谷津田の自然&NPO etc.
2012.09.02
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2012.07.31
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2012.05.28
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2007年7月29日 オオクワガタのワークショップ
私はオオクワガタの飼育と繁殖をやっております。 毎年 平均して10〜15匹位は卵を取って幼虫から育てています。無事成虫となったオオクワガタはどうしているかと言うと・・・近所の子供に配ったり、地元の縁日の子供くじ景品用に進呈したりしています。
今年は、知人の方のお店のスペースをお借りして ささやかなイベントをする事が出来ました。そして お店のブログにて事前に募った参加希望の子供さんに 貰っていただきました。 写真はその時の抜粋です(ここでは個人情報に配慮して手元のみ)お母さんと男の子の親子が3組来てくれました。親の理解があるととても助かります(笑)
この様に 生き物に関心のある子供さんに直接 対面でお渡し出来るのは大変うれしい事ですね。 飼い方を含め、いろいろな会話を通して手応えのあるイベントが出来たと思います。また機会や場所を作って頂いた知人の方に 心より感謝したいと思います。
こうした試みは今後もずっと続けて行けたら ブリーダーとしての冥利に尽きますね・・・
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2008年8月18日 NPO法人にコンタクト
オオクワガタの件で地元の環境保護を目的とする団体にコンタクトをとりました。いわゆるNPO法人という存在です。以前よりそういう組織の存在は知っておりましたので、良い機会かと思った次第・・・
日頃の自分の関心事とかなり被る部分があるので、代表者の方との話はすんなり進みました。さっそく「クワガタムシをあげますよ」というチラシを作って、具体的な募集をかけます。地元の小学校とのパイプがある団体であると、その辺りの活動はとても顔が利きそうです。
せっかくなのでNPO法人の定義を少し・・・特定の非営利活動を行う団体の総称です。様々な目的に対して多くの団体が存在しますが、主に市民のボランティア活動によって支えられているケースが多い様ですね。その活動内容においては、所轄官庁の認証によって法人化が認められているらしい・・・
私がコンタクトした団体は、生活環境における水質浄化を主な活動にしているNPOでした。活動内容の一貫として自然環境を保全し、動植物の保護なども行っているそうです。特に・・・水辺の昆虫を守ろうという主旨、具体的には「とんぼの保護」をテーマに掲げているとのことです。また 蛍の保護活動も最近始まったとか。大変興味深い活動です。時折 具体的な動きがありましたら、レポートしていく予定です・・・
写真は事務所の前にあった「ギンヤンマ」のヤゴを飼育する大型水槽
初夏にここから羽化して巣立ったヤゴの脱け殻がありました・・・
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2008年8月23日 オオクワガタのワークショップ
先日17日にコメントしました羽化したオオクワガタを、今日子供たちに無事手渡すことが出来ました。地元の環境NPO団体に話をつけて張り紙をさせてもらった所、当日に希望者が集まってすぐに予約が埋まりました。そして、今日 集まった子供に直接 飼育と繁殖の仕方をレクチャーさせて貰いました。
カブトムシやノコギリクワガタなどの飼育経験があっても、やはりオオクワガタは見るのが初めての人が多いようです。またスイカやキュウリは栄養価が低く「ダイエット食」になってしまうという話をしたら、結構驚かれました。世間の常識はなかなか変わらないものだと実感します・・・
いずれにしても、子供たちに喜んでもらえて私も満足しました(笑)
今年の夏に果たすべき目標がひとつ終わってホッとしたところです。
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2009年6月21日 ギンヤンマ 残念ながら羽化不全
先月の24日にNPO活動で「ヤゴの救出作戦」をやりました。
→NPO欄 2009.5/24
その時に捕まえたギンヤンマのヤゴ。一月ちかく経ってやっと変化が現れました。実は 今朝外出する時に・・・ギンヤンマのヤゴが水から出て足場の朽ち木に登り始めていました。きっと帰宅した時には羽化しているのではないか?と期待していました。
帰宅すると・・・ヤゴは別の足場に移動して、ちょうどの背中が割れていました。これから一気に羽化するタイミングに見えました。普通は羽化は2〜3時間もあれば済むはずです。刺激しないように写真を撮ってそのあとの様子を見守りましたが・・・まったく動きがありません・・・
もしかすると羽化不全を起こしているのか・・・羽化不全とは脱皮に失敗して不完全な体になる、もしくは命を落とす事。(オオクワガタの飼育でも、うちでは5%位の割合で毎年発生している)
・・・・・・
動かなくなってからもう4時間経ちますがどうやら駄目なかんじ・・・毎日餌をあげてここまでやっとたどり着いたと言うのに・・・いや それよりも、なぜこのタイミングで力尽きるのかな!?これから大空に羽ばたいて生まれてきた意味を一番感じる瞬間だろうに・・・
夜まで様子をみて変化が無ければ自然の摂理に従います。
大地にかえった時 他の営みの糧としてその一部になっていくことでしょう。
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2009年6月21日 ヤゴ救出作戦 2009 Vol.2
今日もNPOが主催する「とんぼのヤゴの救出作戦」がありました。5月24日に続き これで二回目になります・・・今日はあいにく 時おり強く降る空模様で、この前の様な大勢の参加はありませんでした。場所は市営公園にある子供プールでしたが、行ってみるとすでに誰かが入り込んで生物の採集をした形跡がありました。目当てのギンヤンマは期待できないかもしれない予感・・・
実際、網でプール底の泥をすくってみても、赤とんぼの小さなヤゴばかりしかいません。それでも親と一緒にやってきた子供たちは夢中でヤゴを採っていました。普段は入り口が閉じられて入れないプールなので、こんなチャンスは年に一度しかないのです。そのうちにどしゃぶりに近い雨となり、イベントは午前中早めに撤収となりました。
私の収穫はマツモムシでした。これも先日紹介しましたコミズムシ(風船虫)と同じ水棲カメムシ類です。コミズムシが5ミリ程度なのに比べてマツモムシは3倍近いサイズ。足を広げた幅は2センチに達します。デカイだけあって力も強い。カメムシ類は針のような口を他の昆虫に刺して体液を吸う吸血タイプです。マツモムシもその様な口(吻 フン)を持っていて、うかつに握ると刺されます。かなり痛いと資料にあります。長いオール型の足を使って泳ぐ様はとてもユーモラスで面白い。20匹ほど捕まえてきました。写真はマツモムシとコミズムシのツーショットです。
1匹だけ珍しい収穫がありました。コオイムシの幼虫です(写真 右) これも水棲カメムシの仲間です。前足がカマになっていて小さい生き物を捕まえて体液を吸います。大きさは1センチちょっとで、まだ羽が生えていないですね。成虫になると立派な羽が背中を覆います。いまのままだとゴキブリっぽくてちょっと締まりがありませんね・・・あと、イトトンボのヤゴを数匹捕まえましたが、一緒にとってきた落ち葉に紛れて何処にいったのか分かりません。名前のとおりとても細いヒモのようなヤゴであります。写真はまた後日に紹介したいと思います。
いずれも庭先においた水槽に放して観察することにします。
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2009年7月31日 里山 谷津田のヘイケボタル
地元にある里山の谷津田にまだ蛍が生き残っていました。
陽が落ちる時刻、嫁さんと自転車をこいでその場所を訪ねました・・・
蛍は・・・私の地元でも、完全に消えてしまったとも言われていた・・・でも、わずかに残された耕作放棄地の水たまりをよりしろにして ずっと生き延びてきたらしい。思えば私が小学生の頃、家の近くの田んぼにいたのをごく普通に見ておりました。特別な生き物だとは意識していなかった。
その小さな虫はいつの間にか身の回りから消え、珍しい存在になっていました。
蛍の光を意識したのは、小説の中のある描写に感じ入るものがあった為かもしれません。かの戦時中、遠い異国の地で亡くなった多くの兵士の魂が お盆にふるさとにもどって来る。その存在は蛍のほのかな光となって家人に自分の帰還を知らせます・・・そのけしきは日本人の情緒として私の意識に入りました。かなり主観的な気持ちの入った観察の仕方になっておりますが・・・
実際 蛍はとてもはかない生き物です。きびしい生存競争を勝ち抜いて大人になります。与えられた時間はわずか一週間ほど。その間夜露をすするだけのくらしで何も食べません。一生懸命自分の存在をその光に託して暗闇を彷徨います。運良く出会いがあれば、そこで次の世代を残すことができる。その時間の長さは彼らにとって十分なものであり得るのだろうか。そして・・・光は静かに消えていきます・・・
辺りが暗闇に包まれるころ、ぽつりぽつりとか弱い光が灯り、ゆるやかに風に乗って周囲を漂い始めた。その光は、誰にも邪魔されることなく、近づいたり離れたりして闇夜の中を点々と舞います。私を怖がることもせず、一匹の蛍が足元に飛んできました。踏んづけそうな場所だったので 拾いあげたついでにちょっと撮らせてもらいました。小さいですね・・・
手のひらから飛び立った小さな光は、すぐに他のひかりの軌跡の中へ融けてゆきました。もうすぐお盆の時期ですね・・・
Nikon D700 AiAF50mmF1.4→8 ISO1600 20sec コンポジット5枚合成(下)
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2009年8月30日 オオクワガタのワークショップ2009
毎年 私が恒例行事にしている「オオクワガタのワークショップ」。
今年も予定通り行いました。場所は日頃お世話になっているNPO団体の事務所。ワークショップというのはいわゆる講習会の意味です。即売会では無いですよ。無償配布です・・・横文字にすると聞こえが良いので、最近の公民館などでの勉強会などもワークショップと言っていますね?
事前に募って集まった希望者にたっぷり小一時間、オオクワガタの飼育方法と繁殖のコツを話しました。参加者は小学生とその父兄。みなさん関心が高くて熱心に聞いてくれました。
驚いたのは・・・
参加者の中にすでに外国産のオオクワガタを飼育した経験者がいたこと。中国産のオオクワガタ「ホペイ」のつがいを人から貰って飼育していたらしい。やりますね〜♪私は外国産には手を出していませんが、サイズにおいては国産のオオクワガタを軽く凌駕します。よくクワガタショップの店名には外国のオオクワガタの学名(ラテン語)が使われているものが多いのはトリビアです。ついでに列記します。
「ホペイ(中国)」「アンタエウス(アジア全域)」「グランディス(中国・台湾)」「クルビデンス(ベトナム・ネパール)」「パリー(ジャワ・タイ)」etc.〜ちなみにオオクワガタは「ドルクス」と言う・・・
先日までに構築した「かぶとむし牧場・クワガタ倶楽部」のHPのアドレスを入れた手作りのカードを配ってコミュニケーションの手段も確立しました。これは昨年まで実現していなかったのでとてもうれしく思います。
→新HPアドレス 「かぶとむし牧場・クワガタ倶楽部」
※HPアドレスは2010年に一度変更したので、カードにあるアドレスは存在しません。
ワークショップは、オオクワガタのブリーディングの1年間の締めになりますので、自分に課した責任が果たせてホッとしました・・・
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2010年08月30日 オオクワガタのワークショップ
昨日、大事に育ててきたオオクワガタを里子に出しました・・・
毎年8月末にオオクワガタのワークショップを開かないと、私の夏は終わりません。今年もNPO事務所を間借りして行いました。ワークショップというと「お店を開くのか?」と良く誤解されますが、一番近い意味の日本語では「自主的な講習会」というものです。私が1年かけて育て繁殖させたオオクワガタを無償で手渡しする勉強会という内容。参加者は、NPO事務所の前をたまたま通りかかって、運良く告知ポスターを目にした小学生さんたちです。当日にはたいてい親が一緒にきて熱心に話を聞いてくれます。それがなかなか良いのですね・・・
ただ、今年はひとつ困った事がありました。それは5~6月頃に気温が低くて湿度の高い日が続いていた頃。幼虫が入った菌糸瓶の数割にカビが発生してしまったこと。当然その菌糸瓶にいた個体は上手く育ちませんでした。羽化不全を起こして途中で死んでしまった。その結果、例年よりも成虫になった数が少なかったのです。雄雌のペアリングが組めたのは4つがいだけでした・・・
例え渡せる人数が少なくてもワークショップは例年通りに行います。公共の場で人に渡すやり方では今年は8年目になりますでしょうか。昆虫の生態とちゃんとした育て方を伝えた上で「しっかり可愛がってあげてね」と託す事に意味があります。ムシをおもちゃ同様に扱って欲しくないのです。一時期ムシキングブームが被った頃、色々な甲虫同士を戦わせるのが流行りましたが、そういう用途にはあんまり使って欲しくないのが正直なところ。もっとも・・家にカブトムシやノコギリクワガタがいたりすると、ちょっと位は試してみたくなりますよね。私も小学生の時にミヤマクワガタとノコギリクワガタの対決を夢見ていたので、気持ちは分かります(汗)オオクワガタは挟み込んだ後の締め付けるパワーが大変強い!他のクワガタの関節に角が入ったら、一発で勝負が決まってしまうでしょう・・・
繁殖の仕方を伝える部分は特に力が入ります。私が子供の時にも昆虫の飼い方の本は色々読みましたが、専門的な知識入りで詳しく解説してくれるものはほとんど無かった。結果、自分の実体験の中で観察から得たデータが最も信じられる情報でした。それも稀少なオオクワガタに関しては話が別となります。以前にも書きましたが、クワガタの幼虫を飼育する為の菌糸瓶なる商品は、ここ10年ほどの間に出回るようになったもの。それ以前は難度が高かったのは否定できない。経験する前に基礎知識は必要。そのあたりの経緯を子供にも分かるように話をしています。
話すことが少々ボリュームがあるので、レクチャーは軽く1時間かかります。私の長い話を最後まで熱心に聞いてくれる小学生のみなさんには、いつも感謝したく思います。
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2011年05月29日 ヤゴ救出作戦 2011 Vol.1
NPO「とんぼエコオフィス」は、私も参加している自然環境保護団体です。その名の通り、トンボのヤゴを救おうというテーマを掲げています。とんぼがたくさんいる環境は、すなわち命溢れる豊かな自然の場である。だからそう言う環境を守ろうというビジョンを持っています。
とんぼエコオフィス
そして、毎年恒例になっているイベントがあります。それが「ヤゴ救出作戦」というもの。簡単に説明しますと、公共施設の子供プールには、毎年秋~春にかけてトンボのヤゴや、おたまじゃくしが住みついて生態系を発生させています。夏のプール開きの準備が始まる6月になると、プールの汚水は全て下水に流されてしまう。そこにいる水生動物たちも一緒に。なので彼らを救い出してそして育ててあげましょうというプロジェクトなのです。普段自然に触れる機会の少ない子供達に声をかけています・・・
本日午前中 今年も恒例の「ヤゴ救出作戦 Vol.1」を行いました。
今日は台風2号が本州に近づいているタイミングで、あいにくの雨模様。もっとも昨年も同じような天気でしたから、このイベントが雨天決行なのは、やってくる親子連れもよくご存じでありますね。すでに関東は梅雨に入っているし・・・
救出対象のヤゴはいろいろな種類がおりますが、特にギンヤンマが人気です。体が緑色の大きなヤンマ。それ以外は、アキアカネ(赤トンボ)とシオカラトンボの中型が続きます。でもここ2年ほどは、何故かギンヤンマがほとんど採れておりませんでした。ところが・・・今年はギンヤンマが大豊作!網でプールの底に沈んだ落ち葉をすくうと、大きな個体が次々に見つかりました。私もこんなに大きなヤゴをたくさん見たのは初めてです。やってきた子供たちにも充分に行き渡る数が採れて、みな満足して帰って行きました。
来週の日曜日に、また別の場所にて、ヤゴ救出作戦Vol.2を実施する予定です。
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2011年05月30日 ギンヤンマの羽化
昨日 市民プールで捕まえてきたギンヤンマのヤゴ。
今朝、水槽の様子を見たところ、中に入れておいた足場にもう一匹羽化しておりました!見つけた時は、仕事に出かける10分前だったので、慌ててレンズを向けて記録を撮りました。実は二年前に一度、ギンヤンマの羽化には失敗しているので、今回無事に大人になった姿を見れて感激です!
約10時間後に帰宅すると、まだ同じ状態でじっとしていた。羽が固まるまでにはそれなりの時間がかかると見えます。これは蝉の羽化に比べるとやや時間がかかっていると思われる。うちで羽化した昆虫を自由にする前に、私はいつも手に乗せて記念写真を撮らせてもらっています。
たったの1日の付き合いでしたが・・・この個体の彼(彼女?)には祝福をおくりたい。これからの自由な時間をしっかり謳歌して、伴侶を見つけ次の世代を残して行って欲しいと願います。
FUJIFILM Finepix S5Pro ISO400 SIGMA Macro105mmF2.8→5.6 1/60 ストロボ使用
RICOH CX2 プログラムモード マクロ設定
2011年6月5日 ヤゴ救出作戦 2011 Vol.2
先週に続いて 本日も「ヤゴ救出作戦」を某子供プールにて行いました。
天気に恵まれた事もあり、親子連れが集まってきました。プールにいるヤゴやおたまじゃくしの数に限りがあることもありこのイベントは世間に大々的に前宣伝はしておりません。毎年 プールの近所にいる住民に知らせている位だと思います。多すぎず少なすぎず、そこそこの人が集まってちょうど良いと思われる行事なのかも知れません。
このイベントの主旨は、トンボのヤゴやおたまじゃくしを、プールの掃除前に救い出すことです。でもそれ以上に大事な事は、子供達に昆虫という生き物にふれ合ってもらうこと。ネットなどのバーチャルでは無い 実物に触れて何かを感じてもらいたのです。それはとても価値のある自然体験になると思います。
トンボのヤゴは、家に持って帰った後に、羽化を観察する機会があります。そこで生命の神秘に触れる事ができます。それもまた 学校で習う事ができない大事な研究になります。イベントの最中に、子供達の間を回って、そのことを触れてまわるのも必要なアナウンスです。
私が子供の時に 自然に触れて色々感動した事を、彼らにも伝えたいという思いがあります。それがNPOのボランティア活動に私が参加している理由です。
プール内で見つけたミズカマキリ。
以前は田んぼの用水路などに普通にいた水棲昆虫。
2011年06月10日 ギンヤンマの羽化 二匹目
今朝 ギンヤンマの水槽を見た所、
足場用に中に入れてあるヒメガマの穂に、
新しい抜け殻がひとつ付いていました。
羽化した本人はどこにも見あたりません。
恐らく夜までの間に無事に成虫になって、
明るくなった時点で飛び立って行ったのでしょう。
水槽に蓋はしてありませんから。
本人に会えなかったのはちょっと残念ですが、
大人になった個体が自由に大空を羽ばたいているイメージを思い浮かべて、
また一つの成果を静かに祝いました・・・
RICOH CX2 プログラムモード マクロ設定
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2011年06月18日 ギンヤンマの羽化 三匹目
ギンヤンマのヤゴの羽化もこれで三匹目です。
最初の一匹目で羽化した本人をしっかり見られたのは
かなりラッキーだったのかも知れません。
昨年のアキアカネやシオカラトンボの時もそうでしたが
大抵は明け方までにその場を飛び去っているのが
状況としては普通なのですね。
そうしないと外敵に襲われてしまう可能性がある。
それは蝉や蛾やカブトムシなど、その他のほとんどの昆虫
みんながそうであるように・・・
私としては無事に巣立った事を証明する物的証拠としての
抜け殻が手に入り、それが一つの宝物的存在となります。
6月19日 追記
今朝 四匹目のヤゴが羽化した様です。
気づいた時はやはり「もぬけの殻」でした。
三匹目の殻をそのままにしておいたので、仲良く並んだ状態に(笑)
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2011年8月1日 谷津田のほたる ことしの灯火
近場の谷津田に蛍を見に行ってきました。
この一週間くらいの間は、気温が下がって一時的にしのぎやすい状態。今夕は谷津田にたたずんでいると肌に当たる風には冷たさすら感じました。真夏としてはかなり涼しいのではなかろうか・・・
夕方まだ明るいうちに谷津田に着いて、しばらく日が暮れるのを待っている間、回りの雑木林ではヒグラシのもの悲しい輪唱が辺りにこだましていました。空にはたくさんのコウモリ。夕刻は小さな虫が飛んでいるので彼らにとっては食事の時間なのでしょう。しばらくは飛び回る小さな黒い影を見つめていました。
7時半を回る頃、谷津田に暗闇が訪れました。周囲に街灯などはありませんが、近場には民家があるので、空は完全には暗くなりません。月が出ていなくとも足元が全く見えないという程の暗さにはなりませんね。
そうこうしているうちに、あちらこちらでポツリポツリと小さな緑色の灯りがともり始めます。この谷津田にいるのはヘイケボタル。その明るさは控えめで弱々しく、とてもはかない光り方。
その昔 壇ノ浦の戦いで源氏に敗れた平家の名を頂いたのは不名誉なのかも知れませんが、その存在感はけっして小さなものでは無いと感じます。明るくエネルギッシュなゲンジボタルとは違う存在のあり方で、そこに感じる何かがある。それは極めて情緒的な個人的な印象ではありますが・・・
お盆の季節に・・・優しい灯火をその身に乗せて宙を漂う蛍の命には、
私はいつも自分の想う気持ちの何かを重ねてしみじみしてしまう。
今年は大きな震災でたくさんの人が亡くなりました。私は被災地におもむいて何かを成した訳ではありませんが、蛍の光を前に大勢の人の無念に黙祷しました。偶然にも一匹の蛍が私の靴紐に留まりました。
2011年の夏の一日がまた過ぎようとしています・・・
写真二枚目:Nikon D300 + SIGMA Macro105mm F2.8→5.6 20sec
ISO1600 コンポジット9枚 カラー明比較合成処理
写真三枚目:二枚目の処理から蛍の軌跡を強調したもの
2012年5月28日 数十年ぶりのタイコウチ
今日は知人の自然観察指導員の方と近場の谷津田で穴場と言われている場所に、生態系の観察に行って来ました。そこは農家と地元NPO団体の人達がとても上手く協力して環境維持をしている場所だと言う。数年前より私も関わっている別の場所の谷津田とは、また一味違った印象を受けた場所でした。
田んぼは農薬や除草剤などを使っていないらしいのですが、雑草も少なく多くの生き物がそこに確認できてとても素晴らしい場所でした。私の住んでいる近所の田んぼなどは農薬を使っているので、メダカ一匹見かけ無い沈黙した不自然な視界です。一昔前の田畑にはほんとうに多くの生き物が生息していて私は小学生の頃にそういう状況を普通に見ていました。トノサマガエルが居たと思ったらそれはダルマガエルと言う種類でした。知人の自然観察指導員の人の話によると、関東地方ではすでにトノサマガエルはほとんど見かけ無くなっているらしい。近似種のダルマガエルばかりになっているそうです。
田畑の中を護岸工事をしていない自然な土手のままの小川が流れていました。これこそ本来の日本の里山の風景なのですね。私は期待を込めて手網で岸辺を探っておりましたら、大本命が採れました。
タイコウチ
以前にも一度だけ捕まえた事がある水棲昆虫ですがそれは私が小学4年生の時だった。自然の個体を見るのもその時以来です。大変な感激です。他にも正体が分からないヤゴの一種の様な昆虫が採れました。こいつは一体何を捕食しているのだろうか?小型ケースで観察してどんな成虫になるのかしばらく観察してみます。あと田んぼの畦付近でコガムシという小さなゲンゴロウの様な水棲甲虫を捕まえました。それから、雨蛙と思われるオタマジャクシもすくって来ました。田んぼにもうじゃうじゃと凄い数。恐らくサギなどの水場に来る鳥の餌になっているんでしょうね・・・
今年はアパートの庭に設置したビオトープを4カ所に増やしてありますので、昨日捕まえて来たギンヤンマのヤゴとは別にそれぞれの飼育環境で観察が出来ます。これこそ私のモチベーションを高める原動力となる大切なライフワークであり、その観察記録を付けることは私の喜びでありますね。いい歳の大人になっても私の意識は 遠い昔の夏休み辺りをうろついているのかも知れません・・・
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2012年7月31日 谷津田の蛍 2012
毎年 この時期に地元の谷津田に蛍を見に行っています。
数年前にNPO活動の一環として参加した耕作放棄地を田んぼに戻す活動をしていた谷津田。その一角にある湿地帯にヘイケボタルが細々と生き延びているのです。昨年はざっと見渡して100匹以上の飛翔を確認できたのですが今年は1/3にも達していないのではないだろうか。かなり減ってしまいました。
毎晩蛍の数を数えに来ているという地元の人に会いました。その人の話だと、毎年行っている谷津田の畦の草刈りの時期が少し遅かったとの事。その影響が出て発生数が減ってしまったのではないかと・・・
ヘイケボタルは一匹の発光力が弱く少し距離が離れると写真に綺麗に写ってくれません。デジカメのセッティングをあれこれ工夫しましたが今年は密度の無いカットしか撮れず、コンポジット合成してもあまり見栄えがしない結果に。それでも蛍のほのかなる光に少しばかりの元気をもらって私はその場を後にしました。
足元で光っていた蛍が一匹おりました。iPhoneで記念に一枚・・・
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2012年9月2日 ワークショップ 2012
毎年ブリーディングしているオオクワガタはそこそこ頭数が確保出来た時には、ワークショップ(体験型講習会)を開いて、子供たちに無償で配っております。その活動は継続してもう10年を越えました。
ところが昨年は、東日本大震災の影響によるドタバタが影響して実施する事が出来なかった。更に昨年は何故かさなぎから羽化したオオクワガタの孵化不全(奇形の一種)が多めに発生して数も今までで一番少ない年になりました。幼虫は室内飼育で飼っていますからその件に関しては、放射線物質の影響があったとは考えておりません。むしろ春先からずっと続いた余震がムシにもストレスを与えたのではないか?と推測・・・
今年は数が少なめながら雄雌の比率のバランスが良かったので、ワークショップを再開する事にしました。一週間前に公共の場に募集ポスターを貼りだして希望者を募りました。それは1日ですぐに埋まりました。場所はいつもお世話になっている環境保護NPOの事務所。
ワークショップは基本的なレクチャー(この場合オオクワガタの飼育法と繁殖方法について)を優しく伝えて後は質疑応答。つまりは子供たちとのコミュニケーションなのです。それは私自身が小学生の時にしてもらった恩を大人になってから返している思いでやっています。本日は午前中 激しいゲリラ豪雨があったりして、予定していた希望者全員が揃いませんでした。でも来て話を聞いてオオクワガタを喜んで受け取ってくれた子供たちの笑顔で、私の一年間の飼育の苦労は報われた感じがします。これが終わると何だか夏の宿題が終わった気にもなりますね。
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