越しにF100


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2011年02月19日  AF Nikkor 35mmF2D レンズ

いつの頃からか、スチルカメラの単焦点レンズというのはマイナー扱い?になった感じがします。単焦点と言って意味が分からない人が増えている位だから、仕方が無いのかも知れない。コンパクトデジタルカメラでもズームレンズで無いモデルは存在しますが、よほど写真が好きで無ければチョイスしない特別モデルと言えそう。

ズームレンズで無い事のメリットは、F値が明るいレンズが作れること。つまりは暗い所でも速いシャッタースピードが切れる。デジカメでは感度アップや手ぶれ補正機能を駆使して、暗闇でも撮れることをアピールしていますが、実はそれだけではありません。単焦点レンズで撮れる写真には大きな違いがあるのですね。それはやはり、背景をしっかりボカして撮れる能力。背景がボケると言うことは、主要な被写体により意識を集中できる雰囲気作りが出来るのです。コンデジでも多少背景はボケますが、残念ながら中途半端なボケで、ピントがちょっとズレたという感じに私は感じてしまいます。

以前より1本欲しいと狙っていた単焦点レンズがありました。
AF Nikkor 35mmF2D

このレンズはフィルム時代に作られたオートフォーカスレンズで、実はレトロな存在です。Nikonは一眼レフタイプのレンズマウントの互換性を頑なに守ってきましたので、デジタル一眼レフにもこのレンズは使えます。またフィルムはフルサイズフォーマットととも言われる画角で、それはフルサイズデジタル一眼レフとの互換性がある。いわゆるAPS-Cタイプのデジタル一眼レフとはちょっと仕様が違うのですね。正確に言うと、APS-Cタイプは下位互換性規格であり、それ専用のレンズ(ニコンではDXフォーマット)は、上位のフルサイズフォーマットカメラボディには、一応付きますが事実上使えるものではありません。ヤブ蛇な話題に触れてしまった・・・説明が長くなるのであとは割愛・・・

その「AF Nikkor 35mmF2D」の状態の良い中古というのは、探してみてもなかなか見つけられません。これはけっこう人気があるタマなのです。新品も市場にまだ在庫が存在するのですけれど、コストが倍近くになってしまうので、裕福では無い私は二の足を踏んでおりました。今日、仕事の都合で銀座に行きました。そこにはニコンカメラユーザーなら知っているであろう老舗の中古販売店「ニコンハウス」があります。当然立ち寄りました。すると、ちょうどタイミング良く、状態の良いAクラス極上品と言える個体が一つあるではないですか。価格もこなれておりましたので、ゲットして来ました・・・

実は35mmF2のレンズは1本手元にあったりします。それは親父どのの所有物で、マニュアルフォーカス時代のフィルム用モデル。具合がよければそれでも良かった・・・しかしながら30年以上経過したその個体は、レンズ焼けという経年変化による劣化が生じていて、写真のコントラストがよろしくありません。なので、1本欲しかったのですね(写真四番目 左 旧MF35mm 右 AF35mm)

あと、余談ですが・・・レンズの使われるガラスは、何でもその生成過程で鉛を使うと光学性能の良い製品が作れるそうです。でも近年の環境問題の都合で、有害な鉛素材を使うことが出来なくなりました。鉛を使わない新たな設計でつくられた近年のレンズは、エコガラスレンズと言われるらしいです。その仕様で発売されている最新型の35mm中古レンズも店にありましたが、そちらはチョイスしませんでした。何故ならば、そのタイプはAPS-Cモデル専用であったがため。私が所有しているフィルムカメラやフルサイズデジタル一眼のD700には使えない。

買って来た「AF Nikkor 35mmF2D」をD700につけて、先ほど暗闇のぼたんをスナップしました。コントラストが充分あって、抜けの良さが分かります。ただ・・・ぼたんの機嫌が今一つだったのであんまり良い表情が狙えませんでした。もっと気の利いたショットが撮れたらまたアップすることにします。

D700 AF Nikkor 35mmF2→2.8 ISO2000 絞り優先モード 1/30 モノクロモード




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2011年02月23日  続 35mm単焦点レンズ レポート

少なくともNikonの一眼レフ用カメラレンズの中で、価格の割に画質がそこそこ良いレンズの「定番」というのがあります。その筆頭が50mmの「標準レンズ」

何故標準と呼ばれるのか?と言うと、フルサイズ画角(ライカ判)のカメラボディに付けた時の視野が、人間の目で見た視界に近いから。実際には、人間の目の画角はもうちょっと広いはずで、ちょっと疑問がありますが・・・

私の感覚で言わせてもらうと、準標準のポジションとしてかつて愛用したのが、焦点距離35mmのレンズなのですね。先日 中古で買ったAF Nikkor 35mmF2Dは、ファインダーから覗いた視界がとても自然に感じてやはりイイです。

解放F値近くで撮ると、浅い被写界深度で背景もよくボケる。
そしてコントラストも高くて、写真でいういわゆる抜けが良い。
作例の追加をいくつか・・・


ことちゃんは腹ばいにすると、ヨダレをだらだら。
エイリアンも顔負けするほど垂らしますね。
ぼたんも唖然・・・(笑)


Nikon D700 AF Nikkor 35mmF2D F3.2 1/250 ISO400




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2011年06月1日  最近のビデオ撮影・編集

本来映像の撮影編集は、私のメイン業務なのですが・・・

一昨年前のリーマンショック以来、本当に映像の仕事量が少なくなりました。小規模の映像制作依頼は、最初からそれほど予算がある訳ではないのですが その僅かなコストすら、最近ではかけられなくなって来ているのですね・・・特にプロモーションビデオの類は激減して寂しい限りです。現在行っているのは、主にイベントの記録撮影とインタビュー取材など。ほとんど単発ものなので、1~2日の撮影で、編集もシンプルなレベルで済みます。

あと、時代の流れの影響もしっかりあります。DVDディスクにしてパッケージ化するのでは無く、YouTubeなどのネット上にアップロードして、携帯端末で視聴するケースなども現実的になって来ました。そうすると、携帯の小さな画面でも分かりやすい画面構成やテロップの乗せ方が必要になってきます。つまり作り方に若干変化が出て来たということ。

そうした制作上の変化は、必ずしも映像のクォリティアップであるとは限らない。よりシンプルにローコストで済む様な作りであったりする。だから余計な事をどんどんしなくなりますね。シンプルイズベストという言葉もある様に、それは見やすい映像であるのですが、編集上の面白い試みなども無くなってきましたので、ちょっと物足りない感じも有るような・・・

昨年より関心の高まったUSTREAMも、再度活用できるように検討を始めなければ
なりません。時代の流れに取り残されないように・・・




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2011年06月28日  コンパクトシステム

デジタル機材の話はこれまでに何度かしていますけれど
コンパクトシステムへの移行の最大の理由はコレにあります。

機材の重量

ほんの5年位前まではビデオカメラは肩載せタイプの大型モデルを
使っていました。っと言ってもそれでも従来モデルよりも数割軽くて
一人で何とか運用可能でありました。
SONY DSR300は本体重量5.7kg バッテリーが約600g(+予備×1)
三脚Libec70が約8kg その他の機材含めると総重量が20kg近く。
それらを一人で運ぶにはやはり車での移動になってしまう・・・

近年業務用ビデオカメラが一気に小型軽量に進化して 個人で運用する
には、更に使い易いコンパクトなシステムに変わりました。
肝心の画質は、DVフォーマットに加え、Hi-Visionモードも新たに
付いたので、最終的にDVDメディアに落とし込む目的ならば、
大きな問題は無さそう。ただレンズ部分のクォリティには明確な差が
ありました。解放F値での画質は同じではあり得ない!?
ここはやむを得ない・・・

でも決定的に違うメリットがやはり重量なのでした。
小型のカメラ本体とバッテリー、それに対応するやや小型の三脚全て
含めて総重量が10キロに満たない。従来の半分で済む。
このレベルなら肩にかついで電車での移動もなんとかなります。
5年前に手持ちの大型機材を全て下取りに出して、小型システムに
変更しましたが、それは正解だったと実感しています・・・

ちなみにビデオ撮影においては、家庭用の超小型モデルは仕事には
使えないのか?と言われると、不都合がけっこう発生して難しい。
何故かというと、業務用マイクをつなくキヤノン端子が無いですし、
ズームリングのマニュアル操作が出来なかったりして満足のいく
カメラワークが出来なかったりする・・・

実は、最近になって小型業務用ビデオカメラが更に進化して私は
ちょっとショックを受けています。最新型はテレビ放送のクォリティにも
耐える画質であり、それでもちょっと無理をすれば個人でも所有できる
コストに下がってきているからです。まぁ景気が良くならなければ
とても元は取れませんけれど、制作環境は日進月歩で良くなっているので
驚くばかりでありますね・・・


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2011年9月6日  レンズのカビ防止剤

今年は梅雨の時期だけでなく、夏場の気温と湿度のあまりに高いこと!
日によってはまるで風呂場にいるかの如く大変な湿気で閉口しました。

人間はある程度我慢が出来ますが、気温・湿度の高さによって品質が損なわれてしまうものはたくさんあります。その中でも被害が甚大になるものにカメラのレンズがありますね。意外に思う人がいるかも知れませんが、ガラスの表面にはカビが生えます。そして、カビの菌糸はそのまま放っておくと、どんどん拡がって根を張ったようにこびり付いて取りにくくなってしまう。

カメラレンズのカビの除去は、初期段階であればレンズ専用のクリーニングキットで自分で撮る事も少しは可能です。でも非道い状態になってしまうとメーカー送りに。そのメンテナンス費はけっこうかかるので、転ばぬ先の杖としての予防が大事なのは言うまでもありません。

そのためのカビ防止用の乾燥剤は必需品。ヨドバシカメラに行くと、カメラ専用の商品が売っています。一部はこのようにレンズキャップの裏側に貼ったりして使います。カビ防止剤はしばらく使っていると水分を吸って役目を終えるので、定期的な交換が必要になります。写真は天体望遠鏡に使用しているところ。


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2011年9月26日  Nikon D5100

私は普段の仕事でカメラマンをしているので、カメラは必要不可欠な道具です。本来はビデオ動画が本業ですけれど、必要があってスチルにも手を広げました。フィルム時代にはスキル不足から来る苦労もあって、色々な試行錯誤がありました。それも1999年にデジタルスチルカメラを手にしてから、新しい視界を手に入れたと自認しています。それは、自分の撮影スタイルにデジタルが相性の良いものだという実感を得たからに他ならない。フィルムとデジタルは明確に別モノだと意識しています。

道具としてのカメラの個性はとても大きな問題です。特に一眼レフタイプの機材は機種ごとに個性があって、使用目的によっていくつかを使い分ける必然性が出て来ます。また画質も、メーカーや機種によるテイストの違いがあって、それは使う者の好みで評価が分かれます。

すでに複数台のカメラを使い回しているのですけれど、オールマイティに使える機種というのはありませんね。むしろ、次々に発売される新しいコンセプトの機材には、そのたびに新しい可能性を感じてポジティブな刺激を感じます。

Nikon D5100を買いました。この機種の特徴は、背面の液晶がバリアングルであると言う事。液晶画面を見ながら撮影できるライブビューモードを活用し、固定ファインダーでは被写体を確認できないアングルでの撮影を可能とします。それは、コンパクトデジタルカメラが得意としていた領域です。でも やんぬるかな。コンデジでは画質的に限界が見えます。クライアントの前で使うことの抵抗もありますし。

この3年ほど、新しい一眼レフデジタルカメラには手を出しませんでした。その間のデジタルデバイスの性能アップには、とても驚くべきものがありそうです。高感度ノイズの改良や、オートフォーカス精度の向上、撮像素子の解像度アップなど。D5100は比較的ローコストのエントリーモデルなのですけれど、ニコンでバリアングル液晶モデルはコレしかありません。その可能性を評価して、今後の仕事の幅を広げる足しにしていきたいと思います。


三枚目:フルオートで撮ったワンショット。適当な撮影なのになかなかイケます。ISO2800 1/15 というデータになりましたが、画質は良好です。あまりに簡単にそこそこの画質が手に入ってしまうので、少し複雑な心境になります。

四枚目:パステル調の夕焼けがとても綺麗でした。カラーピクチャーコントロールを、滅多に使う事の無いビビッドにして撮影してみました。



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2011年10月29日  コンサートの撮影

今日と明日は、毎年恒例となっているピアノの発表会があるので撮影に行っています。そこはミニコンサートが出来る広さのホールなのですが、撮影には少し厳しい条件がある場所でもある。

具体的には照明設備にちょっと癖があるのですね。天井からは水銀灯と蛍光灯。舞台を照らす光源は電球タイプであるので、いわゆる色温度が全部ちぐはぐ。水銀灯は約4100K(ケルビン)、蛍光灯は約4400K、電球は約3200Kと全く違います。なので毎回 見た目で自然に見えるホワイトバランスの調整の落としどころに苦労します。蛍光灯特有のフリッカーの問題はシャッタースピードを1/100以上にしないように注意することでなんとか対処(スチル画像でもフリッカーの谷間にシャッターが同調すると露出が足りなくなります)

今年はある意味また別の問題に気がつきました。後方の二階から舞台を照らしている二本のスポットライトの光量がなんか均一でないぞ。恐らくライトのタマがヘタって来ているのでは無かろうか?こういうライトは一定の時間使ったらタマを交換するものなのですが、かなり高価なので、たいていはフィラメントが切れてしまうまで使い回すのでありますね・・・

会場は、主催者がレンタルで借りているものなのですが、機材の細かい要求まではなかなか通せるものではありません。結局は状況に合わせて出来るだけ良い結果を出す努力をするまでです。今日の撮影では、演奏の前半では天井の水銀灯を付けたまま、後半は消して撮影しました。付けないと舞台全体の明るさがフラットにならない。でも部分的にカラーバランスが崩れて部分的に緑色に染まる。後半は逆で、舞台の一部が暗く落ち込みましたが、カラーバランスはやや安定しました。どちらが良いかは結果オーライで判断するしかありません。明日は恐らく消してやることになるかと思いますが。以上うんちくの話でした・・・



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2011年11月4日  懐かしのカメラに再会


今日はとあるショールームにてのイベントがあり、私はカメラオペレーターとして趣きました。撮影機材は現地にて準備されていましたので、私は三脚とアタッチメント備品のみを持参するだけ。そこで、かつて自分が所有していたカメラ機材に再会しました。SONY DCR-VX2000。民生用機材でありながら、3板式CCD撮像素子を採用したハイエンドモデルで、西暦2000年に発売された記念としてその数字を型番に頂いたもの。当時としては大変贅沢な仕様で人気があり、業務用としても充分運用できた名機でありました。

私の所有していた一台は、昨年 中古の機材を買うために下取りに出してしまいました。時代はすでにHi-Visionに移行しているので、HDモードがある機材が欲しかった為です。でも、通常のDVモードで撮影する分には、このDCR-VX2000は充分活躍できるポテンシャルをもっていたのは間違いない。

本日は、狭いスペースでの撮影でしたので、画角を0.65倍に拡張するワイドコンバージョンレンズを付けて撮影しましたが、その懐かしい感触にはちょっとした喜びを感じました。液晶画面が2.5型の小さいサイズであるのは流石に旧型のスペックでありました。でも基本性能が充分高いモデルですので、安心感があったのは言うまでもありません。

仕事には直接関係ありませんが、個人的な感傷にちょっと浸りました・・・


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2011年11月7日  TPOに合わせたマイク選び


今日は夕方 中野ブロードウェイ内にある業務用ビデオ機材専門店のFUJIYA AVICに立ち寄りました。お目当てはガンマイクロホン。最近、広めのサロンルームにてプレゼンターの生声を取材する事が多いので、その音声を拾うマイクが必要になって来たのでした。マイクロホンは、状況に合わせてその環境に合ったものを選ばないと非道い音声収録になってしまいます。ピンポイントに一つの音源を狙うのか、反響する環境音を拾うのか、複数の会話を均一に記録するのか・・・等々。用途に合わせて感度や音場をカバーするタイプが必要になります。

・・・とは言え、白状すると私はサウンドの専門家ではありません。しかしながらビデオは映像と音を同時収録しますから、両方をバランス良く記録出来ないといけないのですね。ベストとは言えないまでも、差し障りの無いレベルでクォリティを保つ努力は必要です。私の対処としては、ノンリニア編集の際に、イコライザー調整でノイズを低減したり、中域の強調を図ったりしていますが、限界が見えてしまいます。

プレゼンターがマイクを使わずに生声で話をする場合、場慣れしている人ならば、そこそこのボリュームでしっかり話してくれましょう。でも、ゲストとして呼ばれたのが芸能人や学者などである場合は、時には声が小さくて、広域をまんべんなく拾うステレオマイクロホンではNGになる事があり得ます。そこで今回、前方に指向性が狭くなっているガンマイクを探すことにしました。ガンマイクは会場全体の環境音はあまり拾いませんから、講演が終わったあとの拍手などは貧弱なサウンドにしてしまいます。そこはアフレコ追加して調整しなければなりません。

選択したのはFUJIYA AVICオリジナルのFYU-100Gというモデル。この店が企画して作った量産品でリーズナブルなのが魅力です。約1万円。メーカーのブランド品だと3~5万円位してしまいますので、大変お買い得です。その分感度はそこそこで、モードの切り換えなどは付いていません。限定した空間で使う事を前提とするならば充分対応できると踏みました。サウンドは専門で無いとは言いましたが、これで買ったマイクは6種類目。フリーランスであれこれ対応しようとすると機材はどんどん増やさざるを得ませんね。

写真は右側から「ナレーションマイク」「広域用集音マイク」「コンサート用ステレオマイク」「単一指向性ガンマイク」左のガンマイクが今回手に入れた物です。本番前にテスト撮影をしなければ・・・

蛇足ながら・・・景気の良いご時世では、音声収録の専門家&SEさんをお呼びして、音声部分はお任せしていました。でも現在の状況では、トータルなVP制作予算が大変厳しい。音声さんをお呼びできる予算が全く捻出出来ません。とほほな現実があるので、自分一人で何とかしなければならないのです(泣)そう言えば、ここ数年ほど音効さんとの交流もすっかり無くなってしまったのが悲しい・・・

つまり・・・個人で仕事を受注する場合、今後ますますの状況対応能力が求められて行くと思われます。これまで分業で成立していた制作作業は、コスト削減の煽りを受けて、どんどん先細りになりかねない。仕事で飯を食っていくためには、ワークシェアリングに事業仕分けを敢行して、自分の取り分を確保していかねば生きて行けない厳しい話なのであります・・・


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2011年11月26日  指向性マイクロフォンの実戦投入


今日は取材撮影の仕事がありましたので、先日新規購入した指向性マイクロフォンの実戦投入を実施しました。7~8メートル離れた所で講演している人の生声を直接拾う収録です。以前使っていたやや広域をステレオで拾うマイクは、室外の雑音や空調のモーター音にもかなり反応してしまっていたので問題がありました。そこで、今回 限られた範囲を狙えるガンタイプのモノラルマイクロフォンを導入。でもこれもけっこう賭けなのですよね。カメラ前方の方から来る音を強調して拾えるのですが、同じ方向にある天井のエアコンの音も結局拾うのだ。カメラのセッティングは状況からして限られているので、設置してみて位置が悪ければ吉とはなりません。また、会場内にいる質問者の声は、その方にカメラが向いていないと急に音声レベルが下がってしまう・・・

ベストな方法は、講演者にはワイヤレスのピンマイクを付けてもらい、会場の音を拾うスタンドマイクを立て、それぞれミキサーに一度通してミックスし、そのラインをカメラのキヤノン入力に繋ぐ事ですが・・・諸般の事情があってそういう面倒なセッティングも出来ません。本当に限られた条件内でなんとかしなければならないのだ・・・


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2011年11月28日  audio-technica ATH-ES55


先日マイクロフォンを新調して、それを使ってビデオ撮影をしていたら、なんと音声モニター用のヘッドフォンが接触不良を起こしてしまいました。それは今は無きメーカーAIWAのHP-X122という型番。とても素直な音質の再現性があって音声チェックには重宝しました。先代のX121の改良版だったかと思いますが、買ってから6年ぐらい不具合も無く活躍してくれました。このHP-X122は値段がなんと二千円ほど。そんなローコストなのに性能は折り紙付きなので文句の付けようがありません。強いて言うならば、デザインがダサいかなという所でしょうか・・・

仕事で使っているので、応急処置をして使い続けるのはリスクがあるかも。なので見切りをつけてヘッドフォンも新調することにしました。今回セレクトしたのはオーディオテクニカのATH-ES55。ちょうど最近同社同クラス製品がモデルチェンジした様で、型落ちした同機は家電量販店で大幅安値で買えました。もちろんその製品クォリティは店頭でモニターチェックをして確認しました。音質の印象としては、中域がやや強調されて太めになる感じがします。それは主に人の声が聞きやすいチューニングかと思いますので、ビデオ撮影時のモニターに適していると思いました。目的が音楽鑑賞に使うのであれば、一つ上のクラスの物の方が良いかと正直思います。クラシック音楽などでは高域の繊細さの聴きやすさに差が出そうです。

帰宅してから、個体に不具合が無いかどうかiPhoneに繋いで音楽鑑賞をしてみましたが、そこそこ良いヘッドフォンで聴くと、音楽を鑑賞することの楽しさを改めて確認できてうれしくなりますね。

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2011年12月1日  FUJIFILM FinePix F31fd 破損!


それはほんの一瞬の出来事でした。

食卓の上に置いてあったコンパクトデジタルカメラ。にゃんこやことちゃんのふとした一瞬を撮れる様によくそこに置いてあるのですが・・・夕食時にぼたんがテーブルの上に飛び乗った瞬間、そのカメラを蹴っ飛ばしてくれました。カメラは勢いよく床の上に落下。拾い上げて見た所 特に傷などは付いていませんでしたけれど、電源スイッチが入りません。壊れました・・・

FUJIFILM FinePix F31fd

これはコンパクトデジカメながら夜景に強いという評価が高く、2006年発売当時けっこう売れた機種だったと思います。600万画素相当の撮像素子で、気楽に撮るカメラとしてはちょうど良い画像サイズ。何よりも私が好ましいと感じたのは、ボディがメタルであることです(一部樹脂製のパーツも有り)最近のコンデジは表面がプラスチックコーティングのものも多くてちょっとおもちゃっぽい。その点メタルボディは手にした時のヒンヤリ感が良いですね。

さて、製造終了してから8年は経っていませんから修理は可能かと思います。FUJIFILMのカメラ修理の定額最低料金は約1万円。未だに愛着のあるカメラだけにどうしようか迷います。ぼたんは弁償してくれないしなぁ・・・

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2011年12月17日  新しいマイクとヘッドフォンの組み合わせ


今日は都内へ、フォーラム取材のビデオ撮影に行ってました。実は新しいマイクと新しいヘッドフォンの組み合わせで撮影するのは今日が初めて。道具による環境の向上があると、いつもと同じ事をしていても新しい感動があります。音ってこんなに空間を感じるものなのだと。それってとても大事な事かと思います。撮影をしていて気持ちが良かった。まぁそれだけの話なんですけどね・・・

この10年間の間に、デジタル機材は新しいフォーマットの出現と性能アップに隔世の感があります。以前では出来なかった事見えなかった事が今や当たり前の領域にあったりします。その変化に甘んじる事無く、次のステージにどんどん進まないと出遅れてしまいかねないとさえ思う。撮影すべき基本のスキルは変わる事がありませんけどね・・・

道具のバージョンアップに関しては、2012年に向けて現在検討している事がありますので、私は現在その下調べに余念がありません。それは仕事に対する必要な投資であります・・・


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2012年1月5日  FUJIFILM Finepix F300EXR


机の上に置いてあったコンデジを、ぼたんに蹴落とされて壊されたのは約1ヶ月前。猫とことちゃんのスナップ用に重宝していたので、それは痛い損害となりました。

思えば私は 生き物の撮影には、昔からフジフィルムのカメラを使う事が多かった。それは何故かと言うと「色の印象」が綺麗だと感じる画像生成が特徴であると認めているから。それはフジフィルムの製品コンセプト(独自のハニカムCCD撮像素子)にもうたっている明確なる機能です。ですが一方で、フジフィルムのカメラにはいくつか他社に勝らない部分もあったりする。例えばフォーカス性能であったり解像度の問題であったり。同社はそれを「個性」という意味合いに置き換えて説明していますが、同じ土俵で比較すると、性能の優劣というのは厳然として見えて来てしまいます。何もフジフィルム製カメラで撮るとシャープネスが足りないと断定している訳ではありません。条件が合えば、実にクリアで解像度の高い写真はちゃんと撮れます。ただ、スナップ撮影をしていると、そのヒット率がやや低いのでは無いか?と感じる事があるのですね。そう言いながら結局フジフィルムのカメラをチョイスするのは、やはり色の魅力が自分にとって大きいからであります(但し 仕事で使うカメラは大抵の場合NikonなのでFUJIFILMさんには悪しからずです)

壊されてしまった「FUJIFILM FinePix F31fd」は、シンプルな機能で使い易い名器でありました。同社のカメラの中では実際に多くのファンがついて「当たりの機種だ」という評価があります。トータルバランスに優れていたという事でしょう。特筆すべきは2006年の発売当時、高感度設定での画質が「使える!」というものでした。ISO800が常用できるレベルに達していました。同時期の他社のコンパクトデジカメはISO400が許容範囲でしたから一歩リードしていたと思います。その後、デジカメは一気に1SO3200位まで常用出来る?様になり、同時に電子式の手ぶれ補正機能が性能アップして、夜景に使えるというPRをするようになって行った。フジフィルムのその後の機種もその流れをくんでどんどん進化しました。しかしながら、厳しい事を言うと、現在のコンパクトデジタルカメラの高感度は私は評価が今一つです。理由は、数年前より各社カメラの撮像素子が「裏面照射型CMOSセンサー(SONY製と思われる)」採用に一斉になびいてしまったが為。それは、ユーザーからの要望が高い夜景撮影には一応向いている仕様になったと言えるかも知れません・・・が、CMOSセンサーは低ノイズがウリだと言いながら、被写体の色調が平坦な部分の画像処理に癖があって、立体感や空気感・鮮鋭感などにおいてはCCD撮像素子に劣る印象が否めないのです。CCDで解像感が足りないと言うのにCMOSでは更に果たしてどうなるのかな?もちろんその評価は主観で判断しておりますから、客観的な絶対評価ではありませんけれど。

昨年末に池袋のフジフィルムサービスセンターに行って来ました。目的は一眼レフボディのFinepix S5Proの撮像素子のクリーニングをしてもらいに。その時にショールームに、メーカーにて調整した個体を再販するコーナーがありました。何と私が訪ねたその日から始まった特売品だとの事。新古扱いとしては超格安!その中に2世代前のコンパクトデジタルカメラの「Finepix F300EXR」を見つけました。この機種はハニカムCCDを使った最後のモデル。多少古いと分かっていながら手を出しました。

現在ことちゃんのスナップに使って試しておりますが、やはり肌の色などの再現性は、NikonやRICOHのコンデジでは出ない色の印象があります。こってりした色の深みを感じます(単に色が濃いのとは違う)でも・・・解像度はスペック表にあるレベルに達しているのかどうかはやはり?マークが付きますね・・・

蛇足ながら・・・デジタルカメラにおける撮像素子の特性は、フィルムの銘柄の違いに相当する大きな問題です。だから私は機種選定をする時にこだわります。但し、撮像素子が同じであっても、メーカー毎の画像処理チップ(キヤノンのDISICなど)の違いで生成される画質には差が出ます。後は撮像素子のサイズの違いもありますし。検討すべきスペックの要点は色々あると言う事です。


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2012年1月10日 CINEMA EOS System がもうすぐ発売される


この所、映像業界ではある新商品に注目が集まっています。それはCanonから「CINEMA EOS System」というカメラが発売されること。その名で分かる通り、これはデジタルスチルカメラのEOSをベースにした動画用のビデオカメラなのだ。カメラ雑誌などでは昨年秋ごろからチラホラ情報が流れていました・・・
CINEMA EOS System

何が凄いのかと言うと、35mm版フルサイズCMOSセンサーを用いたHi-Vision動画収録に、新フォーマットのLongGOPというMPEG2ベースのフレーム間圧縮コーディックを採用した事。フレーム間であるので1コマずつの切り出し編集は出来ませんが、劇場用のシネマクォリティを保証するものであるらしい。そのために圧縮率が低めのモードでは50Mbpsもの転送レートになるとの事。32GBのメモリーに約80分のフルハイビジョンが記録出来ます(これがいかに凄いかは後日またコメントします)

近年ではビデオカメラでシネマライクな動画が撮れるのは既に普通になっておりましたが、クォリティ的にはまだ進化の余地がありました。それが一気に業務用からプロフエッショナルレベルにアップしたと言うことです。このCINEMA EOS System第一号機のEOS C300は基本セットで約150万円!(ボディのみでは60万円位か?)本格的な映画が撮れるカメラがたったの150万円なのです!従来のハイビジョンシネマシステム(SONY製)の数十分の一であり、無理をすれば個人でも買えてしまうコストなのですね・・・

EOSと名を売っているだけに、スチルカメラのEOSカメラマウントを採用していますから、それらのレンズは基本的に使えるらしい。それも凄いことですね。

一方、Nikonも来月中旬に一眼レフデジタルスチルカメラのフラグシップモデルのD4を発売します。こいつは基本的にはスチルカメラ用ですがやはりフルハイビジョン動画モードを搭載。
Nikon D4


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2012年2月10日  SONY HXR-NX5J


昨年末より時々Computer欄で触れていたAVCHDのビデオフォーマットのはなし。それは以前より検討していた次世代のカメラシステムを導入するための布石でした。私はこれまで新しいものには比較的早めに手を付けて来た方なのですが、AVCHDだけはかなり慎重に様子をうかがって来ました。何故かと言うと、そのフォーマットの編集プロセスにおける取扱いがどうもスマートで無く、またテープフォーマットのHDVに比べて効率的だとは言えなかった為。ノンリニア編集作業に必要なパソコン側のスペック上の対応状況もかなり問題になっていました。

SONYが満を持して発表したHXR-NX5Jは、2010年の1月に市場に登場し、その時は私もショールームに見に行きました。でも、その複雑なフォーマットのハンドリングに溜め息をついて「これは今の自分には手に負えない」という判断をしました。当分の間DVテープにおけるHDVフォーマットで充分であると。しかしながら、一昨年より家電エコポイント制度による影響で世間に大画面の液晶テレビが一気に普及した・・・無論HDVでも画質的には問題ないと判断してはいたのですが、クライアントの手前、フルハイビジョン対応のプレゼンの有無は無視出来ない事情であったりする・・・

現実には・・・ビデオ撮影→DVD納品の要求がまだ圧倒的に多いのは事実。つまり私の仕事ではハイビジョン撮影はそうめったにありません。今年も恐らく需要の大半はSD画質のDVD納品であることに変わりは無いでしょう。それでも、スキルを提供しているフリーランスの身なれば、どんな要求にも対応できる様にしておかねばならないと心得ています。

今回導入したSONY HXR-NX5Jは、フラッシュメモリーとHDユニットの両方にデジタル圧縮データを収録できます。実は数あるAVCHDカメラの中で、二種類のメディアに同時にデュアル記録が可能な機種はコレしか存在しません。テープメディアと違って、メモリーやHDに記録する方式の場合、万が一の記録トラブルではデータが全滅する可能性は厳然として存在しています。それはハードの信頼性にとって致命的な問題なのです。なので、複数のメディアに同時に記録出来、片方がバックアップとして機能するのは本来必須の機能であると言えます。

かつて私はブライダル撮影の契約カメラマンを6年ほどやっておりました。その時には、メインカメラより引いた有線でサブビデオ機材にバックアップ記録をしていました。それは大変かさばる手間のかかる収録環境だった。それが一台の小型カメラで成しえてしまうとは、何という素晴らしい時代になったことなのか!

それでも、AVCHDフォーマットとは大変バリエーションのある規格で、使いこなしにはしばらく時間が必要になりそうです。少しずつこのカメラをマスターする練習撮影を重ねて、本番に備えたいと思います・・・


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2012年2月12日  久しぶりにフィルムカメラを使う


今日は久しぶりにフィルムカメラにフィルムを装填しました。
カメラは私が社会人になったばかりの頃に買ったNikon NewFM2。
メカニカルシャッターのマニュアル操作が基本のオールドボディです。

何時の間にかフィルムカメラは棚の中でオブジェと化し、
実用的な道具では無くなってしまっていますね。
10年前にはフィルムとデジタルは棲み分けをするだろうから
フィルムが無くなることなぞあり得ないという評論家のコメント
すらありましたっけ・・・

普段撮影を生業としている私でさえフィルムを使うことは
年に1回すらも無くなっております。それなりの事情でも無い限り
今後 フィルムを使う事はもう無さそうです。寂しい事ですね・・・

本日アンデルセン公園にて、桜の風景を撮って来ました。
しばらく使っていなかったら案の上な事がありました。
シャッターを押した直後にフィルム巻き上げレバーを巻く
親指がその感覚を忘れてしまっている!?
何度かシャッターが押せなくて「アレ?」と思いました。
フィルムを巻き上げなければ次のシャッターチャージが出来ない
のは当たり前の事なのに・・・

体が過去のスキルを忘れてしまっている事を確認した一日でした・・・


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2012年2月19日  逆輸入版のメモリー


円高の影響もありますが、国内品と海外輸出用の逆輸入版では後者の方が安かったりするのですね。実際には為替レート通りのコストになっていない物も多そうですけれど、その差が大きいとわざわざ国内版を買うのは馬鹿馬鹿しく感じてしまいます。

AVCHDビデオカメラ用の高容量ハイスピードタイプのメモリーを一枚追加購入しました。海外版だったのでかなり安かった。国内版とどこか違う所があるのかと並べて見た所、表面のロゴ印刷の明度や色味が若干違う感じです。その程度の差異で性能が同じであるならばお得な買い物でありますね(上 国内版 / 下 海外版)

今月はPC用のRAMと合わせ、仕事の道具周辺のメモリー強化月間となりました >^_^<



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2012年4月20日  Nikon Coolpix P7100


道具はずっと使っていると次第に調子が悪くなります。更に仕様が古くなって新型から見ると見劣りしたり。特に機材がデジタルになってからは、道具としての実質的な寿命が短くなりましたね。気に入ったものならばちゃんとメンテナンスと修理をして使い続けますが、メーカーが製品の製造終了から8年間の部品保有義務があるにもかかわらず、最近はその約束がなんだか怪しいと私は感じています。

サブポジションにある機材は、長く所有していても後々のメンテナンスが危ういので、私はそれらが稼働しているうちに下取りに出して、次の機種にトレードする事を是としています。今回 5年ほど使った一眼レフ1台とコンパクトデジタルカメラを2台セレクトして下取り交換にしました。

新たにチョイスしたのはNikon P7100 。コンパクトモデルながらRAWモード撮影が可能な所を評価。あとバリアングル液晶モニターなので、ローアングルな姿勢での撮影に重宝します。実はNikonのハイエンドコンパクトデジタルカメラは、P5000シリーズが発売された頃よりずっと注目していました。それがバージョンアップし、P5100→P6000→P7000と変化しておりましたが、全部スルーしました。何故かと言うとライバル機のCanon Gシリーズの方が毎回一歩先を行っていたので。PCの現像アプリの使い勝手の都合で、私は出来ればNikonで選びたかった。それが昨年末に発売されたP7100でやっと納得の行く性能に昇華したので今回選んだ訳です。

コンパクトデジタルカメラは基本的に一眼レフデジカメには画質で及びません。しかしながら、日頃鞄の中に入れておく事を考えると一眼レフはあまりにかさばってしまう。更にメモ程度の記録で良いならば、私の場合 AppleのiPhoneで充分だったりします。なのでカメラの存在価値として差別化できるモデルで無いと新たに導入する意味がありません。Nikon P7100はその期待に応えてくれそうなオーラを感じます。外部ストロボを使えるのも良いし、オールマイティな使い方で作例を作って行きたいと思います。


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2012年5月26日  メモリーに記録する撮影スタイル


これまでビデオによる取材やイベントの記録撮影には、テープ方式によるカメラを使って来ました。いわゆるDVテープを使うとテープ1本あたり60分という制約がありますから、長時間に渡る場合テープチェンジというリスクが避けられなかった。つまりそこで時間の連続が途切れてしまい、編集によってそののりしろ部分を取り繕う何かをする必要が出て来ます。それがコンサートなどの場合は、ヘタをすると音楽が分断してしまうという致命的な事に・・・なので行事のタイムテーブルを確認しながらテープチェンジのタイミングを計るのがけっこう面倒でリスクを伴う作業でした。

しばらく前より私もやっとAVCHD方式のカメラを使う段階に入りました。これはソリッドメモリーとHDユニットに同時記録していける機材。通常のSD記録にはMPEG2形式の動画記録になりますが、その運用には従来方式と違うノウハウや特徴があって、その違いにはけっこう驚きを感じます。

テープチェンジが無いというのは大変楽ですね。何時一旦記録を中断して次のテープ換装を行わねばならないかのプレッシャーが有りませんから。今日の撮影では約5時間半に渡る長丁場の講演会の記録だったので、そのメリットを目一杯認識しました。

ただ、メモリー記録の際の制約としてデータ1ファイルの上限が2.1GBまでとなっている。SD記録では約30分まで。約90分のタイムテーブルでは1RECで30分×3ファイルと自動に分割データが出来ます。そのつなぎ目にタイムラグは無いのですが、ノンリニア編集時にフレーム単位で繋いでやらねばなりませんね。まぁそれでも従来に比べてはるかに楽になったのは言うまでもありません。

そうそう、テープメディアはPCにキャプチャー作業で取り込まねばなりませんけれど、メモリー・HDD記録ではデータをコピーするだけなのでこちらも大変簡単です。作業効率もアップしてとても有難いのです・・・

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2012年6月7日  久しぶりのクロームモード


夏が近づいてくるに連れて日差しがだんだん強くなる。写真を写していても光の変化は顕著に差が付いてきます。ハイコントラストでビビットな色彩が表現しやすくなるし、カメラのピクチャーコントロールをたまには変えてみようと言う気にもなります。久しぶりにベルビアカラーが見たくなりました。この欄では以前にフジクロームモードとして紹介したはなしです。

アパートの隣の駐車場に咲いている葵の花。昼間クマバチやミツバチがブンブンと飛び回っているので、ベルビアカラーのサンプルにとレンズを向けて見ました。今日は日差しがそこそこ強くてまぁまぁのコントラストか。こんな色合いと固いイメージはリバーサルのフィルム時代には良くあった光景・・・

飛行中のクマバチは空中でホバリングしている時間が短かったので写し止めるには根気が必要。数十枚撮ってもそこそこ見られるのは1~2枚。撮ってみると面白い被写体ですのでまた今度より良いショットを狙ってチャレンジしてみます。





FUJIFILM Finepix S5PRO + Nikkor AiAF50mm F1.4→F2 ISO100
F2モード(ベルビアシミュレーション)絞り優先モード

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2012年9月4日  TAMRONのレンズ


フリーランスとは機材を自前で揃えるのが当たり前なのだ。その為に時折機材を新調したり入れ替えたり。色々な状況に対応しようとするならば機材はどんどん増えていきます。場合によっては仕事の稼ぎを次の仕事の為の投資に回してしまう事もあったりする。そんな時は「いったい何の為に働いているのか?」と、やっている事に矛盾を感じたりする事もあり・・・

一眼レフカメラがデジタルに移行した時、最初それはAPS-Cサイズ撮像素子の仕様が当たり前でした。従来のフィルムカメラのレンズを付けると、Nikonの場合は焦点距離が1.5倍になってしまう光学系に。そこでAPS-Cサイズデジタルカメラ専用のレンズ群が登場し普及しました。ところがその後、フルサイズフォーマットと呼ばれる従来のフィルムの光学系と同じ仕様のカメラが開発され、それはAPS-C専用のレンズは事実上使えない矛盾が発生。そこでフルサイズフォーマット用レンズというラインナップが別系列で作られる状況になっています。

でも・・・現実的にはデジタル一眼レフカメラは、APS-Cサイズやそれより更に小型のフォーサーズフォーマットと呼ばれる縮小光学系のモデルが主流で、各メーカーのレンズもそちらの商品が充実している。要するにフルサイズフォーマット用のレンズは多いとは言えない。結果 フルサイズ用レンズは量産効果の薄いうんと高価なモノばかりになってしまった。メーカー純正のレンズは高すぎて買えないよ とほほのほ・・・

そこそこ高倍率のズームレンズは特にそうなので、互換性のある商品を作っているレンズメーカーの廉価版のものから選択する事になります。Nikonの場合は、SIGMAかTAMRONかTokina(Kenko)になる。これまで私は30年間SIGMA派だったのですが、今回初めてTAMRON社のレンズをチョイスしました。型番はModel:A20N2 AF28-300mm F3.5-6.3 XR Di LD ASPHERICAL MACRO。光学系に詳しい人が見たならば、すぐにテレ側の開放F値が6.3というもの凄く暗いスペックに首をひねることでしょう。実際にファインダーで覗いた視界は決して快適だとは言えませんし・・・

でも いわゆる10倍ズームを探した時にNikonのフルサイズ用のレンズは本当に選択肢が少ないのです。結果コレになったのです。画質は正直言って十二分に良いとは言えなさそう。でも厳しい状況でオールマイティな判断を強いられる取材では一本のレンズでやりくりする必要があったりします。撮りっきりで済まさず、デジタルデータをPhotoshopでほんの少し調整する前提ならば、画質の問題は大きなものではないと判断しました。例えばこの写真↓などは35年前のフィルム用のMFレンズで撮ったものですが、コントラスト調整すればそこそこでは無いでしょうか?画質補正のスキルで何とかする・・・

フルサイズフォーマットのNikonD700に付けてみた所、一つ驚いたのが手振れ防止センサーの性能の良さ。300mm側の望遠でも揺れがピタッと止まってシャッタースピードが1/125以下でも何とか行けそう。せっかくのフルサイズフォーマットなのに取材の時にはあまり使っていなかったので、今後は機材の体制を見直して活用して行きたいと思います・・・

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2012年9月5日  暗がりの室内手持ち撮影


一つ前のコメントで紹介したTAMRONの高倍率ズームレンズ。
さっそく室内の照明下にて手持ち撮影でにゃんこを狙ってみました。

ぼたんは夜になるととても元気で走りまわり落ち着きません。
猫は元々夜行性ですからね・・・

TAMRONのズームレンズはズームリングの幅が広く、ゴムも硬質で
指のかかりが良いので使い易いと言えます。
ただやはり開放F値が暗い分、ファインダー内でのピント確認は
やや厳しいものがあるかも知れません。

手振れ防止の効き具合が素晴らしいので、約3段分の遅いシャッター
スピードが稼げる感じがします。


















撮影データは
NikonD700 + TAMRON MODEL A20N2
ISO3200 F6.0 1/30 中央部重点測光 -0.3EV
モノクロモード JPEG
PhotoshopCS6にてコントラスト調整 セピア化


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2012年10月27日  今更ながらフルサイズで撮影


少し専門的な話になりますが、デジタル一眼レフカメラにはAPS-Cサイズとフルサイズという2種類の撮像素子の規格があります(以前Canonだけは3つのフォーマットがあった。あと細かい事を言えばフォーサーズフォーマットが別にある)何が違うのかと言うと、従来の35mmフィルム版カメラ規格が、事実上 一眼レフの標準フォーマット。それが デジタル一眼レフ機材が登場してからは、35mm版サイズをフルサイズと呼ぶ様になりました。APS-Cというのはもはや廃止されたも同然の規格ですが、やはりフィルムのフォーマットで35mmより小さくカートリッジに入った商品でした。その小さめサイズに合わせた撮像素子をAPS-C DSLRと呼んでおります。撮像素子の光学設計の違いから、35mm版フルサイズ仕様のレンズをつけると、焦点距離が1.4~1.6倍に伸びてしまうため、従来の標準レンズと言われた50mm画角が75mmの中望遠に変化してしまう(Nikonの場合)すると被写界深度も違ったものになるし、要するに視界そのものが別物に変わってしまう。

私など昭和の世代は、35mm版レンズの視界で感覚を養って来ましたから、50mmと言ったらどのくらいの視野になるのか感覚にしみついています。APS-Cフォーマット専用に作られたDXレンズ(Nikon仕様)の焦点距離表示が光学ファインダーからのぞいた視野と印象が違うのがとても気持ち悪い。しっくり来ないのです。一眼レフデジタルカメラは最初APS-C規格から普及して、フルサイズタイプのローコスト版が出てきたのはまだこの5~6年でしかありません。だからフルサイズが一般に普及しはじめたのは本当に最近と言えます。

私がフルサイズ版のデジタル一眼レフを購入したのは2008年の12月のこと。最近とはいえ、進化の早いデジタル商品としては4年もたつとそこそこ旧型の部類に入ります。それでもNikonD700は、雑誌のレビュー記事でも未だに評判が良く、今年に入ってから出てきたD800EやD600にひけをとりません。それなのに、これまで私がD700を何に使って来たかというと、主に商品撮影のみという幅の狭さ。何故そうなったかと言うと、フルサイズで使えるズームレンズが限られていたからです。つい先日買ったTAMRONのA20N2 AF28-300mm F3.5-6.3 XR Di LD ASPHERICAL MACROはフルサイズ版でした。ややF値の暗さがネックですが、いわゆる10倍ズームの使い勝手は無視の出来ないコストパフォーマンスです。またフルサイズフォーマットは、比較的高感度設定を高めにしてもノイズの発生が少なく、暗所や室内でのノーストロボ撮影にうってつけ・・・

本日 少年少女のピアノ演奏の発表会を撮りに行きましたが、こういうイベントの場でフルサイズ機を使うのはやっと先日からなり(この間 社交ダンスを体育館の様な環境で撮った)室内照明があったとしてもやはり室内、意外と照度が足りないから苦労する。今回ISO感度を遠慮無くISO1000まで上げました。

毎年 そのピアノの発表会が行われているホールでは、今年からスポットライトの機材が新型に変わっていました。これはうれしい誤算だ。何故かというと、昨年までは2灯あった機材のランプの光度が同じで無く レンズの絞り羽を広げても何だかフラットに照らせなかった様な・・・それがかなり改善されましたね。おかげで例年よりは、舞台全体が多少均一な明るさとなって撮影がやりやすかったです。ピアノ発表会は明日もあって一日頑張ってくる予定です。

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2012年12月8日  メモリー・HDレコーディングのハードル


SONYのHXR-NX5J。DVテープメディアとの運用上の違いが大きかったので、実際に使い始めたのは数ヶ月以上たってから。やはりそう簡単ではありませんでした。撮影段階でのカメラの運用はアナログ部分の問題なのでそれほど大きな壁では無いです。やっかいなのはメモリー・HDDレコーディングでのコーディック問題。DVテープからのSDデータはキャプチャー時にQuickTime DVコーディックに変換されるので編集しやすかった。SONY HXR-NX5JのデジタルデータはSDがMPEG2、AVCHDがMTSコーディック。どちらもそのままでFinalCutProのタイムラインに乗せられません。MPEG2はMPEG Streamclipというツールでmov形式にコンバートしなければならないし、MTSはSmartConverterでやはり変換しなければならない。その時点での画質変化(劣化)を抑えるためのパラメータの調整が実に悩ましい。正直言ってコレがベストだという値を見つけるのが難しいのです。一応こんなものだろうという値は設定しているのですが、もしかしたらもっと良い調整値があるのではないか?とやや疑心暗鬼な気分。それがけっこうストレスです。せっかく苦労して撮影したのだから、編集段階で画質が落ちてしまうのは納得いきません。こだわりたい部分です。ネット上でそのハウツー情報をぐぐってみても意外と決定打が見つからないのは不思議で仕方有りません。恐らくは、プロダクションレベルでも苦労していてそれは簡単には外部に教えたくないスキルなのかと推察します。

(左写真 中)MPEG2データ OS X上ではそのままでは音声部分の確認が出来ない
(左写真 下)AVCHDのMTSデータ コンバート前はこの通り真っ白なアイコン

他に気になっている問題点。メモリー・HDDレコーディングにおいてはMPEG2/MTSデータとも1ファイルで認識できる容量に条件が付きます。MPEG2は2GBの壁がある。書き込みデータが2GBに達するとそこで自動的に分割されてしまう。編集アプリのタイムライン上で分割部分を繋げてみると、コンマ5秒ほど音声が欠落しています。音楽コンサートなどでは致命的なドロップアウト。これは困ったことに・・・WindowsOS上では分割ファイルを連結して読み出すツールがあるのですが、OS Xにはそのツールが付属していなかった!?これはSONYのAppleに対する嫌がらせなのかと勘ぐってしまいます。映像業界ではMacintoshは決してマイナーな存在ではありませんよ。特にFinalCutProは放送業界でもユーザーが多いハズですから。うちには一応Windows環境があるにはあるのですが、エミュレーション環境でのWindowsは正直言って信頼性に?が付きます。エンコード作業等には不安で使えませんね(汗)

あと、データのコンバートでファイル容量が5倍以上に膨らむのも大変困りもの。ハードディスクの残量が見る間に無くなって堪りません。1TBが1年持ちません。Blu-Rayのデータディスクにバックアップを取るのさえ追いつかない。予想していたとは言え頭を抱えております・・・


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2012年12月17日  5年間におけるデジタル機材の進化


Nikon D300を導入したのは2007年12月7日のこと。ほぼ5年たちました。D300は4年弱私の主力機材として活躍してくれた。ボディの造りは堅牢であり操作性もそこそこで使い易い良いカメラでした。仕事で充分元を取れたし趣味の天体撮影にも随分活躍してくれました。

しかしながらデジタル機材の5年間というのは短い様で大変長いスパンです。特にデジタルデバイスである撮像素子の技術的進化は目を見張るほどで大きく変わりましたね。D300は高感度設定で使える実用領域がISO1600辺りだと私は見ていました。その後追加で導入したフルサイズ一眼のD700ではISO3200に上がりました。この秋に出た次世代の機種を確認した所、更にアップしてISO6400が実用レベルに達している感じです。

つい先日・・・神社で夜間のお神楽を撮影したのですが、正直言ってかなり厳しい条件での撮影でした。私は割と暗所での取材撮影が時折入るので高感度撮影条件はかなり大事な条件です。また他の随所に渡る機能アップがとても魅力的で、それは撮影時における大きなメリットであると認識しています。

機材の入れ替え時期であると認識し、D300を里子に出す事にしました。5年間お疲れさまでした。そしてありがとう・・・NEXT is Cominng Soon !













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2012年12月18日  Nikon D600


昨日予告した通り旧機種のNikonD300を下取りに出して差額で新しいカメラを買って来ました。ネクストはNikonD600。2400万画素のフルサイズ撮像素子です。何時の間にかデジタル一眼レフは軽く2000万画素オーバーの時代になっていますね。凄い事です。しかも、それだけ素子のピッチが細かいのに高感度におけるノイズ耐性性能も抜群に良くなっているという・・・

帰宅してすぐにバッテリーを充電。その後室内の照明環境下でテスト撮影を行いました。これまで私が持っていたカメラでの感度の上限はD700でのISO4000辺りか。D300ではISO1600、S5ProでISO800でした。それがD600ではなんと・・・ISO6400でも気になるノイズ量ではないぞ!?

そこで思い切って最高感度のISO25600まで上げて、押し入れの中のぼたんを撮ってみました。事前の予想ではさすがにその感度では実用領域では無いだろうとタカをくくっていましたが、実際には充分使える画質でした。驚いて目からウロコです。これだけの高感度でコントラストがきつくならないのが凄いこと。

左写真 2番目 Nikon D600 + AiAF Nikkor85mmF1.4→2 ISO25600 1/100 -0.7EV
左写真 3番目 Nikon D600 + AiAF Nikkor85mmF1.4→2 ISO12800 1/80

今日はISO感度についてのレポートだけにしておきますが、ざっと確認してみた所 その他にも特筆すべき多くの新機能とレベルアップした使い易い改良がいたるところにありますね。機種としてはフルサイズ機のエントリーモデルなので、メカの堅牢性にはコストダウンによる多少チープ化した部分もありますが、許容範囲と思います。

日本のカメラメーカーの技術革新による性能アップは著しく ほんとうに素晴らしい製品を作ってくれたことに感謝したいと思います。



左写真 4番目 コンパクトデジカメで撮った室内の見た目の通りに近い明るさ
左写真 5番目 Nikon D600 + AiAF Nikkor85mmF1.4→2 ISO6400 1/400 +0.7EV








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2012年12月21日  LEDリングライト


カメラで撮影するときにストロボという光源を使って被写体を明るく照らします。でもストロボは被写体に瞬間的に強い光を当てるので、立体感が無いのっぺりした写りにしてしまったり、後ろに壁があると濃い影を作ってしまったり・・・かならずしもベストな結果が得られるとは限りません。特に小物や反射して光るモノを撮る時には要注意です。

被写体を立体的な陰影で綺麗に撮る為には照明に気を使わねばなりません。ライティングはなかなか難しく設備とテクニックを必要とします。しかしながら簡単な装置でよりベターな結果を得ることも可能です。その手法の一つに「リングライト」なる装置を使う方法があります。

リングライトはレンズの先端に装着して被写体にまんべんなく光を当て、強い影の出にくい無難なライティングが可能となります。問題は・・・一般的では無い装置であり価格が高いのが難点でした。カメラメーカー純正品では5万円前後していたと思います。その光源は特殊な蛍光管などを使っていたので割高になっていたのではないかと思われます。それが、最近汎用のLEDを使ったリーズナブルな商品が多く出て来ました。カメラ本体の測光機能と連動した調光機能などはありませんから、露出を決める際に露出補正が必須となりますけれど、例え安物であっても有ると無いとでは結果が大きく違います。

先日Amazonの商品紹介ページで安価なLEDリングライトを見つけ一つ買いました。実物を手にしてみるとやはり造りは簡素でチープな感じが否めません。それでも純正品の約1/8程度の価格で買える意味は大きいですね。そう頻繁に使わないものにそう簡単に大枚は出せないのです。具体的な用途としては、小さなグッズや昆虫などを撮る時に威力を発揮してくれるでしょう。今まで出来なかった撮影スタイルをも期待したいと思います。

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2012年12月29日  DOMKEのカメラバック


5年ほど前ですがカメラバックを買いに銀座の銀一というプロショップに行きました。カメラバックというのは大事な機材を運搬するだけでは無く外部ショックからプロテクトし 同時に機材の出し入れがしやすいもので無いといけない・・・そこでいくつかのメーカー品を比較したのですが、最終的に米国のDOMKE(ドンケ)と日本のハクバが候補に残った。選んだのはハクバの方でした。それは造りが堅牢で長持ちしそうだったから。でもDOMKEのカメラバックはその後も気になる存在でした。

プロカメラマンのブログなどで、DOMKEはダメだと言いながら結局愛用しているコメントがあったのでそれは何故かと思っていたら最近それが分かったのだった。DOMKEは体にフィットして存在が邪魔にならないのだ。とても単純な理由でした。生地は薄く機材を保護する事は期待できなく、ふにゃふにゃなので型崩れしまくりなのだ。

でも今回そのDOMKEを買いました。以前理解できなかったから買わなかったのはそれはそれで正解です。でもその後その良さが自分の求めるスペックだと分かって買ったのは遠回りしてたどり着いた結果です。そういう買い物はとても納得度が高いです。






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2013年1月8日  ゴム素材の白化現象と対処


ここの所 仕事に使っている機材の整理とメンテナンスをしています。整理の対象は特にカメラ機材が中心。中には学生時代から使っている古いもので30年以上愛用しているレンズも有り。機材は使っていても使っていなくても経年変化で劣化していきます。だからメンテナンスが必要だし、それがかなわないものは処分しなければならなくなります。

カメラレンズのリング部分のゴムは白化現象と呼ばれる劣化が発生する。ネットには色々な検証コメントが上げられていて「コレはカビの一種である」とか「ゴムが加水分解して材質の一部が分離したもの」等々・・・面倒なのはこの白い汚れはクリーニング液で拭いた位では取れないのです。人によって色々解決策を探っているコメントが見つかるので、私も試してみようと思っていますが。現在一番有効に感じるのは、カー用品として売っているアーマーオールというゴムの保護材を使うこと。カメラ機材用では無いのでちょっと慎重になりますが、対処をしないとゴムがどんどん硬くなったりベタベタしたりしてダメになっていきますね。メーカー修理に出してゴム部分を取り替えてもらう事ができるならばそれも良いですが、製造終了してからかなりたつ個体ではそれも難しいでしょう。

日常的に気をつけてメンテナンスしていれば防げたのかも知れませんが、気がつくとすぐに10年位たってしまうので本当に驚きます。デジタル機材であるカメラ本体が10年持たないのは最早仕方が無く諦めるしかありません。

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2013年1月9日  Carl Zeiss Planar 50mm F1.4


カメラレンズの光学設計については私はちゃんと理論を学んでいないので詳しい事は知りません。ただレンズは焦点距離やF値の数値が同じであれば描写性能もみな同じで無いのは明白です。結果的に画質に大きな差となって現れます。それはメーカーやコストによっても大きく違います。ニコンのレンズにも純正のものとレンズメーカーが作ったものがあって、色々な選択肢があります。

外国産のメーカーのレンズでニコンマウント用のものも数は少ないですが存在します。ドイツのカールツァイス社が日本のコシナと提携して生産しているシリーズもその一つ。カールツァイスのブランドについては野暮な説明は省きます。幾種類もある系統(主にレンズの設計者による違い)にプラナーというものがある。それはパウル・ウドルフ氏の設計によるダブルガウスタイプという製品群。カールツァイスは、ニコンマウント用はZF/ZF.2シリーズで、ディスタゴンとプラナーの二系統が発売されています。

私はコンタックスユーザーになった事が無いので、これまでカールツァイスのレンズは一度も経験がありません。以前より、解像度が特別高い訳では無いが そのボケ味が独特だとか空気感の表現に優れているだとかの評判はよく耳にしていました。カールツァイスレンズを使って撮られた写真を見る機会があっても、何かちょっと違う様な気がする・・・程度の感想しか持ち得ていませんでした。

それが割と最近になって「やっぱりニコン純正のレンズとは表現が違う」という評価に変化しましたね。やはり写真全体の雰囲気が違うと感じます。それは数値的なものでは無いです。情緒的な差と言っても良いかも知れない。そんなアバウトな言い回しでしか言えないので、第三者を納得させられるプレゼンが出来ません。言葉で言えないなら後は写真の具体的な作例をもって見せていくしかありませんね。カメラ専門店で中古品を探して来ました。Planar 50mm F1.4。CPU内蔵タイプなのでMF(マニュアルフォーカス)レンズながらプログラム・絞り優先・シャッタースピード優先・マニュアルの各モードが使えます。

Nikon D600 + Carl Zeizz Planar 50mm F1.4→2.0 ISO6400 絞り優先モード

さっそくNikon D600に付けて試し撮り。押し入れの中にいるぼたんが被写体。暗い環境だったのでISO6400で撮影。F値は1.4→2 RAWで撮ってモノクローム処理。結果をみると解像度は申し分なくボケ味はとても滑らかなグラデーションで繋がりが良い。Nikon純正のMFレンズよりも艶やかな画質であると感じます。しばらく作例を増やしてデータ取りを行います。もちろん仕事で使う為の前準備です。

1/10 10:50 追記
今朝の小太郎を撮ったカットを追加で載せます。デジタルデータはいつもPhotoshopでリサイズする時に若干コントラストを調整する事がありますが、今回みな同じ調整値で統一してあるので変化の度合いは一緒だと思います。シャープネスもリサイズの際に多少の変化があると思います。

FUJIFILM FinePix S5Pro + Carl Zeizz Planar 50mm F1.4→2.8
        ISO100 フィルムシミュレーションF1 絞り優先モード

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